【岡山理科大学】女子中高生限定で宇宙研究の現場ツアーを開催 「Girls Meet STEM」

2026-11-05 15:00
学校法人加計学園
新原准教授からは隕石などについて学びました

新原准教授からは隕石などについて学びました

 岡山理科大学は、公益財団法人山田進太郎D&I財団(東京)が推進する中高生女子向けSTEM(理系)領域のツアー型体験プログラム「Girls Meet STEM」の一環として10月31日、岡山キャンパスで「宇宙研究の舞台裏をのぞいていみよう ― 先輩研究者になんでも聞こう」を開催しました。岡山県内だけでなく神奈川、兵庫、大分、香川など各県から保護者を含めて計8組が参加し、ワークショップや学生・大学院生との懇談を通して、宇宙研究の魅力を体験しました。

 開催した学科は、宇宙研究分野を抱える基礎理学科、物理学科、生物地球学科です。
 基礎理学科の新原隆史准教授は「宇宙物質研究と深宇宙開発」と題し、隕石を用いた岩石・鉱物学的研究から、太陽系の起源と進化や惑星探査、宇宙資源獲得という研究の流れを解説。米国主導の有人月面探査「アルテミス計画」の資源探査プロジェクトにも参画している現状を紹介しました。生徒たちは隕石に触ったり、偏光顕微鏡や電子顕微鏡で隕石に含まれている鉱物を自分の目で確認したりしていました。

 基礎理学科の伊代野淳教授の実験体験は「宇宙線を霧箱で観察」です。「ウィルソンの霧箱」と呼ばれる装置を使い、ヘリウムの原子核であるアルファ線、電子であるベータ線、宇宙から飛来するミュー粒子などの飛跡を観察しました。直線的、あるいは波打ったような飛跡など、生徒たちは粒子ごとに個性の異なる飛跡を確認して驚いた様子でした。

 また、生物地球学科の本田充彦教授が「すばる望遠鏡がとらえた宇宙の姿」と題して、ハワイのマウナケア山頂域にある口径8.2mもある国立天文台の「すばる望遠鏡」を使った天体観測の現状を紹介。続いて、物理学科の長尾桂子准教授は「宇宙のはじまりをのぞいてみよう-素粒子でさぐる宇宙の歴史」と題し、約138億年前に宇宙が誕生した当時は宇宙に素粒子が飛び回っている状態でしたが、時間の経過とともにそれらがまとまって原子になったことを説明。なぜ宇宙に物質が誕生したのか、宇宙に存在する謎の物質ダークマターの正体は何か――などまだまだ謎が多いことを解説しました。

 最後は小グループに分かれて、先輩研究者である大学生・大学院生との座談会。生徒たちは「宇宙に興味を持つようになったきっかけは?」「大学での研究生活は?」「文系だけど宇宙研究がしたい」などと、“先輩”とのフリートークを楽しんでいました。

 終了後、参加者からは次のような感想が寄せられました。
 「天文学や物理学系は他にもあるが、地学系(隕石)は岡山理大にしかないから、とても貴重な経験ができた」
 「霧箱実験では、ずっと前から見てみたかったアルファ崩壊とベータ崩壊を見ることができて感動した」
 「実験や模擬授業を通して岡山理大のイメージがはっきりと分かった。座談会で大学生、院生と話をしてたくさん質問することができた。また座談会が開かれた際は参加したいと思った」
 「宇宙分野に興味があるという曖昧な理由で来たが、宇宙資源について興味が湧いた」
 「新しく知ったことがたくさんあり面白かった。みんなそれぞれ自分が興味を持っていることに対して頑張っていてすごかった。宇宙線が見られて面白かった」
 「将来宇宙系の研究をしたいと思っているので、今回のツアーでどんな視点を持ったらいいかが分かった。非常にためになった」

 一方、“先輩”役で座談会に参加した理工学研究科修士課程の中條初萌(はつめ)さんは、「思ったより皆が楽しそうで良かった。こうした催しを通して、物理が好きな女子がもっと増えてくれたらうれしい」と笑顔で話していました。

「Girls Meet STEM」

公益財団法人山田進太郎D&I財団が高専や大学、企業・研究機関と協力して実施する、中高生女子向けのSTEM(理系)領域のツアー型体験プログラムです。高専や大学のキャンパス・研究室や企業のオフィスを訪問し、実際のSTEMの現場に触れるとともに、大学生・大学院生や社会人女性との交流を通じて、進学やキャリアの可能性を広げます。

公式ウェブサイト
「ウィルソンの霧箱」で放射線崩壊を確認する生徒

「ウィルソンの霧箱」で放射線崩壊を確認する生徒

霧箱にはアルファ線の飛跡がくっきり

霧箱にはアルファ線の飛跡がくっきり

長尾准教授に宇宙のはじまりの様子について話を聞く生徒たち

長尾准教授に宇宙のはじまりの様子について話を聞く生徒たち

生徒たちと大学生・大学院生のフリートークは盛り上がりました。生徒たちからの質問に丁寧に答える大学院生の中條さん(右)

生徒たちと大学生・大学院生のフリートークは盛り上がりました。生徒たちからの質問に丁寧に答える大学院生の中條さん(右)

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