気候に左右されない“次世代わさび栽培”を小樽で実現 - 本物のわさびを味わう工場見学ツアーを11月28日開始 -
次世代型農業システムの開発・運用を行う北海テクノロジー農業株式会社(所在地:北海道小樽市 代表:アンガス・ラム・キンハン)は、屋内わさび工場の見学ツアーの提供を11月28日(金)に開始いたします。

生産が不安定な“わさび”を守る新たな挑戦
北海テクノロジー農業株式会社(北海道小樽市)は、天候の影響を受けやすい“本わさび”を安定して生産するため、わさびに特化した屋内栽培システムを開発しました。
わさびは天候や水質により生育が大きく影響を受け、栽培が極めて難しい植物です。そのため世界中で供給が常に不足しています。
一方、世界各地での日本食ブームにより、わさびの需要は年々高まっており、わさびの市場規模は毎年約8%ずつ成長を遂げており、2027年までに5億9,080万米ドルに達すると予想されています。
そのような背景から、安定したわさびの生産実現のため、オーストラリアでの農場経営の専門知識を基に7年間の研究を経て、わさび栽培用の独自の屋内栽培システムを開発しました。
独自の屋内栽培システムで「気候に左右されない農業」を実現
従来の栽培では、渓流の水温変化や豪雨などの気候条件や害虫などが生産量に大きく影響していましたが、本システムはその課題を根本から解消します。
太陽光を一切使わず、作物1つあたりわずか7ワットのLED照明によって光環境を制御、水の使用量は従来比95%削減した完全循環方式を採用しています。
さらに、水のみの水耕栽培手法であると温度管理が困難であることから、人口培養土を使用し、独自に配合した養液がわさびの生育に必要な成分を最適なバランスで供給することで、自然環境に依存しない安定した品質と成長を実現しています。内部環境は温度・湿度を年間通して一定に保つことができ、害虫や病害の発生リスクを大幅に抑えられる点も屋内栽培ならではのメリットです。
こうした要素が組み合わさることで、わさびの成長速度は従来の約2~3倍に向上し、安定供給に向けた大きな可能性が生まれています。
さらに、この技術はわさびだけでなく、じゃがいも、セロリ、ミニトマト、えんどうなど他の作物にも応用可能であり、すでに複数の栽培に成功しています。屋内農業の新たなモデルとして、道内外での展開が期待される技術です。
この技術を広く知っていただくため「わさび工場見学ツアー」を2025年11月28日~2026年3月31日までの期間限定で開催します。
ツアー内容
わさび工場ガイド
LED照明や水流制御、温度管理などの水耕栽培システムについて詳しくガイド。
「未来の農業」を体感いただきます。
高級わさびの食べ比べ
すりおろしたばかりの新鮮な3種類の高級わさび(市場価格4,000-6,000円)の
食べ比べをしていただきます。実際に食べてわかる本物のわさびを体感ください。
葉わさびの試食
従来の農法であるとわさびの葉は害虫にかじられ穴だらけとなってしまいます。
当社のわさび工場で栽培された虫食いがないきれいな葉わさびをご試食ください。
小樽の美しい海を臨むわさび工場で、最先端の技術の見学と共に、本物のわさびの味を堪能いただけます。
小樽を拠点に選んだ理由
小樽は古くから水の町として知られ、わさび栽培に適した冷涼な気候と質の高い水資源へのアクセスが容易です。屋内栽培であっても、水の質はわさびの風味や成長に大きく影響を及ぼすため、この環境は技術開発を進める上でも大きな強みとなりました。
また、小樽は国内外から年間を通じて観光客が訪れる北海道有数の観光都市であり、農業技術を一般向けに発信する場として優れた立地です。すりおろした瞬間の生わさびを味わうツアーを通じ、食文化の魅力を広く発信できるだけでなく、観光と農業を結びつけた新しい地域資源の創出につながります。さらに、小樽は道内の農業研究・技術開発の拠点となる機関へのアクセスも良く、屋内農業技術の検証や連携が進めやすい地域です。
これらの環境が重なり、小樽は“未来の農業を発信する拠点”として最適な場所であると判断しました。
創業者アンガス・ラム・キンハンメッセージ
わさびは日本の食文化を象徴する存在ですが、気候変動の影響で栽培環境が年々厳しくなっています。私はオーストラリアでの15年以上の農業経験を経て得た知識のもと、わさびの安定した生産を可能にする技術の研究を続けてきました。この技術を活用することで、自然環境に左右されずにわさびが生産できる未来を実現できます。
私たちの事業は日本を拠点に展開しており、屋内農業技術を駆使して現代農業の限界に挑戦し続けています。また、持続可能で高品質な食品の需要が高まる中、私たちの技術と生産物を世界市場に提供することを目指しています。
プロフィール
2006年ニュージーランドのオタゴ大学でコンピューターサイエンスを卒業。
オーストラリアのアグリビジネス業界で15年間勤務後、わさびの栽培について強い興味を持ち、わさびの栽培研究を7年実施。わさびの栽培は日本の風土の方が適していると考え、2024年3月北海テクノロジー農業株式会社を設立。同年7月より小樽に移住。
ツアー概要
名称 : 屋内わさび工場ツアー
開催期間 : 2025年11月28日(金)~2026年3月31日(火)
※毎週水曜休み
開催時間 : 平日10:00-16:00 土日祝10:00-16:00
※最終受付時間15:30
所要時間 : 約30分
場所 : 北海テクノロジー農業株式会社
北海道小樽市朝里4丁目1-5
アクセス : 函館本線「浅里」駅から徒歩1分
料金 : 1,500円(税込)/人
URL : https://www.instagram.com/hokkai_wasabi/
公式Instagram: https://www.instagram.com/hokkai_wasabi/
10名様以上でご利用の場合は事前予約が必要です。公式Instagramのメッセージにご連絡ください。
会社概要
商号 : 北海テクノロジー農業株式会社
代表者 : 代表取締役 アンガス・ラム・キンハン
所在地 : 〒047-0151 北海道小樽市朝里4丁目1-5
設立 : 2024年3月
事業内容 : 屋内型水耕栽培システムによるわさびの生産
資本金 : 2,000万円
URL : https://www.hokkaitech.co.jp/
公式Instagram: https://www.instagram.com/hokkai_wasabi/












