ラテンアメリカ諸国で政府支援により電子カルテシステムの導入が進む:Frost & Sullivan社調査結果
株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社Frost & Sullivanが発行した報告書「Analysis of the Latin American Electronic Medical Record Market (ラテンアメリカの電子カルテ市場)」の販売を開始しました。
ラテンアメリカ諸国では医療機関に対する政府計画および投資により電子カルテ(EMR)システムの導入が進んでいます。EMRシステムの設置を命じる現行法規ならびに将来の法規制案によりこの地域の市場が着実に成長して行くことはますます確実となっています。
Frost & Sullivan の市場分析によれば、2012年における当地域市場の収益額は2億3200万米ドル以上となっており、またこの金額は2017年には3億2640万米ドルに達するものと予測されます。当調査ではアルゼンチンとコロンビア、ならびにメキシコに着目しています。
Frost & Sullivanの医療産業アナリスト、Federico Baguearは、「メキシコ政府の医療向け政府基金と、EMRシステムを規制し、また異なるメーカーのEMRシステム間互換性を確認するという政府構想とがEMR市場の発展につながっています。またコロンビアでは、2013年末までに全ての医療機関へのEMRシステム導入を義務化する医療法規制により市場への投資額が増大する見込みであり、一方、アルゼンチンでは新政策の実施が見込まれていて、今後3年間、機器出荷数が増加すると見られています。」と述べています。
関連機関がEMR技術導入の真価を認めていることから市場成長が続く見込みです。EMRソリューションの導入はこれまでほとんど大規模医療施設や大病院の独占的な特権のようになっていましたが、高いデータ品質や読みとり易さ、医療過誤の減少、効率改善、患者の診療経過記録の高度化などといった利点が小規模な医療機関をも引きつけており、その分市場の収益額も増えています。
こうした利点にも関わらず、病院や診療施設へのEMRの導入はある程度までに限られたものとなっています。紙のファイルを使っての業務に慣れた医師や看護士、また病院職員はEMRソフトウェアになじむことが難しく、これが販売額を抑えており、効果的な業務変革管理が必要となることが明らかです。
導入を成功に導く鍵は、製品の品質よりも使用者側の意識の方にありますから、EMR納入企業は、EMRの使い方やその利点について、病院職員を教育しなければなりません。紙の情報と電子版の情報を重複させたりしないように、ベンダー企業はシステム導入に伴うさまざまな取り扱いプロセスの変更をうまく成し遂げてあげる必要があります。
市場調査レポート: ラテンアメリカの電子カルテ市場
Analysis of the Latin American Electronic Medical Record Market
http://www.gii.co.jp/report/fs263808-analysis-latin-american-electronic-medical-record.html
出版日: 2013年03月04日
発行: Frost & Sullivan
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