地域金融機関のサステナビリティに向けた取り組み
先日、当社は地域金融機関との初の取り組みとして、京都信用金庫と「京信ポイントBANK」をリリースしました。本協業を通じて、地域金融機関には時流に沿ったサービスを提供するだけでなく、地域社会との共生やサステナブルな取り組みが求められ、時には独自の視点で価値を創出する重要な役割があることを認識しました。
現在、金融機関はビジネスモデルやマインドセットを含め、サービス業への転換を求められているように思います。今回、私たちが協業した地域金融機関では、その流れが現実化しつつあると感じます。
私たちSTOCK POINTがその取り組みの一助になればと思いレポートにまとめました。

<地域金融機関が提供するポイントサービス>
金融機関のポイントサービスには、「ステージ制」と「マイレージ制」の2種類があります。
「ステージ制」は、取引状況に応じてランクを設定し、振込手数料の無料化など、主に金融機関内で利用できる特典を提供しています。一方「マイレージ制」は、取引ごとにポイントが貯まり、地域マネーや地元特産品、他社ポイントなどと交換でき、主に金融機関外での利用が可能なため、地域経済への貢献が期待されています。
近年、これらを併用する地域金融機関が増え、デジタル地域通貨や地域ポイントとの連携が進んでいることもあり、地域経済の活性化が期待されています。
広島銀行の「ひろぎんポイントサービス」

京都信用金庫の「京信ポイントBANK」

<自治体×地域金融機関が発行するデジタル地域通貨>
1990年代後半から2000年代前半にかけて一時ブームとなった地域通貨が、近年再び注目を集めています。Fintechの進化やコロナ禍による非接触ニーズの高まりを受け、デジタル化が進んだことで、「デジタル地域通貨」として地方創生を支えるツールとしての期待が高まっています。
飛騨信用組合が運営する「さるぼぼコイン」

トマト銀行が運営する「まにこいん」

<地域金融機関が作る地域商社>
地域商社は、地元特産品の販路拡大、地域資源の有効活用、事業者支援などを通じて、持続可能な地域経済の発展を促す役割を担っています。特に、地域金融機関が経営することで、そのネットワークや信頼性を活かし、資金提供からマーケティング、流通支援まで総合的なサポートを行うことが可能となります。
阿波銀行、百十四銀行、伊予銀行、四国銀行が各々25%ずつ出資している「Shikokuブランド株式会社」

京都中央信用金庫が100%出資している「京都アンプリチュード株式会社」

最後に、地方の過疎化や高齢化といった課題はすぐに解決策を見いだすことは難しいですが、地域金融機関が「金融業からサービス業へ」という挑戦を掲げ、「脱・銀行」の発想をもとに、お客様目線に立った独自のサービスを展開し、地域経済の活性化に取り組んでいる事例は増えています。
すべての課題をテクノロジーだけで解決することはできませんが、地域金融機関のユニークな取り組みに私たちの持つFintech技術を組み合わせることで、新たなサービスを創出し、共に地域社会の発展に貢献していきたいと考えています。
※地域金融機関とは、特定地域を主要な営業基盤とする金融機関で、地方銀行、第二地方銀行、信用金庫、信用組合、農業協同組合、漁業協同組合、労働金庫などを指します。
◆STOCK POINTについて
“生活と投資がつながり、人と社会が結び付き発展する世界のインフラサービスになる” をミッションに掲げ、あらゆる金融商品の市場価格と連動してポイントが増減する『株価連動型ポイント運用システム』を開発。「投資体験」や「株主体験」ができるユニークなポイント運用サービスを提供。
地方の金融機関との連携強化や、脱炭素に向けたJ-クレジットの値動きとの連動など、フィンテック関連のソリューションにも積極的に取り組んでいます。
日本、米国、台湾で「株価連動型ポイント」のビジネスモデル特許を取得。
<会社概要>
会社名:STOCK POINT 株式会社
所在地:東京都港区西新橋1丁目1番1号 日比谷フォートタワー10階 WeWork
代表者:代表取締役社長 美好 琢磨
設立日:2016 年 9 月 12 日
URL : https://www.stockpoint.co.jp/