新たな治療法が後押しするも、いまだ画期的な新薬が待たれる急性骨髄性白血病関連市場

株式会社グローバルインフォメーション
2013-09-09 18:00

株式会社グローバル インフォメーションは、市場調査会社GlobalDataが発行した報告書「OpportunityAnalyzer: Acute Myeloid Leukemia (AML) - Opportunity Analysis and Forecasts to 2017 (急性骨髄性白血病(AML):機会分析・予測)」の販売を開始しました。

GlobalDataによると、新たな治療法の導入と高齢者層における症例の増加により、急性骨髄性白血病(AML)関連市場は2012から2017年の間、大幅な成長が見込まれています。しかし、臨床研究の結果が思わしくないことやコスト意識によって、新薬開発が今後も影響を受ける可能性があります。

同レポートによると、米国とフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国のAML市場の収益は、2012年の1億5100万米ドルから2017年には4億3070万米ドルにまで増加する見通しです。また、この間の年平均成長率(CAGR)は23.3%になることが予測されています。

AMLの治療法は大半が米国で開発されたもので、2012年の世界市場における売上高は、約1億880万米ドルでした。一方、EU5カ国の売上高は約4200米ドルでした。2017年までにはそれぞれ、約3億2440万米ドル、約1億630万米ドルに増加する見通しです。

米国を中心としたAML市場の規模拡大について報告書は、主に新たな治療法の導入と、満たされていないニーズの存在によってもらされるだろうと指摘しています。新しい治療法には、再発(性)急性骨髄性白血病および不応性急性白血病向けのSunesis社のvosaroxin、Novartis社のFLT3に変異のある患者向けのミドスタウリン、Cyclacel社の高齢患者向けのsapacitabineなどが挙げられます。

腫瘍学分野を専門とするGlobalDataのアナリスト、Cheryl S. Gradziel博士は、「AMLは稀な病気で満たされていないニーズが多いことが、有効な治療法を確立した市場参加者らにとっての機会を豊富に生み出しています。しかしながら、初期には効果が期待された新薬でもより大規模かつ無作為化された調査では結果が得られないなど、これまでの新薬開発は非常に困難なものでした。さらに、この病気の原因に関する生物学的な理解が全般的に不足していることなども、有効な治療法の発見を妨げてきました」と説明しています。

同レポートによれば、新たな治療法の開発を制約する要因にはコスト圧力も含まれます。コスト圧力のために、市場への新規参入者に対する還付が制限されており、また創薬パイプライン上の新薬から画期的な有効性を得ることも難しくなっています。このため臨床医に好印象を与えることが困難な状況となっているのです。

市場調査レポート: 急性骨髄性白血病(AML):機会分析・予測
OpportunityAnalyzer: Acute Myeloid Leukemia (AML) - Opportunity Analysis and Forecasts to 2017
http://www.gii.co.jp/report/gd279162-opportunityanalyzer-acute-myeloid-leukemia-aml.html
出版日: 2013年08月21日
発行: GlobalData

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