オラクルとプロテウス、「Proteus Digital Health Feedback System」を「Oracle Health Sciences InForm」に統合し、臨床試験データの精度を向上
発表の概要
医薬品の臨床試験を成功させるためには、被験者である患者様の積極的な協力が必要であり、常に指示通りに処方薬を服用してもらうことが不可欠です。試験担当者はこれまで長い間、薬剤がきちんと服用されているかどうかを効果的かつ効率的に測定する方法が見出せず、自己申告とラボ試験の組み合わせに頼って苦労して服薬状況を判定し、往々にして正確さを欠く事態が生じていました。オラクルは治験実施機関がより効果的に服薬状況を追跡し、治験期間中の医薬品の使用を管理できるクラウドサービス「Oracle Health Sciences InForm Medication Adherence Insights Cloud Service」を発表しました。このソリューションによって臨床試験を実施する企業は服薬遵守に関する正確でタイムリーなデータを自動的に入手できるだけでなく、開発薬の有用性や安全性についての洞察を短期間で得ることによって治験を迅速化し、結果として臨床試験の成功率を高めることができます。
発表内容
• 「Oracle Health Sciences InForm Medication Adherence Insights Cloud Service」は、プロテウスの提供するデータ収集システム「Proteus Digital Health Feedback System」から服薬遵守データを、治験用の電子データ収集システムに直接かつ自動的に取り込み、治験データの収集と管理を一体化させた業界初のソリューションです。
• このプラットフォームによって、治験担当者はこれまで人手がかかり、ミスの起こりやすい臨床試験期間中の医薬品の使用状況をより正確かつ効率的に追跡管理できます。
• このたび発表された新たなソリューションによってデータは自動的に収集され、薬剤の服用状況について正確な情報を得ることができます。
• 「Oracle Health Sciences InForm Medication Adherence Insights Cloud Service」では被験者が服用した薬剤の用量と服用時間を直接、迅速に確認でき、製薬会社は服用遵守に問題があれば早期に特定できるため、投与量に関する意思決定の精度を改善し、医薬品の安全性を向上することで臨床試験の失敗リスクを低減することができます。
• 服薬遵守データの収集のために従来のように人手を介して錠剤の数をカウントし、また患者の問診票を確認するなどは、情報の正確性に課題がありました。さらに、今回のソリューションによって時間や人件費がかかるプロセスを省くことによって、試験期間を短縮すると同時にコストも削減できます。
• 今回の画期的なソリューションは、オラクルとProteus Digital Healthとの戦略的提携関係から生まれたもので、業界をけん引するオラクルの治験データ収集・管理システム「Oracle Health Sciences InForm」の持つ機能と「Proteus Digital Health Feedback System」が一体化されたことで、製薬企業はコスト削減と安全性を高めながら医薬品の製品化を早めることができます。
- EDC(Electric Data Capture): インターネット等を通じて臨床試験データを実施医療機関などから電子的に収集して管理するシステムのこと
本発表に向けたコメント
• Oracle Health Sciencesのシニア・バイスプレジデント兼ゼネラル・マネジャーであるスティーブ・ローゼンバーグは、次のように述べています。「『Oracle Health Sciences InForm Medication Adherence Insights Cloud Service』は治験参加者がプロトコルに従って処方薬剤を正しく服用しているかどうかを測定し、治療に最適な用量を特定するという製薬企業にとって長年の懸案となってきた困難な課題に効果的に対応することができます。この画期的なソリューションはオラクルとプロテウス・デジタル・ヘルスとの連携の直接的な成果として生まれたものであり、臨床試験データの収集および管理ソリューションにおいて業界をリードするオラクルの能力と、『デジタル錠剤』という新技術を素早く組み合わせることによって、製薬企業の新薬開発から承認までのプロセスの変革に大きく貢献できることを如実に示す実例と言えます。」
• プロテウス・デジタル・ヘルスのグローバル開発部門責任者であるマーカス・クリステン氏は、次のように述べています。「この服用遵守オプションは、臨床試験において最も重要な情報である『被験者である患者様が適切に薬剤を摂取したかどうか』という点に対応するユニークなものです。この強力な新しいデータと、Oracle Health Sciencesのテクノロジーや分析、様々な機能を組み合わせることによって、製薬企業には新薬開発プロセスを根底から変革できるチャンスが生まれます。」
参考資料
• Oracle Health Sciences
http://www.oracle.com/us/industries/health-sciences/index.htm
• Oracle Health Sciences InForm Medication Adherence Insights Cloud Service
http://www.oracle.com/us/products/applications/health-sciences/inform-medication-adherence/index.html
• Oracle Health Sciences InForm
http://www.oracle.com/us/products/applications/health-sciences/e-clinical/inform/index.html
• Oracleオラクル、Proteus Digital HealthおよびFDA認可の体内摂取可能なセンサー・プラットフォームに投資
http://www.oracle.com/us/corporate/press/1941306
• Oracle Health Sciences のTwitter、Facebook、YouTube
http://twitter.com/OracleHealthSci
• Proteus Digital Health, Inc.
http://www.proteus.com/
• Proteus Digital HealthのTwitter
https://twitter.com/ProteusDH
Proteus Digital Health社について
Proteus Digital Health社は錠剤に体内摂取可能なセンサーを埋め込み、ウェアラブル・デバイスやモバイル、クラウド・コンピューティングと連携させ、ここから得られるデータをベースにした全く新しいタイプの商品やサービス、データシステムを提供するパイオニア企業です。同社の中核技術であるデジタルヘルス・フィードバックシステムは、個人の治療の選択肢や生理反応にかつてない視点を提供し、患者さんの体調管理のほか、医師や介護者と連携してより効果な治療の提供に役立つと同時に、情報をベースとした新たなビジネスモデルを可能にします。Proteus社のウェアラブル・デバイスおよび摂取可能なセンサー・デバイスはすでにEUにおけるCEマーク、米国におけるFDAの販売認可を取得しています。Proteus社は米国カリフォルニア州レッドウッドシティに本社を置く株式非公開企業で、Carlyle、Essex Woodlands、Kaiser Permanente、Medtronic、Novartis、大塚製薬、オラクル、ON Semiconductor等多数の企業からの投資を受けています。Proteus社の詳細についてはwww.proteus.comをご覧ください。
オラクルについて
オラクルは、クラウド環境と皆様のデータセンターの両方においてハードウェアとソフトウェアが連携して稼働するよう設計します。オラクル(NYSE:ORCL)に関するより詳細な情報については、www.oracle.com をご覧ください。
【本件に関するお問い合わせ先】
日本オラクル株式会社 広報室 石川
Tel: 03-6834-4837 / Fax: 03-6834-6129/ E-mail: pr-room_jp@oracle.com
プレスルーム http://www.oracle.com/jp/corporate/press/
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(本資料は米国2015年1月12日にオラクル・コーポレーションより発表されたプレスリリースの抄訳です)
