世界ろう付け市場レポート2026-2032:2860百万米ドル規模への将来予測

2026-09-30 13:56
YH Research株式会社

YH Researchによると、世界のろう付け市場は2025年の24億1,700万米ドルから2032年には28億6,000万米ドルへ拡大し、2026~2032年のCAGRは2.4%と見込まれる。ろう付けは、母材より融点の低いろう材を溶融・流動させて金属同士を接合する技術であり、自動車、電子機器、HVAC、航空宇宙、医療などで不可欠な製造工程となっている。2025年の米国関税政策の再調整も、原材料調達や地域生産体制を含むろう付けサプライチェーンの再設計要因となっている。
図. ろう付けの製品画像

図.  ろう付け世界総市場規模

上記の図表/データは、YHResearchの最新レポート「グローバルろう付けのトップ会社の市場シェアおよびランキング 2026」から引用されています。

上記の図表/データは、YHResearchの最新レポート「グローバルろう付けのトップ会社の市場シェアおよびランキング 2026」から引用されています。

ろう材の種類と用途別構造
ろう材はニッケル基、コバルト基、銀基、金基、アルミニウム基、銅基などに分類される。ニッケル基ろう材は耐熱・耐食性に優れ、航空宇宙やエネルギー分野で需要が高い。銀基は濡れ性と導電性、アルミニウム基は軽量化、銅基は熱伝導性とコスト面に強みを持つ。金・コバルト基は高価である一方、医療・防衛など高信頼用途で重要な役割を担う。
用途別では自動車が約39.8%で最大となり、ラジエーター、コンデンサー、燃料系、排気系にろう付け技術が広く利用される。電気・電子は約22.5%、家電は約17.5%、航空宇宙は約13.4%を占める。特にEVではバッテリー冷却板やパワーエレクトロニクス用冷却部品への展開が進み、真空ろう付けによる気密性と熱伝導性の確保が重要になっている。2026年の技術報告でも、EV用冷却板では複雑な流路を形成しながら漏れを抑える接合方法として真空ろう付けが注目されている。
ろう付け技術の自動化・高精度化
直近6か月では、誘導ろう付けの自動化も焦点となっている。2026年に発表された研究では、ヒートポンプ用銅管接合に自動ワイヤ供給方式を適用し、従来のリング状ろう材より工程制御と接合品質の安定化を図る方向性が示された。
また、日本では2026年にアルミニウムの不活性雰囲気・フラックスレスろう付けに関する研究が公開され、酸化抑制と環境負荷低減を両立する技術開発が続いている。 AWSでも2026年版の誘導、炉、トーチろう付け関連仕様が整備され、重要部品では製造条件だけでなく検査・品質保証まで含めた工程管理が重視されている。
地域市場と競争環境
アジア太平洋地域は世界消費の約52%を占め、中国、日本、韓国、東南アジアの自動車・家電・電子産業がろう付け需要を牽引する。一方、北米・欧州では航空宇宙、エネルギー、高性能機器向けの高品質ろう材が中心となる。成長要因は高性能機器需要、EV軽量化、電子部品の小型化、冷却システムの高度化である。反面、銀・金など原材料価格の変動、高性能ろう材の輸入依存、中小企業にとっての工程管理・品質保証の技術的障壁が課題となる。
主要企業にはLincoln Electric、ESAB、Voestalpine、Lucas-Milhaupt、ITW、Johnson Matthey、Wieland Edelmetalle、Wall Colmonoy、Materion、Morgan Advanced Materials、Prince & Izant、Aimtek、Hangzhou Huaguang、Zhejiang Seleno、Pietro Galliani Brazing、Asia General、Linbraze、ZRIMEなどが含まれる。今後のろう付け市場では、単なる接合材料の供給から、真空・誘導加熱、自動ろう材供給、インライン検査を組み合わせた高信頼プロセスへの移行が競争力を左右すると考えられる。

本記事の内容は、YH Research株式会社の調査レポート「グローバルろう付けのトップ会社の市場シェアおよびランキング 2026」のデータを基に作成しています。
https://www.yhresearch.co.jp/reports/1248766/braze

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