使い捨て食器の日本市場(2026年-2035年)、市場規模・分析レポートを発表
株式会社マーケットリサーチセンター(本社:東京都港区、世界の市場調査資料販売)では、「使い捨て食器の日本市場(2026年-2035年)、英文タイトル:Japan Disposable Tableware Market 2026-2035」調査資料を発表しました。本資料には、使い捨て食器の日本市場規模、動向、セグメント別予測、関連企業の情報などが盛り込まれています。
■主な掲載内容
日本の使い捨て食器市場は、2025年時点で19.4億米ドル規模に達しており、2026年から2035年にかけて年平均成長率(CAGR)4.8%で拡大し、2035年には31.0億米ドルに達すると予測されている。市場成長の中心には、テイクアウト・デリバリー需要、専門カフェやスイーツ店の拡大、観光・屋台文化、衛生意識、さらに紙・バガス・竹など環境配慮素材への転換がある。
成長率では、用途別のCommercialが予測期間中CAGR5.1%、流通別のOnlineが5.8%と、市場全体の4.8%を上回る伸びが見込まれている。また、タイプ別ではDisposable Cupsへの需要が特に高いとされる。
需要を押し上げる特徴的な要因の一つが、抹茶やその他のスペシャルティ飲料・デザート文化である。レポートでは、MAFFデータとして2021~2023年に抹茶などスペシャルティ茶製品の国内需要が8.2%増加したとしており、Tokyo、Kyoto、Osakaを中心とする抹茶カフェや職人系スイーツ店の増加が、ブランドイメージを重視した使い捨てカップや容器の需要につながっている。
観光も重要である。国内外旅行者によるストリートフード需要が増えると、持ち運びやすく、見た目にも優れ、屋外で扱いやすい使い捨て食器への需要が拡大する。特にテイクアウトとの相性が良いカップ、ボウル、トレーなどが恩恵を受けやすい。
同時に、環境配慮が市場の競争軸になっている。レポートではTokyo Metropolitan GovernmentのEnvironmental Bureauが、生分解性製品の普及を補助金やキャンペーンで支援しているとしており、食品事業者が再生可能・リサイクル可能素材を使用した食器へ切り替える動きを後押ししている。
技術面では、紙系・植物由来素材を大量かつ安定的に製造する設備の高度化が重要である。2024年12月にはFOOMA JapanでNesscoが、日本市場向けのRectangular Bowl Machineを投入し、生分解性の紙製ボウルを高速・高精度で生産できる設備として紹介されている。
2025年6月にはDai Nippon Printing(DNP)が、電子レンジ対応・断熱性を持つ紙カップの開発でJapan Packaging InstituteのKinoshita Awardを受賞したとされる。これは、使い捨て食器が単に「一回使って捨てる安価な容器」ではなく、耐熱性、安全性、利便性、環境性を組み合わせた高機能包装へ進化していることを示している。
タイプ別では、Disposable Cups、Disposable Plates、Disposable Bowls、その他に分類される。Disposable Cupsが最大カテゴリーで、コーヒーショップ、コンビニ、フードデリバリー、オンザゴー飲料文化が需要を支えている。
一方、同じ箇所ではDisposable Platesが最速成長タイプと説明されている。ところが冒頭のMarket Size & Forecastでは「Fastest-Growing Type: Disposable cups」とされており、レポート内部で矛盾がある。したがって、「カップが最大」であることは一貫しているが、「最速成長タイプ」がカップかプレートかについては元資料の確認が必要である。
Disposable Cupsは、利便性と衛生面だけでなく、環境性能との両立が重要になっている。レポートでは、Starbucks Japanが2024年に全店舗で完全堆肥化可能な紙カップへ切り替えたとしている。ただし、この具体的な企業事例についてはレポート内記載として扱うのが適切である。
Disposable Platesは、テイクアウトやReady-to-Eat食品の普及を背景に伸びている。家庭、オフィス、イベントなどで洗浄不要という利便性が評価される一方、今後は耐油性・耐水性・耐久性を確保しながらプラスチック使用量を減らすことが製品開発の焦点になる。
Disposable Bowlsも重要である。アサイーボウル、ヨーグルトボウル、丼物、スープ、麺類など、ボウル型メニューの人気が需要を支えている。2025年6月にはYobowlがFukuoka初のアサイーボウル専門店を展開し、2024年にはオンラインで20万食超を販売したとされる。こうした健康志向・ビジュアル重視の食品トレンドが、見栄えの良い使い捨てボウル需要を押し上げている。
素材面では、バガスが注目されている。サトウキビ搾汁後の繊維残渣を利用するため、石油系プラスチックの代替として位置付けやすく、耐熱カップ、トレー、プレートなど幅広い形状に加工できる。レポートでは2023年にCHUKが100%コンポスタブルなバガス製品群を拡充したとしている。
