日本初、蓄電池グリーンボンド成立 台湾泓徳能源、北海道で54億円調達 19年資金で市場モデル確立、電力需給ひっ迫時代の投資加速

国際スマートエネルギー企業である泓徳能源(HD Renewable Energy、証券コード:6873)は、日本・北海道におけるHelios 50MW系統用蓄電池プロジェクトにおいて、約54億円のプロジェクトファイナンスを完了したと発表しました。
本件の資金調達は、野村證券株式会社および野村キャピタル・インベストメント株式会社の協力のもと、グリーンプロジェクトボンドの形式で実施されたものであり、系統用蓄電池事業を裏付けとするグリーンプロジェクトボンドとして日本初の事例となります。本件は、蓄電池資産および電力市場を活用した事業モデルに対する金融市場の関心の高まりを示すものです。
本件の資金調達にはプロジェクトファイナンス型信託受益権(ABL)スキームが採用されており、泓徳能源グループがアセットマネージャーとして本プロジェクトの運営を担います。Heliosプロジェクトはマーチャント型の系統用蓄電池事業であり、日本卸電力取引所(JEPX)および需給調整市場(EPRX)における電力取引を通じて収益を創出するビジネスモデルを採用しています。
従来、プロジェクトファイナンス市場では、FIT制度などにより比較的キャッシュフローの予見性が高い資産が選好されてきました。一方、蓄電池事業は電力市場価格に連動する収益構造を持つため、長期資金調達の事例は限定的でした。本プロジェクトでは、適切な運用体制およびキャッシュフロー管理の仕組みを構築することで、最長19年の長期資金調達を実現しており、日本における蓄電池事業のプロジェクトファイナンスにおいて重要なマイルストーンとなります。
また、日本では再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力系統における調整力や柔軟な電源の重要性が高まっています。系統用蓄電池は、電力系統の安定化および再生可能エネルギーの更なる導入を支える重要なインフラとして、今後ますます重要な役割を果たすことが期待されています。本件は、蓄電池事業に対する投資家の理解と受容が進みつつあることを示す事例となります。
泓徳能源の周仕昌総経理は次のように述べています。
「Heliosプロジェクトの資金調達完了は、日本市場において蓄電池資産の金融スキームが徐々に確立されつつあることを示すものです。また、電力取引を中心とした事業モデルに対する市場の理解も進んできています。今後、蓄電池資産の拡大に伴い、当社は資産運用と電力取引の能力をさらに統合し、より柔軟なエネルギー資産運用モデルを構築していきます。」
Helios系統用蓄電池プロジェクト(50MW)はすでに日本の電力市場において電力取引を開始しており、今後は需給調整市場および容量市場への参加も段階的に進めていく予定です。本プロジェクトは格付投資情報センター(R&I)より信用格付およびグリーンボンド格付においてBBBの投資適格格付を取得するとともに、グリーンボンド原則への適合性についてセカンドオピニオンを取得しています。
今後、泓徳能源グループは野村グループをはじめとする国際金融機関との連携をさらに強化し、蓄電池および電力資産の統合運用を推進するとともに、日本市場におけるスマートエネルギー事業の展開を一層拡大していく方針です。