医療IT技術市場、2017年には261億米ドル規模に
株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社BCC Researchが発行した報告書「Healthcare Information Technology (医療用情報技術)」の販売を開始しました。
同レポートが調査対象とした医療IT技術の市場規模は2011年、合わせて95億米ドルを上回り、2012年には112億米ドルに上ったとみられます。向こう5年間の年平均成長率(CAGR)は18.5%と予想され、2017年には261億米ドル規模に達する見通しです。
同市場を構成する技術のうち、2011年に最も高い割合を占めたのはソフトウェア・アプリケーションで、全体の74.6%でした。ただし、この割合は2017年には72.2%に縮小するものと予想されます。一方、同じ期間中には、遠隔医療に主に使用される専用ハードウェアの割合が25.3%から27.7%に増加する見込みです。また、電子処方箋ネットワークを中心としたオンラインサービスは、わずかなシェアを占めるにとどまっています。
市場シェアは2011年、電子カルテ(EHR)が最も大きく57.6%、次いで遠隔医療が25.1%、画像保存通信システム(PACS)が11.0%でした。EHRと遠隔医療はその他の分野に比べて急速な成長を続けており、いずれもCAGRは20%近くになる見通しで、2017年の市場シェアはそれぞれ、62.0%、27.6%になる見込みです。一方、PACSのシェアは5.4%に低下するとみられます。
ソフトウェアをサーバーにインストールし、高速インターネット接続が可能な一般的なPC上でのアクセスを個人に提供することで実現するIPベースのテレビ会議の登場が、ますます進む遠隔医療技術の導入をさらに後押しするでしょう。また、PCやビデオ会議用ソフトウェアの価格が低下していることから、診断や診察のために長距離を移動することは、医師の往診と同様、過去のものとみられます。Association of Telehealth Service Providers (ATSP)によると、遠隔医療の通信は実質的に、10年以内にすべてがインターネット上で行われるようになると予想されています。
公衆衛生録(PHR)市場の成長を促進すると予想される主な要因の一つは、医療機関の間でEHRの導入が進むことです。EHRの利用により、医療機関が保管する記録に消費者が容易にアクセスできるようになります。また、消費者の間におけるPHRの利用の拡大が、医療提供者がPHRと互換性持つEHRの利用を検討する誘因の一つになります。
市場調査レポート: 医療用情報技術
Healthcare Information Technology
http://www.gii.co.jp/report/bc180733-healthcare-information.html
出版日: 2013年04月25日
発行: BCC Research
【本件に関するお問合せは下記まで】
株式会社グローバルインフォメーション
Tel:044-952-0102
e-mail:jp-info@gii.co.jp
URL:http://www.gii.co.jp/topics/MC10_jp.shtml
〒215-0004
神奈川県川崎市麻生区万福寺1-2-3 アーシスビル7F

