難燃剤の世界需要、2016年には260万トンに
株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社The Freedonia Groupが発行した報告書「WORLD FLAME RETARDANTS (世界の難燃材市場)」の販売を開始しました。
米国、西欧、日本の成熟市場を中心に、2006年から2011年の間、需要は世界経済の停滞による影響を受けていましたが、今後は発展の加速が見込まれます。景気の回復展望に加え、燃えにくい物質に代わるプラスチック製品の利用増加や、安全性の強化、可燃性の基準が特に発展途上国で進められている点などから、難燃剤の需要は高まると見られます。主要な難燃剤製品であるアルミナ三水和物は、非ハロゲン化化学物質に向かう傾向に後押しされ、2016年までに平均以上の需要増加があると予想されます。しかし、さらに早い発展が期待されるのがホウ素化合物で、建築に使用されるセルロース断熱剤への需要拡大がその原因と考えられます。
ハロゲン化難燃剤の、環境や健康への潜在的影響に対する懸念が製品の構成を大きく変えました。臭素化難燃剤は精査が厳しくなり、政府の規制と、イメージを気にするメーカーにより、サプライヤは段階的にいくつかの製品の生産を停止する状態となっています。また、環境への影響が心配される塩素系難燃剤は、発展途上地域では引き続き需要が高いものの、中国などでは使用中止を急ピッチで進めており、他の難燃剤への需要が広がっています。
アジア太平洋地域は今後も難燃剤市場でもっとも成長の早い地域と見られ、2016年には需要の半分以上を占める見通しです。成長要因は年間8%を超える中国とインド市場の成長、およびタイやその他発展途上市場の拡大、そして台湾や韓国など電子機器の主要生産国の堅調な成長です。北米では米国とメキシコ市場で平均以上の拡大が見込まれます。中南米でも大きな成長が予想され、特にブラジル市場に急成長が見込まれます。西欧での需要は、2006~2011年の減少の反動がありますが、落ち着いた増加となる見込みです。
市場調査レポート: 世界の難燃材市場
WORLD FLAME RETARDANTS
http://www.gii.co.jp/report/fd139272-world-flame-retarda.html
出版日: 2013年03月06日
発行: The Freedonia Group
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