「退院させる」から「退院後の暮らしにつなぐ」へ。病院の「おせっかい」を仕事にする。

こうのす共生病院の「コミナス」、カマチグループ「むすびプロジェクト」に招聘

2026-08-19 09:58
医療法人社団鴻愛会 こうのす共生病院

「退院したら、自分で買い物に行きたい」

退院後の暮らしを見据え、患者さんに寄り添うコミナス専従職員高画質版を開く

退院後の暮らしを見据え、患者さんに寄り添うコミナス専従職員

ある患者さんが、こうのす共生病院の「コミナス」に話した言葉です。
でも、本人には「バスで通院できるか」「エスカレーターに乗れるか」という不安がありました。
そこでコミナスは、退院後の生活を具体的にイメージし、エスカレーターやバスの利用練習に同行。さらに、移動スーパーなど地域の資源にもつなぎました。

コミナスは、すべての患者さんに一律に関わる支援ではありません。限られた人員の中で、一人ひとりの状況や希望を見ながら、必要な患者さんに継続して関わります。何気ない会話を重ね、その人が本当に困っていることや望んでいることを知るには、時間をかけた関わりが必要だからです。

退院できるかどうかだけを見るのではなく、「退院したあと、どう暮らしたいのか」から支援を考える。
これが、こうのす共生病院が実践する「コミナス(コミュニティナース)」です。

医療法人社団鴻愛会 こうのす共生病院(埼玉県鴻巣市)は、2026年8月6日、カマチグループが推進する「むすびプロジェクト」第7回研修会に招聘され、コミナスによる退院後支援の実践を紹介しました。
今回の登壇に先立ち、2026年4月にはカマチグループ関係者5名が当院を訪問。院内でのコミナスの活動に加え、実際に退院後の患者宅を訪問するフィールドワークも行いました。
4月に実践を見てもらい、8月にはその取り組みを研修会で共有する。

鴻巣で積み重ねてきた「おせっかい」が、法人の枠を越えて共有される機会となりました。

「最近どうですか?」から始まる、コミナス

病棟で患者さんとの会話を重ねながら活動するコミナス高画質版を開く

病棟で患者さんとの会話を重ねながら活動するコミナス

コミナスは、地域住民との信頼関係を築きながら、その人らしい暮らしを支える、当院が実践するコミュニティナーシングの取り組みです。
特徴は、特別な面談だけではなく、日常の何気ない会話から本人の不安や希望を見つけること。

「最近どうですか?」
そんな会話を重ねる中で、医師や看護師には話していなかった心配事をコミナスに話してくれたケースもあります。
そこで聞かれた本人の言葉をきっかけに、退院後の暮らしを具体的に考え、必要な支援や地域とのつながりへつないでいきます。
こうした関わりは、本人の価値観や希望を知り、意思決定を支えるACP・ALPの考え方ともつながっています。

病院の「おせっかい」を、仕事にする

地域の場でお茶を囲み、何気ない会話からつながりをつくるコミナス高画質版を開く

地域の場でお茶を囲み、何気ない会話からつながりをつくるコミナス

コミナスは、患者さんや地域の方の小さな困りごとや「こうしたい」という思いに気づき、必要な支援につなげる取り組みです。
こうのす共生病院では、これを一時的な活動で終わらせず、病院の中で継続して実践できる仕組みとして整えてきました。

コミナスの取り組みは、2024年7月に30名が導入研修を受講し、同年8月から月8時間を業務としてソーシャル活動を開始したことから始まりました。
その後、活動を積み重ねる中で、現在は専従職員4名を配置し、研修を受けた職員による活動も継続しています。
病棟での患者さんとの関わりに加え、地域での活動や医療・介護関係者との連携へと、コミナスの実践を広げています。

「ちょっと気になる」「誰かに聞いてみたい」。
そんな小さな気づきをそのままにせず、患者さんの希望や困りごとを知るきっかけとして、必要な支援や地域とのつながりへつないでいます。

「おせっかい」を個人の気持ちだけで終わらせず、病院の中で継続して人と関わる仕組みにする。
それが、こうのす共生病院がコミナスで取り組んでいることです。

4月の視察から8月には研修会へ

2026年4月、カマチグループ関係者が当院を訪問し、コミナスの実践を視察

2026年4月、カマチグループ関係者が当院を訪問し、コミナスの実践を視察

今回の登壇につながったのが、2026年4月の視察でした。
カマチグループ関係者5名が当院を訪問し、院内でのコミナスの活動を見学。さらに、実際に退院後の患者宅を訪問するフィールドワークも行いました。

病院の中だけではなく、患者さんが退院した後の生活の場まで見る。
その視察を経て、カマチグループ「むすびプロジェクト」から研修会への登壇依頼を受け、8月6日の第7回研修会で、こうのす共生病院におけるコミナスの実践を紹介しました。

鴻巣で始めた実践を、次の地域へ

こうのす共生病院では、これまで鴻巣で実践してきたコミナスの取り組みを整理し、他地域でも共有できる「こうのす共生病院コミナス実装モデル」として体系化していくことを目指しています。
病院内での患者さんとの関わりだけでなく、地域住民とのつながりや地域の協力パートナーとの連携など、これまでの実践を整理し、実践できる形へと発展させていく考えです。

「退院したら終わり」ではなく、「退院後の暮らしにつなぐ」。
そのために、病院からもう一歩、地域へ。

こうのす共生病院は、これからもコミナスの実践を続けていきます。

第7回「むすびプロジェクト」研修会概要

日時:2026年8月6日
研修会:カマチグループ「むすびプロジェクト」第7回研修会
内容:こうのす共生病院におけるコミナスの実践について講演・事例共有

Social Goodプロジェクトについて

Social Goodプロジェクトは、医療・福祉の枠を超えて地域の孤立を防ぐことを目的とした取り組みです。

主な活動の一部として、コミュニティナースによる伴走支援、地域交流拠点「こうのすえん」の運営、地域住民との対話の場「井戸端会議」などを行っています。病院を地域コミュニティの拠点として機能させる新しいモデルを目指しています。

SGPJについて詳しくはこちらをご覧ください

こうのす共生病院について

こうのす共生病院では、病院での治療だけでなく、退院後の暮らしまで見据えた支援に取り組んでいます。

訪問診療、訪問リハビリ、訪問マッサージに加え、2026年8月からは訪問看護ステーション「WADACHI(わだち)」を開設。在宅での生活を支えるサービスとの連携も進めています。

本件に関するお問い合わせ・取材のお申し込み

医療法人社団鴻愛会
こうのす共生病院 広報室
電話:048-541-1131
メール: info@kouaikai.jp
公式サイト: https://kouaikai.jp/
Social Goodプロジェクトページ: https://kouaikai.net/sgpj/
見学をご希望の病院関係者様、取材をご希望のメディア関係者様は、広報室までお気軽にご連絡ください。