<若者の車への意識調査> ナンバープレートさえも“推し活”の舞台に?
~自己表現の場として「自分の誕生日」よりも「推しの誕生日や記念日」~
リセールバリュー総合研究所(所在地:東京都港区港南)は、18歳~35歳の若者603名を対象に「車(自動車)に関する意識調査」を実施しました。
「若者のクルマ離れ」が叫ばれる一方で、実際にどの程度関心を持ち、どのような基準で車を選び、どのような価値を見出しているのかについては可視化されていないのが現状です。本調査では、車への関心度や購入意向、車選びの基準に加え、ナンバープレートや“夢の機能”といった遊び心のある設問も設定し、若者世代のリアルな車意識を多角的に分析しました。本リリースでは、その結果を発表いたします。
調査概要
実施内容:若者の車への意識調査
調査対象:男女603人(18-35歳)
集計方法:インターネット調査(サーベロイド社)
調査期間:2025年8月29日~8月30日
リリースサマリー
・車選びの基準は「価格」「デザイン」が中心
ブランド・環境性能は低関心
・「好きなメーカーは特にない」が41.3%
ブランド無関心層の拡大と、トヨタ・ホンダの二強
・若者の3人に1人がSNSで車を探す時代
メーカーやディーラーの公式サイトも依然として主流
・若者が欲しい“夢の車機能”第1位は「ワンタッチでフルフラットベッド」
若者の半数以上が“車に興味なし” 一方で、潜在的な購入意欲も浮き彫りに

調査の結果、「車に興味がある」(とてもある+ある)と答えた若者は45.9%にとどまり、過半数の54.0%が「あまりない」「まったくない」と回答しました。特に「まったくない」と答えた人は34.3%に達し、3人に1人以上が車への関心を完全に失っていることが明らかになりました。
一方で、「すぐにでも欲しい」と答えた人は15.1%、「将来的に欲しい」と答えた人も15.1%で、あわせて3割が今後の購入意向を示しました。自動車を所有していなくても、潜在的な需要が一定数存在することがうかがえます。
若者の車意識に二極化 “欲しい派”と“いらない派”がくっきり分断

※興味が高い:とてもある+ある/興味が低い:あまりない+まったくない
※欲しい派:欲しい+将来欲しい+便利/欲しくない派:カーシェア満足+欲しくない
車に「興味が高い」と答えた若者のうち、83.6%が「欲しい」と考えている一方で、「興味が低い」層では欲しい派(33.5%)と欲しくない派(64.6%)が明確に分かれる結果となりました。
この結果から、車に関心がある層では依然として所有への意欲が非常に高いことがうかがえる一方、関心の薄い層では「カーシェアで十分」「必要ない」といった割り切った価値観が浸透していることが見て取れます。
「ブランド」よりも「価格」と「デザイン」 若者の車選びのリアル

調査によると、車を選ぶ際に最も重視するポイントとして「価格」を挙げた人が191人(31.7%)でトップとなりました。次いで「デザイン」130人(21.6%)、「燃費」97人(16.1%)が続き、「ブランド・メーカー」や「最新テクノロジー」を選ぶ人は1桁%台にとどまりました。若者の車選びは“現実重視”の傾向が強いことが浮き彫りになりました。
若者の3人に1人がSNSで車を探す時代に

調査では、車を探す際に「SNS」を利用すると答えた人が186人(30.8%)に上り、「家族や友人の口コミ」166人(27.5%)、「中古車検索サイト」142人(23.5%)を上回る結果となりました。「メーカーやディーラーの公式サイト」が依然として主流(300人/49.8%)である一方、若者世代ではSNSの影響力が急速に拡大しており、今後は「公式情報」と「SNS発のリアルな体験談」が車選びを左右する可能性が高いと考えられます。
好きなメーカー『特にない』が41% 若者の車ブランド離れ

好きな自動車メーカー・ブランドを尋ねたところ、最も多かったのは「トヨタ」(28.9%)で、約3割の若者が支持しました。続いて「ホンダ」(20.9%)、「スズキ」(12.6%)、「ダイハツ」(10.6%)が上位に入りました。一方で「特にない」と答えた人も41.3%と4割を超えており、ブランドへのこだわりが強い層と無関心層に二極化している実態が浮き彫りになりました。
ベッド・お菓子・推しボイス…若者が夢見る“もしもの車機能”ランキング

調査の結果、車に追加したい“夢の機能”として最も多かったのは「ワンタッチでフルフラットベッドになる機能」(30%)でした。次いで「好きなお菓子・ドリンクが自動で出てくる機能」(23.1%)、「推しの声でナビやアラームをしてくれる機能」(18.2%)が続きました。移動手段としての車だけでなく、“快適さ”や“推し活”などライフスタイルを充実させる機能が求められていることがうかがえます。
ナンバープレートは“推し活”や愛の表現に?

この結果は、ナンバープレートが単なる車両識別番号ではなく、個人の感情やアイデンティティ、さらには「推し活」の一部として活用されている現状を示しています。中でも「推しの誕生日や記念日」を選ぶという回答が「自分の誕生日」と超えた結果となった点は、若年層を中心に推し文化が日常生活に根付いていることを象徴しているといえるでしょう。
「リセールバリュー総合研究所」概要
リセールバリュー総合研究所(通称:リセバ総研)とは?
リセールバリュー総合研究所(通称「リセバ総研」)は、「中古車選びの価値基準をアップデート!」をコンセプトに、株式会社IDOMが運営する「中古車のガリバー」で蓄積された、年間約45万件を超える膨大なクルマの買取価格査定データや調査結果に基づき、クルマの売却価格や中古車相場を見える化するメディアです。
また中古車のリセールバリューを赤裸々に、かつわかりやすく公開していくだけでなく、「中古車のリセールバリュー」について、自動車業界に限らず様々な分野の専門家やプロをお呼びし、多角的な視点から研究を行い、その成果を発表していきます。
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今後、皆様の中古車選びの価値基準をアップデートし、日々の生活がより豊かになるような情報を提供してまいります。