竹やサトウキビ繊維も重要である。2024年11月にはWASARAが「Casanet」という竹・サトウキビ繊維由来の蓋付き積み重ね容器を発売し、90日で生分解するとしている。商業用途では、環境配慮だけでなく、積載性、輸送効率、見栄えを同時に満たす設計が求められている。
さらにレポートでは、2025年6月に日本の研究者が「数時間で水に完全溶解する新しいプラスチック」を開発したと紹介している。これは使い捨て食器市場への将来的な応用可能性を示すものだが、実際の量産化・商業採用が今回の資料で確認されているわけではないため、現時点では研究開発トレンドとして見るべきである。
用途別ではResidentialとCommercialに分類され、Commercialが最大シェアを持つとされる。レストラン、カフェ、ケータリング、テイクアウト事業者では、洗浄作業削減、衛生、保管、輸送効率が重要であり、使い捨て食器への依存度が高い。
ただし、用途別の成長性についてもレポート内部にズレがある。サマリーではCommercialがCAGR5.1%で拡大するとされる一方、詳細説明ではResidentialが最速成長と記載されている。そのため、Commercialが最大であることは明確だが、最速成長用途については断定しにくい。
Residentialでは、忙しい生活、フードデリバリー、テイクアウトの増加が需要を押し上げている。家庭での後片付けを簡素化できることに加え、環境配慮素材の選択肢が増えることで、「便利だが環境負荷が大きい」という従来の使い捨て製品イメージを改善する動きがある。
流通チャネルではOnlineとOfflineに分類され、OfflineにはHypermarket/Supermarket、Convenience Storesなどが含まれる。Convenience Storesが最大チャネルで、全国的な店舗網と、飲食物と同時に使い捨てカップ・皿・カトラリーなどへアクセスできる利便性が強みである。
Onlineは最速成長チャネルで、CAGR5.8%とされる。ECでは一般消費者だけでなく、飲食店、イベント運営、ケータリングなどが大量購入しやすく、環境素材、サイズ、デザインなどを比較して選べることも成長要因になっている。
市場競争では、WASARA、P-Life Japan、Edogawabussan、Sunnapなどが主要企業として紹介され、このほかNewsen Corporationが挙げられている。競争の中心は、単純な価格ではなく、生分解性、堆肥化可能性、植物由来原料、デザイン性、食品用途での耐久性などへ移っている。
WASARAは竹やサトウキビパルプなどを利用し、日本的なデザインとサステナビリティを組み合わせた製品を展開している。特にプレミアムな飲食・イベント用途では、単なる消耗品ではなく、料理やブランドイメージの一部として使い捨て食器を設計する方向性が特徴である。
P-Life Japanは植物由来の生分解性製品、Edogawabussanは幅広い食品包装・使い捨て食器、Sunnapは天然繊維を中心とした環境配慮製品を展開している。各社とも、政府・消費者双方のプラスチック削減要求に対応するため素材開発と流通提携を強化している。
総合すると、日本の使い捨て食器市場は2025年の19.4億米ドルから2035年には31.0億米ドルへ拡大し、CAGR4.8%の安定成長が見込まれる。需要数量の増加だけではなく、従来のプラスチック製品から紙、バガス、竹、その他植物由来素材へ置き換わることで、製品単価と付加価値が高まる構造が重要である。
2035年に向けた主要テーマは、「Disposable Cups」「テイクアウト・デリバリー」「Commercial用途」「Online販売」「コンビニ」「バガス」「竹・植物繊維」「コンポスタブル製品」「専門カフェ・ストリートフード」「高機能紙容器」に集約できる。日本の使い捨て食器市場は、低価格な単回使用プラスチック市場から、利便性・衛生性・デザイン性・環境性能を同時に求める高付加価値なサステナブルフードサービス用品市場へ移行していくと考えられる。
※目次構成
エグゼクティブサマリー
1.1 市場規模(2025~2026年)
1.2 市場成長予測(2026年予測~2035年予測)
1.3 主な需要促進要因
1.4 主要企業と競争構造
1.5 業界のベストプラクティス
1.6 最新動向と最近の展開
1.7 業界見通し市場概要およびステークホルダー分析
2.1 市場動向
2.2 主要産業分野
2.3 サプライヤーの交渉力
2.4 買い手の交渉力
2.5 主な市場機会とリスク
2.6 ステークホルダーによる主要施策経済概要
3.1 GDP見通し
3.2 一人当たりGDPの成長
3.3 インフレ動向
3.4 民主主義指数
3.5 政府総債務比率
3.6 国際収支(BoP)の状況
3.7 人口見通し
3.8 都市化動向カントリーリスク分析
4.1 カントリーリスク
4.2 ビジネス環境アジア太平洋地域の使い捨て食器市場分析
