電気自動車(EV)用モーターの日本市場(2026年-2035年)、市場規模・分析レポートを発表

2026-08-20 14:00
株式会社マーケットリサーチセンター

株式会社マーケットリサーチセンター(本社:東京都港区、世界の市場調査資料販売)では、「電気自動車(EV)用モーターの日本市場(2026年-2035年)、英文タイトル:Japan Electric Vehicle Motor Market 2026-2035」調査資料を発表しました。本資料には、電気自動車(EV)用モーターの日本市場規模、動向、セグメント別予測、関連企業の情報などが盛り込まれています。

■主な掲載内容

日本の電気自動車(EV)用モーター市場は、2025年時点で23.5億米ドル規模に達しており、2026年から2035年にかけて年平均成長率(CAGR)21.1%という高いペースで拡大し、2035年には159.4億米ドルに達すると予測されている。市場成長の中心には、EV普及の加速、政府による脱炭素・電動化支援、モーター効率の向上、EV生産能力の拡大、充電インフラの整備がある。

EV用モーターは、バッテリーに蓄えられた電力を機械的な駆動力へ変換し、車両を走行させる中核部品である。市場は大きくACモーターとDCモーターに分かれ、車両の電動化が進むほど、高効率、小型・軽量、高出力、低損失のモーターに対する需要が高まる。

日本では、ガソリン・ディーゼルを中心とする内燃機関車から、バッテリーEVやプラグイン型電動車へ移行する動きが市場を押し上げている。燃料価格への懸念に加え、大気汚染や温室効果ガス排出への意識が高まっていることが、電動車への需要を支えている。

政府による脱炭素政策も重要である。レポートでは、日本政府がカーボンフットプリントや温室効果ガス排出の削減を目的としてEV普及を後押ししており、これが予測期間中の電動車販売とモーター需要の拡大につながるとしている。

また、日本は自動車産業の基盤が強く、完成車メーカー、部品メーカー、電機メーカーが集積している。このため、EV用モーター市場は単に完成車販売の増加だけでなく、国内での研究開発、生産設備投資、部品調達の高度化によっても成長しやすい。

市場拡大の背景として、ブランド認知、所得水準、自動車インフラ、就業人口なども挙げられている。EVの走行コストや環境面の利点に対する理解が広がることで、従来車から電動車への切り替えが進むとレポートでは見込んでいる。

商用車の電動化も有力な成長機会である。日本では宅配、物流、都市内輸送の需要が大きく、これらの車両は日常的に高頻度で使用される。配送用バンや小型商用車を電動化すれば、燃料費や運行時排出を削減できるため、脱炭素化を進める企業にとって導入メリットが大きい。

さらに、国内のモノや電子機器などの配送需要が増えれば、商用車そのものの運行需要が高まり、その一部がEVへ置き換わることでEVモーター需要も増加する可能性がある。特に都市部の短中距離配送では、走行パターンを予測しやすいため電動商用車との相性が良い。

完成車メーカーによる研究開発も市場成長を支えている。レポートでは、既存の内燃機関車をベースに電動化仕様を開発・再投入する取り組みが、今後のEVモーター需要を押し上げるとしている。これは、完全新設計のEVだけでなく、既存車種の電動化でもモーター市場が広がることを意味する。

一方、市場の制約としてリチウムイオン電池不足が挙げられている。EV用モーター自体の供給能力が十分でも、バッテリー供給が不足すれば完成車生産を増やせず、結果としてモーター需要にも影響する。このため、EVモーター市場の成長はバッテリー供給網や電池材料の安定調達とも密接に関係している。

タイプ別ではACモーターとDCモーターに分類される。ただし、今回の概要では両カテゴリーの具体的な市場シェアやCAGRは示されていない。そのため、どちらが最大または最速成長かをこの資料だけから断定することはできない。

車両タイプ別では、バッテリー電気自動車(BEV)とプラグイン型電動車に分類される。このうちBEVが大きなシェアを占めるとされている。

BEVは走行時に排出ガスを出さず、内燃機関車と比べて機械構造を簡素化しやすく、運転時の騒音が小さく、保守コストも低く抑えやすい点が特徴として挙げられている。レポートでは、これらの特徴がBEVセグメントの市場シェアを支えているとしている。

