建物据付型太陽光発電(BAPV)市場が2015年には46億米ドル規模に到達

株式会社グローバルインフォメーション
2012-11-07 18:00

株式会社グローバル インフォメーションは、NanoMarketsが発行した報告書「Building Attached Photovoltaics Markets (建物据付型太陽光発電(BAPV)市場)」の販売を開始しました。

NanoMarkets社の最新調査レポートによれば、建物据付型太陽光発電(BAPV)は太陽光発電システムメーカーにとって直ちに収益をあげられるビジネスチャンスであり、今年の総売上額19億米ドルが2015年には46億米ドルにまで拡大し、さらに2017年には売上額がピークに達し、59億米ドルになると予測されています。通常の太陽電池パネルと比較した場合、BAPVはBIPV (建物一体型太陽光発電)よりもコスト的な有利性は薄れますが、これまでになく見た目を改善できるという点ではBIPVにほとんどひけをとりません。従ってこれまでの、ラック上に太陽光発電パネルを取り付け工事しましたという外観のために導入を控えてきた潜在的顧客にまで販路を広げることが可能となります。

今日のBAPVはおおよそ、太陽光パネルを建築物的な外観に似せたり、あるいは窓やカーテンウォールに板ガラスに似せてはめ込むというような単純なやり方で設置を行っています。しかし特製のBAPV製品も市場に登場し始めています。そういった製品の中で最も一般的となっているのは屋根材の上張りの形をとった製品で、特製のクリップや固定具を用いて簡単に取付ができるようになっています。さらに、こういった屋根材の上張り型製品の多くは軽量の薄膜太陽光発電材料を使うことにより、屋根に新たな支持構造材を付け加える必要性を減らしています。屋根材上張り型のBAPV市場は全体で2015年までに9億1000万米ドル規模に上るものと予測されています。

BAPVは既にカーテンウォールに組み込む形では使用されていますが、NanoMarkets社では将来は壁に組み込む形でのBAPVがもっと増えてくるものと予測しています。このような成長を促進している要因は、商業ビルの多くは屋上が立て込んでいて、十分な数の太陽光発電パネルを設置することが困難であることで、このため壁面が都合の良い第二の選択肢となっています。屋上がさほど立て込んでいない場合でも、屋上だけでは十分な太陽光発電面積とならないこともあります。高層ビルでは、ビル内の電力を供給しなければならない面積と比べると、屋上面積はとても小さなものになってしまいます。またゼロエネルギー・ビルでは太陽光発電電力の必要性がかなり大きなものとなるため、屋上と壁面の双方を太陽光発電に使用しなければならない場合があります。現時点ではほとんど無視できるような金額にしかなりませんが、NanoMarkets社では壁面型BAPVの総売上額は2015年までに4億8000万米ドルに到達するものと予測しています。

市場調査レポート: 建物据付型太陽光発電(BAPV)市場
Building Attached Photovoltaics Markets
http://www.gii.co.jp/report/nan252856-building-attached-photovoltaics-markets.html
出版日: 2012年10月18日
発行: NanoMarkets

【本件に関するお問合せは下記まで】
株式会社グローバルインフォメーション
Tel:044-952-0102
e-mail:jp-info@gii.co.jp
URL:http://www.gii.co.jp/topics/EN06_jp.shtml
〒215-0004 神奈川県川崎市麻生区万福寺1-2-3 アーシスビル7F