5.1 主要業界ハイライト
5.2 アジア太平洋地域の使い捨て食器市場の過去実績(2019~2025年)
5.3 アジア太平洋地域の使い捨て食器市場予測(2026~2035年)日本の使い捨て食器市場分析
6.1 主要業界ハイライト
6.2 日本の使い捨て食器市場の過去実績(2019~2025年)
6.3 日本の使い捨て食器市場予測(2026~2035年)タイプ別・日本の使い捨て食器市場
7.1 使い捨てカップ
7.1.1 過去の推移(2019~2025年)
7.1.2 予測推移(2026~2035年)
7.2 使い捨てプレート
7.2.1 過去の推移(2019~2025年)
7.2.2 予測推移(2026~2035年)
7.3 使い捨てボウル
7.3.1 過去の推移(2019~2025年)
7.3.2 予測推移(2026~2035年)
7.4 その他
- 用途別・日本の使い捨て食器市場
8.1 家庭用
8.1.1 過去の推移(2019~2025年)
8.1.2 予測推移(2026~2035年)
8.2 業務用
8.2.1 過去の推移(2019~2025年)
8.2.2 予測推移(2026~2035年)
- 流通チャネル別・日本の使い捨て食器市場
9.1 オンライン
9.1.1 過去の推移(2019~2025年)
9.1.2 予測推移(2026~2035年)
9.2 オフライン
9.2.1 過去の推移(2019~2025年)
9.2.2 予測推移(2026~2035年)
9.2.3 タイプ別内訳
9.2.3.1 ハイパーマーケット/スーパーマーケット
9.2.3.2 コンビニエンスストア
9.2.3.3 その他
- 市場ダイナミクス
10.1 SWOT分析
10.1.1 強み
10.1.2 弱み
10.1.3 機会
10.1.4 脅威
10.2 ポーターの5フォース分析
10.2.1 サプライヤーの交渉力
10.2.2 買い手の交渉力
10.2.3 新規参入の脅威
10.2.4 競争の激しさ
10.2.5 代替品の脅威
10.3 主要需要指標
10.4 主要価格指標
バリューチェーン分析
11.1 主要ステークホルダー
11.2 バリューチェーンの各段階調達インサイト
12.1 契約条件
12.2 コスト構造
12.2.1 原材料
12.2.2 ユーティリティ
12.2.3 人件費
12.2.4 固定費
12.2.5 価格設定モデル
12.3 ベンダー選定基準
12.4 地域別のサプライヤー・買い手の交渉力
12.4.1 需要
12.4.2 供給
12.4.3 原材料/フィードストックの供給可能性
12.4.4 サプライヤーの交渉力
12.4.5 買い手の交渉力
12.5 調達戦略:ベストプラクティス
- 競争環境
13.1 サプライヤー選定
13.2 主要グローバル企業
13.3 主要国内企業
13.4 主要企業の戦略
13.5 企業プロファイル
13.5.1 WASARA Co., Ltd.
13.5.1.1 企業概要
13.5.1.2 製品ポートフォリオ
13.5.1.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
13.5.1.4 認証
13.5.2 P-Life Japan Inc.
13.5.2.1 企業概要
13.5.2.2 製品ポートフォリオ
13.5.2.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
13.5.2.4 認証
13.5.3 Edogawabussan Co., Ltd.
13.5.3.1 企業概要
13.5.3.2 製品ポートフォリオ
13.5.3.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
13.5.3.4 認証
13.5.4 Sunnap Co., Ltd.
13.5.4.1 企業概要
13.5.4.2 製品ポートフォリオ
13.5.4.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
13.5.4.4 認証
13.5.5 Newsen Corporation
13.5.5.1 企業概要
13.5.5.2 製品ポートフォリオ
13.5.5.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
13.5.5.4 認証
13.5.6 その他
■当英文調査レポートに関するお問い合わせ・お申込みはこちら
https://www.marketresearch.co.jp/contacts/
■株式会社マーケットリサーチセンターについて
https://www.marketresearch.co.jp
主な事業内容:市場調査レポ-トの作成・販売、市場調査サ-ビス提供
本社住所:〒105-0004東京都港区新橋1-18-21
TEL:03-6161-6097、FAX:03-6869-4797
マ-ケティング担当、marketing@marketresearch.co.jp
