コンテンツ配信ネットワークサービスのプロバイダ市場規模が2017年には約69億米ドルに達する見込み
株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社BCC Researchが発行した報告書「Content Delivery Networks: Global Markets (コンテンツデリバリーネットワーク:世界市場)」の販売を開始しました。
コンテンツ配信ネットワーク(CDN)サービスを提供するプロバイダ市場の2012年における市場規模は約36億米ドルでした。コンテンツ配信ネットワーク用ハードウェア世界市場はこの時点から5年間にわたって13.9%の年平均成長率(CAGR)にて拡大を続け、2017年には約69億米ドル規模に達すると予測されています。
この中では北米市場が最大で、2012年時点で19億米ドルを占めています。またその時から13.6%のCAGRで成長を続け、2017年には36億米ドルにまで拡大するものと予測されます。アジア太平洋地域がこれに次いで大きな市場で、2012年には約11億米ドル規模となっています。こちらは14%のCAGRで成長し、2017年には21億米ドルに達すると見られています。
CDN市場の伸びは主として動画配信分野の成長に支えられており、OTTビデオ(ブロードバンド・インターネットによる動画配信)の人気急上昇により動画配信分野は2017年までの5年間で30%の成長を遂げると予測されています。4つの潮流が爆発的な成長をもたらすと見られ、それはネットワーキングやサーバー機器、また専門ハードウェア装置の製造・販売企業にとって大きな成長を果たすビジネスチャンスであることを意味します。4つの潮流とは、モバイルデバイス能力の増強、そしてホームネットワーク、クラウドサービス、およびユーザー作成コンテンツの各々における進歩の4つです。
こういった動向により、従来からのネットワークスイッチ、ルーター、ストレージデバイス、サーバー、そしてまた専用のコンテンツ配信ネットワーク機器の需要が促進されています。CDNは、世界中にあるいは全国に分散しているユーザーから要求された、遅延に弱くまた膨大な量に上るコンテンツを配信する際に起きる問題を解決します。CDNはトラフィック管理機能を実装し、またユーザーに近いところにコンテンツを複製しておくキャッシュシステムを持ちます。これによってコンテンツが経由して行かねばならないネットワーク・ノード数を最少化でき、それによって遅延を削減し、性能を向上させる訳です。この機能は、ある時間帯やある地域でコンテンツ要求数が極めて大きくなってネットワーク・トラフィックがスパイク状に急増するピーク時間帯を乗り切るのに必須の機能です。
デジタル化の移行期にはよくあるように、Akamaiを筆頭として業界の中核となる専門CDNプロバイダたちが需給ギャップを埋めるために参入し、自社のサーバー群を配備し、キャッシュ技術を採り入れ、またトラフィック管理アルゴリズムを実装してコンテンツ・プロバイダの要求に応じたサービスを提供しています。専門のCDNサービスの恩恵を享受できることに対してコンテンツ・プロバイダがその対価を支払っていることから見てこのビジネスモデルはうまくいっていると言えます。
市場調査レポート: コンテンツデリバリーネットワーク:世界市場
Content Delivery Networks: Global Markets
http://www.gii.co.jp/report/bc268910-content-delivery-networks-global-markets.html
出版日: 2013年04月18日
発行: BCC Research
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