日本オラクル、Linux戦略を強化
日本オラクル株式会社(本社:東京都千代田区紀尾井町、代表取締役社長:新宅正明)は、2006年10月にオラクル・コーポレーションが発表したLinuxのサポート・プログラム「Oracle Unbreakable Linux」をパートナー企業各社との共同展開を軸に、技術者の育成、Linuxの品質向上を図るなど、Linuxの普及促進を強化します。
日本オラクルが実施するLinuxサービスの重点施策は次の通りです。
1)Linux OSのサポート・プログラム「Oracle Unbreakable Linux」の提供開始
I.「Oracle Unbreakable Linux」サポート・プログラムを国内企業向けに提供
「Oracle Unbreakable Linux」サポート・プログラムでは、Linuxカーネルの不具合を修正した各種修正モジュールの提供やバックポートの実施など、オラクル製品と同等のライフタイム・サポート・ポリシーに準拠したサービスを提供し、顧客が安心してエンタープライズ環境でLinuxを使用できるようにします。また、オラクル製品を利用している顧客は、オペレーティング・システムからデータベース、ミドルウェア、アプリケーションまで一貫して、高度なサポート・プログラムを24時間365日受けることができます。
II.「Oracle Unbreakable Linux」サポート・プログラムのパートナー販売・サポートモデルの確立
日本オラクルは、パートナー企業各社と協力し、2つのビジネスモデルで「Oracle Unbreakable Linux」サポート・プログラムを提供します。
(1)1st Line Support Model(ファーストライン・サポート・モデル)
1つ目のビジネスモデル”1st Line Support Model”は、サポート・プログラム「Oracle Unbreakable Linux」を、パートナー企業各社から顧客に販売およびサポートするモデルです。
(2)Value Add Model(バリュー・アッド・モデル)
2つ目のビジネスモデル”Value Add Model”は、パートナー企業各社が従来より提供しているRed Hat Enterprise Linuxを対象としたLinuxサポートに「Oracle Unbreakable Linux」サポート・プログラムの一部又は全部を付加して提供するモデルです。
これらの提供方法により、ユーザーの選択肢は広がります。こうした高度なLinux サポート・プログラムを提供するパートナー企業とオラクルが協業することで、より確かな顧客支援を推進してまいります。
2)Linuxカーネルの品質向上を目的としたサポートセンター「Enterprise Linux Joint Support Center」の設立
Linux OSに関する高度な技術、ノウハウ、経験のある各々のパートナー企業と、日本オラクル、オラクル・コーポレーションは協業し、Linuxカーネルの不具合や障害をいち早く発見し、修正プログラムの提供やハードウェアの動作確認などを行う共同体制を確立していきます。また、オープンソース・コミュニティに対し、積極的に、バグのフィードバックや基幹系システムに必要な様々な機能の提案を実施します。さらに、世界のオープンソース・コミュニティで活躍するLinuxカーネルのメンテナー*や技術者を育成していく予定です。
*維持管理する人
3)Linuxに関する研修プログラムと認定資格の開設
高度な技術者の育成を目的に、Oracle Certification Programの一環として、新たな認定資格「Oracle Expert Program:Managing Oracle Database on Linux Certified Expert」を新設します。また、データベースおよびLinux技術を習得するために、下記の研修コースを2007年10月より順次開講する予定です。
1.Enterprise Linux: Linux基礎 - 4日間
2.Enterprise Linux: Linux管理 - 4日間
3.Oracle Database 10g: Linux版Oracle 10g データベース構築と運用 - 2日間
詳細情報: http://www.oracle.com/global/jp/education/news/ubl.html
4)Linux環境におけるシステム構築・運用のベストプラクティスを公開
I.「Oracle GRID Center」を活用した各種検証とベストプラクティスの公開
2006年11月、Grid戦略パートナー企業各社とともに開設した「Oracle GRID Center」(http://www.oracle.co.jp/solutions/grid_center/)において、各社のハードウェア製品と、「Oracle Database 10g」、「Oracle Application Server 10g」、「Oracle Real Application Clusters」、「Oracle Enterprise Manager 10g」を組み合わせた大規模Linux環境における様々な検証を実施し、拡張性・可用性・信頼性・運用の容易さなど、システム構築・運用に関連するベストプラクティスを順次公開していきます。
II.最適な推奨システム構成「Oracle Validated Configurations」(オラクル・バリデイテッド・コンフィグレーション)の提案
オラクルは、ハードウェア企業各社と協力し、ストレージ、サーバー、Linux、データベースを組み合わせたシステム構成を事前検証し、最適なシステム構成を顧客に提案します。事前検証された最適なシステム構成は、オラクル技術者コミュニティサイトの「Oracle Technology Network」
( http://www.oracle.com/technology/tech/linux/validated-configurations/index.html )に掲載されます。
■ オラクルのLinuxへの取り組みについて
オラクルは長年にわたり、Linuxコミュニティの主要メンバーとして貢献してきました。オラクルは最初の商用Linuxデータベースを1998年に提供しています。それ以来オラクルは、すべてのLinuxユーザーのユーザー体験を改善するため、着実に努力を重ねてきました。オラクルのLinuxエンジニアリングチームはLinuxコミュニティのメンバーとして信頼を集めており、Linuxカーネル2.6.16の一部として組み込まれている「Oracle Cluster File System」をはじめとする主要なコードを提供してきました。オラクルはこれまでも、また今後もLinuxに関するイノベーション、改良、文書作成、および修正について、Linuxコミュニティに対して直接、かつタイムリーに貢献して行きます。
● 日本オラクルについて
日本オラクル株式会社は、米国オラクル・コーポレーションの日本法人として1985年に設立されました。国内を拠点とした情報システム構築のためのソフトウェア製品、ソリューション、コンサルティング、サポートサービス、教育の事業を展開しています。1999年2月5日に店頭市場へ株式公開、2000年4月 28日に東証一部上場。従業員数1,712名(2007年5月末現在)。
■本件に関するお問い合わせ先
日本オラクル株式会社 広報部 玉川・鈴木
Tel: 03-6238-8178 Fax: 03-5213-6990 E-mail: Takeo.Tamagawa@oracle.com
プレスルーム http://www.oracle.co.jp/press
*Oracleは、米国オラクル・コーポレーション及びその子会社、関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。その他のブランドまたは製品は、それぞれを保有する各社の商標または登録商標です。