350億ドルのビジネスとなる痛み治療

株式会社グローバルインフォメーション
2013-06-10 15:30

株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社Kalorama Informationが発行した報告書「The World Market for Pain Management Drugs and Devices (世界の疼痛管理薬と機器の市場)」の販売を開始しました。

2012年、疼痛治療薬および器具の世界市場は、349億米ドルに達し、2010年から2.9%成長しました。市場成長の理由は人口の高齢化ですが、同時に痛みの認知や治療へのニーズの拡大、その他の要素もあります。

術後疼痛、灼熱痛、筋骨格系疼痛は疼痛治療の3大分野です。しかしKaloramaによると、がん疼痛がもっとも継続的に起こる痛みであり、従来は治療が行われなかったことから、急成長している分野です。過去20年間に集中的な研究が行われ、転移性がんを持つ多くの患者が大きな痛みを抱えていることが確認されました。これらの研究により、疾病のステージとがんによる痛みの始まりの関連の再評価が求められました。これらの調査依然は、がんの痛みは進行がかなり進んでからに限られ、初期段階にはないと考えられていました。がんの進行した患者の大部分、60%から80%には、大きな痛みがあるため慎重な疼痛治療が必要となります。

疼痛治療製品の全有効性をもってしても、がんの痛みは多くがほとんど対応できないタイプの痛みの一つです。当レポートによると、調査が増え、疼痛治療に対する複数の潜在的障害の関係する重要性が確認されました。こうした障害の中には、すでに明らかとなっているものと、提案されているものとがあります。しかし、疼痛治療の影響を正しく理解するには、さらなる調査が必要です。

同レポートの著者、Mary Ann Crandall氏は、「患者は痛みがあっても医療専門家に進んで伝えようとせず、控えめに申告しようとするか、あるいは疼痛治療のために強力な鎮痛薬を服用することを恐れてしまうこともあります」と述べています。

同レポートによると、研究では、90%近い患者ががんの痛みをうまくコントロールしているとされてきたのに対し、病気の段階により痛みの治まりを経験したがん患者は30~75%です。痛みは骨の病気を持つ患者にもっとも共通していますが、褥瘡性潰瘍やがん治療、がんそのものに関係する痛みなど、がんに関連する状態も、患者の痛み経験に大きく影響しています。

市場調査レポート: 世界の疼痛管理薬と機器の市場
The World Market for Pain Management Drugs and Devices
http://www.gii.co.jp/report/kl273155-world-market-pain-management-drugs-devices.html
出版日: 2013年05月20日
発行: Kalorama Information

【本件に関するお問合せは下記まで】
株式会社グローバルインフォメーション
Tel:044-952-0102
e-mail:jp-info@gii.co.jp
URL:http://www.gii.co.jp/pharmaceutical_report.shtml
〒215-0004
神奈川県川崎市麻生区万福寺1-2-3 アーシスビル7F