また、バッテリー技術の進歩によって、一回の充電で走行できる距離を伸ばしながら車体重量を抑える取り組みが進んでいる。航続距離への不安が小さくなれば、BEVの実用性が高まり、結果として駆動モーター需要も増加する。

一方、プラグイン型電動車も予測期間中に需要拡大が見込まれている。レポートでは、電気駆動とガソリンエンジンを組み合わせることで車両効率を高められる点が評価されている。

用途別では、乗用車と商用車に分類される。このうち乗用車が大きな市場シェアを占めている。日本には主要自動車メーカーが集積しており、電動化された乗用車の投入がモーター需要を押し上げている。

レポートでは、MAZDA SEDAN XやHYBRID X Honda SENSINGなどを例として挙げている。ただし、これらの製品名は一般的な市販車名称との整合性が明確ではないため、具体的な車種事例としてはレポート上の記載として扱うのが適切である。

乗用車では、環境配慮への意識向上が内燃機関車からEV・ハイブリッド車への移行を促している。日本ではハイブリッド車が既に広く受け入れられているため、消費者が電動駆動に慣れていることは、より高い電動化比率を持つ車両への移行を後押しする可能性がある。

商用車では、配送、運送、業務用フリートの脱炭素化が重要な需要源になる。商用EVでは走行距離、積載量、耐久性、充電時間が重要になるため、モーターにも高効率、高トルク、連続運転耐性が求められる。

競争環境では、Wolong Holding Group、Johnson Electric Holdings、DENSO Corporationが主要企業として紹介され、このほかABB、Mitsubishi Electric、Robert Boschなどが市場プレイヤーとして挙げられている。

Wolong Holding Groupは中国を拠点とするモーターメーカーで、鉄道、自動車、都市交通など複数用途のモーターを製造しており、EV関連技術にも関与している。

Johnson Electricはモーター、アクチュエーター、モーションサブシステム、電気機械部品など幅広い製品を扱い、世界各地の製造拠点を通じて自動車分野へ供給している。

DENSOは日本を代表する自動車部品メーカーの一つであり、空調、電装、発電・電力関連システムなど幅広い車載技術を持つ。そのため、日本のEV化が進む中で、モーターそのものに加えてパワーエレクトロニクスや熱管理など周辺システムとの統合能力が重要になると考えられる。

Mitsubishi Electric、ABB、Boschなども、産業用・車載用モーター、インバーター、電力変換、制御技術などを背景に競争に参加している。EV用駆動システムでは、モーター単体の効率だけでなく、インバーター、減速機、熱管理を含めたシステム全体の効率が競争力を左右する。

総合すると、日本のEV用モーター市場は2025年の23.5億米ドルから2035年には159.4億米ドルへ約6.8倍に拡大し、CAGR21.1%という極めて高い成長が見込まれている。これは、自動車部品市場の中でも電動化の恩恵を直接受ける高成長分野である。

市場の中心は現在の乗用車向け需要であるが、今後はBEV生産の増加に加え、プラグイン型電動車、商用EV、物流フリートなどへ用途が広がると考えられる。一方、バッテリー供給不足などEV全体のサプライチェーン制約が、モーター市場にも波及するリスクがある。

2035年に向けた主要テーマは、「BEV普及」「商用車電動化」「高効率モーター」「政府の脱炭素支援」「EV生産能力拡大」「充電インフラ」「バッテリー技術」「自動車メーカーと部品メーカーのR&D」に集約できる。日本のEV用モーター市場は、従来型自動車部品の一分野から、次世代自動車の性能、航続距離、エネルギー効率を左右する戦略的な電動パワートレイン市場へ急速に成長していくと考えられる。

※目次構成

  1. エグゼクティブサマリー
    1.1 市場規模(2025~2026年)
    1.2 市場成長予測(2026年予測~2035年予測)
    1.3 主な需要促進要因
    1.4 主要企業と競争構造
    1.5 業界のベストプラクティス
    1.6 最新動向と最近の展開
    1.7 業界見通し

