デジタルツイン×物理ベースAIで漏水位置を特定、 「イーファス・ゲイル」を提供開始
2026長崎水道展で初展示:既存設備とデータ、最低限の機器で管路網を面的に解析
■GISデータ・検針データ、流入点の流量・圧力データ等を組み合わせ、必要最小限の構成で管路解析
■デジタルツインと物理ベースAIにより、水理解析と運用シミュレーションで異常を特定
■最小20mで漏水箇所を検出、水道管路図の修正支援や作業指示書も発行
■検針サイクル(1〜2ヶ月)に合わせたデータ更新で、精度向上が見込める
ジャパン・トゥエンティワン株式会社(本社:愛知県豊橋市/代表取締役社長:岸本賢和、略称J21)は、正規代理店として販売しているイーファス社(EFAS Technologies Inc. 本社:米国・ニューポートビーチ)のデジタルツイン技術と物理ベースAIを掛け合わせた漏水位置特定システム「ゲイル(GAILL:Global Artificial Intelligence Leak Locator)」を2026年9月30日より正式提供を開始します。水道事業体がすでに保有しているGISデータや検針データに、対象エリアへの流入点における流量・圧力データ等を組み合わせて解析することで、水道管路の漏水を高精度に検出・位置特定するソフトウェアベースのシステムです。

社会的背景と水道業界の課題
国内の水道管路は老朽化が深刻化しており、法定耐用年数(40年)を超過した管路が全体の1/4を超える一方、年間の更新率は1%未満にとどまっています。人口減少に伴う水道料金収入の減少に加え、気候変動による災害対応や維持管理コストの増大が重なり、将来的な料金の大幅値上げへの懸念が高まっています。さらに、水道事業体の現場では職員減少と熟練技術者の退職が進み、管理ノウハウの継承や業務継続が困難となる状況が危惧されています。
これらの課題に対しては、水道事業の広域化やAI・IoT等のDX技術を活用した維持管理の省力化・効率化が不可欠とされています。しかし従来のセンシング技術では、エリア単位で管路網を面的に管理しようとすると、対象となる管路に数百〜数千規模のロガーやセンサーを設置する必要がありました。機器費用に加え、設置・保守・データ回収にかかる人的負担も大きく、とりわけ日本の水道事業体にとっては現実的な選択肢となりにくいことから、一部エリアへの限定的な導入にとどまってきました。
「イーファス・ゲイル」の概要
本システムは、水道事業体がすでに保有している設備と情報―GISデータ、検針データ、対象エリアへの流入点に設置された既設の流量計・圧力計などの運用データ―を最大限に活かしながら、必要最小限の計測機器で水道管路網を面的に管理し、高精度な漏水位置特定を可能にするソフトウェア・プラットフォームです。事業体が保有しているGISデータから管路網の「デジタルツイン(仮想空間上の双子)」を構築し、水理モデルによる運用シミュレーション(事前検証・計算)を行います。物理学の法則を基盤にしたデータ解析が可能なAIを活用し、このシミュレーションで算出された圧力や流量と、実際に計測された流量・圧力データとをAIが比較・解析して「異常箇所」を見つけ出すことで漏水位置や原因を高精度に特定し、メーター故障などの異常検出にも対応しています。
解析にあたっては、対象エリアへの流入点における流量・圧力の実測データが不可欠となりますが、計測されていない地点の圧力や流量をシミュレーションによって補完するため、管路網の全域をセンサーで覆う必要がありません。DX推進のハードルとなってきた「大量の専用機器の導入コストや設置・保守負担」を抑えた上で、さまざまな管路網においてリモートでの漏水検出を実現します。

<主な特長と導入メリット>
①既存設備を活かし、必要最小限の機器で導入可能*1
プラットフォームにはパソコンのWebブラウザから安全にアクセスできます。GISの管路図や管種・口径情報、検針情報、流入点の流量・圧力といった運用データをアップロードすることで解析を開始できます。管路網の全域にロガーやセンサーを敷設する必要がないため、機器コストと設置・保守の負担を抑えながら、迅速かつ合理的な管路管理を始められます。
②漏水位置を最小20メートルで特定し、指示書を自動作成
異常箇所を分析し、漏水位置を最小20メートルの範囲で特定します。また、異常箇所に対するGPS情報付きの現地調査作業指示書を自動作成するため、職員不足や熟練技術者の退職が危惧される現場の作業負担を大幅に軽減します。
③反復学習による継続的な精度向上と事業体ごとの最適化
検針サイクルに合わせて1〜2ヶ月に1回データをアップロード*2し、あわせて現地調査の結果や修繕情報をシステムに反映させることで、AIが反復学習を行います。運用を重ねるほど検知精度そのものが高まり、管路網の特性や運用実態を反映した、事業体ごとにカスタマイズされた解析モデルへと育っていきます。
④リスク低減と効果的な維持管理計画の実現
