うずめ劇場が「平和」ベトナム公演に向けてクラウドファンディング実施!!
2025年11月下旬に開催される「第六回ベトナム国際実験演劇祭」へ、10月17日~19日に東京・両国シアターXで日本初演となる、劇団うずめ劇場の舞台「平和」が正式招待。
ベトナム公演の成功へ向け、クラウドファンディングで応援お願いします!!
「ベトナム国際実験演劇祭」は、3年ごとに首都ハノイで開催されてきましたが、今年は初めて世界遺産で有名なニンビンで開催されます。このニンビンに、昨年(2024年)新しく「ファム・ティ・トラン劇場(Nha Hat Pham Thi Tran)」という大劇場が建設され、新たな文化のランドマークとなるべく期待されており、2025年の第六回ベトナム国際実験演劇祭が開催されることになりました。
その記念すべきフェスティバルにうずめ劇場が招待されたのは大変名誉なことと言えます。
ニンビンは、ハノイの前に首都が置かれていたところ。とはいっても、10世紀頃のことなので1000年以上前に遡ります。そのため「ベトナム文化発祥の地」として歴史的建造物も多く、川巡りの世界遺産の景観の素晴らしさで有名です。ハノイからは車で2時間ほどの場所にあり、国内屈指の観光スポットとして注目されています。

この演劇祭には、過去日本の劇団も参加しており、第3回では『かもめ』(演劇集団 ア・ラ・プラス、演出/杉山剛)が、最優秀作品賞および最優秀演出家賞そして最優秀俳優賞など計7つものアワードを受賞しています。
ベトナム舞台芸術家協会とニンビン省文化スポーツ局が連携して主催する演劇フェスティバルは、ベトナムの舞台芸術発展のために大いに期待され、国内外から「実験演劇祭」というタイトルにふさわしい演目が選ばれます。伝統的な演劇や民族芸能とは一線を画する革新的で芸術性の高い、ベトナム現代演劇のけん引力となる作品が求められています。
うずめ劇場がこの演劇祭で、日本の現代演劇をしっかりと印象付け文化交流の成果を残すためにも、是非応援をお願いいたします。
うずめ劇場が上演する「平和」は、2500年前にギリシャのアリストファネスが、20年も続くアテナイとスパルタの戦争に怒りをこめて書き上げたもの。巨大なフンコロガシに乗って、主人公のブドウ農家トリュガイオスが、オリュンポスの神ゼウスに抗議しに行くという、奇想天外な発想の傑作喜劇です。仮面劇で1人の役者が何役もこなし、コロスのコーラスもオリジナルの楽曲でリズミカルに歌い演奏します。

この戯曲が書かれた時代は、ソクラテスやプラトンといった有名な哲学者が活躍した古代ギリシャ。奴隷制が敷かれ身分の差も明確な男性優位社会。そんな時代に、市井の人々や、はっきりと意見を言う女性が登場人物として描かれており、現代でも遜色なく受け入れられる内容であることに驚きます。ドイツの劇作家ペーター・ハックスは、アリストファネスをシェイクスピアに匹敵する喜劇作家と称賛しています。
ペーター・ハックスは、ベルリンの壁が建てられた直後の1962年以降、この『平和』を翻案し、その戯曲は旧東ドイツのドイツ座で600回以上も上演され、社会現象を起こした伝説の舞台となりました。
その発想の自由さゆえに舞台化が困難とされ、日本ではなかなか上演されなかった本作を、うずめ劇場の演出家ペーター・ゲスナー(旧東ドイツ出身)が、今の時代にこそやるべき作品として現代の息吹を吹き込み、東京・両国のシアターXで、ベトナム渡航前の10月に日本初上演します。


10月の東京公演、そしてベトナム公演へ向けて、現在鋭意稽古中ですが、この「平和」の舞台をベトナムで上演するにあたり、大きな壁を越えなければなりません。ニンビンの劇場サイズは、東京公演の劇場よりも大きく、そこに合わせた演出やテクニカルの見直し、リハーサルは欠かすことができません。稽古場費、機材費、スタッフ費などが必要になります。妥協のない、素晴らしい舞台をニンビンに届けて、日本とベトナムの演劇文化の交流・相互発展のためにも、ぜひとも力を貸してください。
現在、クラウドファンディングを実施中です。皆様のご支援、心よりお待ちしています!
◆クラウドファンディングページ
◆第六回ベトナム国際実験演劇祭 参加情報
【開催日程】2025年11月20日~30日 ※12/1レセプションパーティ
【会場】ニンビン ファム・ティ・トラン劇場(Nha Hat Pham Thi Tran)
【上演日】11月25または26日
【渡航スケジュール】11/20成田発~11/27ハノイ発(一部メンバーは、パーティ出席のため12/2成田着)
◆うずめ劇場「平和」作品概要
【原作】アリストファネス
【翻案】ペーター・ハックス
【翻訳】後藤絢子
【演出】ペーター・ゲスナー
【出演】荒牧大道、後藤まなみ、松尾容子、藤澤友、長谷川亜弓、みっつん(ふたりぱぱ)、吉田拓哉、宇野雷蔵、坂元美結、新井凛太、松田日菜子
【スタッフ】舞台美術:ペーター・ゲスナー・荒牧大道、衣装:吉原顕乃、仮面製作:古井菜々、照明:株式会社ラセンス、作曲:坂元美結・作曲協力:梶村友夢、音響:吉田拓哉・矢野肇郁、映像:宇野雷蔵、舞台監督:荒牧大道、ドラマトゥルク:藤澤友
制作/うずめ事務所
【助成】国際交流基金