  2. 市場概要およびステークホルダー分析
    2.1 市場動向
    2.2 主要産業分野
    2.3 主要地域
    2.4 サプライヤーの交渉力
    2.5 買い手の交渉力
    2.6 主な市場機会とリスク
    2.7 ステークホルダーによる主要施策

  3. 経済概要
    3.1 GDP見通し
    3.2 一人当たりGDPの成長
    3.3 インフレ動向
    3.4 民主主義指数
    3.5 政府総債務比率
    3.6 国際収支(BoP)の状況
    3.7 人口見通し
    3.8 都市化動向

  4. カントリーリスク分析
    4.1 カントリーリスク
    4.2 ビジネス環境

  5. 日本の電気自動車用モーター市場分析
    5.1 主要業界ハイライト
    5.2 日本の電気自動車用モーター市場の過去実績(2019~2025年)
    5.3 日本の電気自動車用モーター市場予測(2026~2035年)

5.4 タイプ別・日本の電気自動車用モーター市場

5.4.1 ACモーター
 5.4.1.1 市場シェア
 5.4.1.2 過去の推移(2019~2025年)
 5.4.1.3 予測推移(2026~2035年)

5.4.2 DCモーター
 5.4.2.1 市場シェア
 5.4.2.2 過去の推移(2019~2025年)
 5.4.2.3 予測推移(2026~2035年)

5.5 車両タイプ別・日本の電気自動車用モーター市場

5.5.1 バッテリー式電気自動車(BEV)
 5.5.1.1 市場シェア
 5.5.1.2 過去の推移(2019~2025年)
 5.5.1.3 予測推移(2026~2035年)

5.5.2 プラグイン電気自動車
 5.5.2.1 市場シェア
 5.5.2.2 過去の推移(2019~2025年)
 5.5.2.3 予測推移(2026~2035年)

5.6 用途別・日本の電気自動車用モーター市場

5.6.1 乗用車
 5.6.1.1 市場シェア
 5.6.1.2 過去の推移(2019~2025年)
 5.6.1.3 予測推移(2026~2035年)

5.6.2 商用車
 5.6.2.1 市場シェア
 5.6.2.2 過去の推移(2019~2025年)
 5.6.2.3 予測推移(2026~2035年)

  1. 市場ダイナミクス
    6.1 SWOT分析
    6.1.1 強み
    6.1.2 弱み
    6.1.3 機会
    6.1.4 脅威

6.2 ポーターの5フォース分析
6.2.1 サプライヤーの交渉力
6.2.2 買い手の交渉力
6.2.3 新規参入の脅威
6.2.4 競争の激しさ
6.2.5 代替品の脅威

6.3 主要需要指標
6.4 主要価格指標

  1. 競争環境
    7.1 サプライヤー選定
    7.2 主要グローバル企業
    7.3 主要地域企業
    7.4 主要企業の戦略
    7.5 企業プロファイル

7.5.1 Wolong Holding Group Co., Ltd.
 7.5.1.1 企業概要
 7.5.1.2 製品ポートフォリオ
 7.5.1.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 7.5.1.4 認証

7.5.2 Johnson Electric Holdings Limited
 7.5.2.1 企業概要
 7.5.2.2 製品ポートフォリオ
 7.5.2.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 7.5.2.4 認証

7.5.3 DENSO Corporation(株式会社デンソー)
 7.5.3.1 企業概要
 7.5.3.2 製品ポートフォリオ
 7.5.3.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 7.5.3.4 認証

7.5.4 ABB Ltd
 7.5.4.1 企業概要
 7.5.4.2 製品ポートフォリオ
 7.5.4.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 7.5.4.4 認証

7.5.5 Mitsubishi Electric Corporation(三菱電機株式会社)
 7.5.5.1 企業概要
 7.5.5.2 製品ポートフォリオ
 7.5.5.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 7.5.5.4 認証

7.5.6 Robert Bosch GmbH
 7.5.6.1 企業概要
 7.5.6.2 製品ポートフォリオ
 7.5.6.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 7.5.6.4 認証

7.5.7 その他

■当英文調査レポートに関するお問い合わせ・お申込みはこちら
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