早期に異常を検知することで、大規模な漏水や破損のリスクを未然に減らすことができます。また、多機能ダッシュボードを通じて無収水量(NRW:Non‑Revenue Water)を正確に把握できるため、持続可能で効果的な維持管理計画の策定を支援します。
⑤管路情報の高度化と、段階的な精度向上の支援
解析の過程で、既存の管路データについて確認・補正が必要と考えられる箇所を示すことができ、管路情報そのものの精度向上につながります。また、運用状況や解析結果を踏まえ、精度をさらに高めていくための改善の方向性についても、事業体ごとにご提案します。
製品の導入とサポート体制
イーファス・ゲイルは、北米、中南米、欧州、東南アジアをはじめ、海外の水道事業体での導入が拡大しています。事業体がすでに保有する設備とデータを活かし、正常な管路を調査対象から除外することで、維持管理業務の大幅な効率化を実現しています。
実際の導入にあたっては、こうした豊富な海外実績で培ったノウハウを活かしたサポートを提供します。解析に必須となる流入点の流量・圧力データの取得方法や計測ポイントの設定、精度向上に役立つ推奨データの選定、配水区域などの条件に応じた最適なエリア設定など、それぞれの事業体に応じた導入支援を行います。流入点に既設の流量計・圧力計がない場合も、近傍の計測データの活用や、流量については配水池など上流側のデータによる代替など、事業体の状況に応じた方法をご提案します。
2026長崎水道展にて外部初展示
J21では、2026年10月21日より開催される国内最大級の水道展示会「2026長崎水道展」にてイーファス・ゲイルを出展します。自社イベント以外の展示会への出展は、今回が初めてとなります。
当日は、製品概要や海外での導入実績、導入に向けた課題解決のご相談に直接お応えするほか、当社が取り扱う水道DX製品も合わせてご紹介します。
J21では人工衛星を活用した漏水検知システムなど、上下水道施設の維持管理に資するさまざまな製品・サービスを提供しています。これからも海外の先進的なDX技術の導入を通して、水道事業体における維持管理の高度化・効率化を推進し、上下水道事業の持続可能な発展に寄与していきます。
*1 管路の解析にあたっては、過去の漏水情報や修繕履歴、その他のセンサーデータなど、取り込む情報量が豊富になるほど、漏水や異常の検知精度はより向上します。
*2 より高頻度な更新にも対応可能です。
<2026長崎水道展・開催概要>
展示会名:2026長崎水道展
開催日:2026年10月21日(水)〜10月23日(金)
展示会場:出島メッセ長崎(〒850-0058 長崎県長崎市尾上町4-1)
入場:入場無料、事前登録制(登録先: https://portal.aimeet.jp/events/suidoten-2026/register/ )
主催:(一社)日本水道工業団体連合会
後援:公益社団法人 日本水道協会、長崎市上下水道局、日本水道新聞社、水道産業新聞社
■イーファス社(EFAS Technologies Inc.)について
イーファス社は2023年に設立され、米国・カリフォルニア州ニューポートビーチに本社を置くテクノロジー企業です。デジタルツイン技術と物理モデルに基づくAIを活用し、上水道事業者向けに革新的な漏水検知ソリューションを提供しています。ソフトウェア・プラットフォーム「GAILL(Global AI Leak Locator)」は、既存の運用データと最小限のハードウェア投資により、管路網における漏水やメーター異常を高精度に検出・特定します。データ駆動型のSaaSアプローチを通じて、世界各国の水道事業者における無収水(NRW)の削減、運用コストの最適化、さらに持続可能な水道インフラの構築に貢献しています。
Web: https://efastec.com/
■ジャパン・トゥエンティワン株式会社について
1992年9月に創業し、世界中のイノベーション商材を通して社会課題を解決することを理念に掲げ、イスラエルを中心に世界最先端のハイテク企業とパートナーシップを結び、日本市場における技術や製品のビジネス開発と販売を行っています。主な取り扱い製品には、自動車の後付け衝突防止補助システム「モービルアイ」、衛星画像データを活用した水道インフラ管理・更新のための「アステラ製品」などがあります。「モビリティ事業」「スマートインフラ事業」「EC・ソフトウェア事業」「ヘルスケア事業」の4つを事業領域として展開しています。
Web: https://www.japan21.co.jp/
お問い合わせ先 広報担当
ジャパン・トゥエンティワン株式会社
東京都渋谷区神宮前6-19-13 J-6ビル4F
TEL:03-6775-7450
Email:mkt@japan21.co.jp Web: https://www.japan21.co.jp
※ 製品名、サービス名などは一般に各社の商標または登録商標です。
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