山岳トンネル坑内の熱中症対策「冷却プロテクター」を開発

― 切羽で従事する作業員に快適な作業環境を ―

2026-04-09 11:15

安藤ハザマ(本社:東京都港区、代表取締役社長:国谷 一彦)は、山岳トンネル坑内における熱中症対策として、PCM(注1)による冷感機能をもつ「冷却プロテクター」を開発しました(写真1)。

写真1:冷却プロテクター

1.開発の背景
2025年6月より改正労働安全衛生規則が施行され、全事業者に対し熱中症対策が罰則付きで義務化されました。WBGT(暑さ指数)値28℃以上(または気温31℃以上)の環境下での連続1時間・1日4時間を超える作業が対象で、報告体制の整備や緊急時の手順周知、休息の確保が必須です。
山岳トンネルの施工は、高湿度・高温度な閉鎖空間での作業となり熱中症発症リスクが高いため、冷房設備や換気、冷風発生装置等による対策が不可欠であり、WBGTのモニタリングや適切な休憩、水分・塩分補給、ファン付き作業着の着用で予防しています。一方で、切羽作業に従事する作業員は、肌落ち(岩石の落下)による重篤な労働災害を防ぐためバックプロテクターを着用していることから、ファン付き作業着の着用が難しく、着用可能な場合でも、「発破作業時の誤爆対策のため電気製品を避ける」「ファン式の作業着は衣服の中に粉じんを呼び込む」等の問題から、電動式のファン付き作業着を着用することは困難です。
当社はこれらの問題を解決するため、PCMによる冷感機能をもつ「冷却プロテクター」を開発しました。

2.冷却プロテクターの特長と効果
一般的に使用されているバックプロテクターのデザインを踏襲し、背面に大型PCMを装着しました。さらに両肩部にも小型のPCMを装着することで、広範囲に冷感を与えます。また、背面・肩部に「保冷剤ポケット」を設け、別途に保冷剤を利用することでさらなる冷感を得ることが可能です。
本プロテクターに使用したPCMは22℃~26℃程度で再固形化するため、例えば午前中に着用した後、空調の効いた屋内で昼食を取っている間に固形化して再利用可能となり、充電などの手間が一切ありません。
複数の現場で試験運用を行った結果、作業姿勢を阻害しない(重量1,450g)ことを確認するとともに(写真2、3)、使用者からは「冷却効果を実感できた」等の声をいただいています。

写真2:作業姿勢への影響確認の様子
写真3:冷却プロテクター着用状況

3.今後の展開
山岳トンネルでの幅広い活用に向けて、本冷却プロテクターは、株式会社仙台銘板(本社:宮城県仙台市、代表取締役社長:鹿又 浩行)より、2026年5月の販売開始を予定しています。また、2026年7月開催の猛暑対策展(注2)、2026年10月開催の第63回全国建設業労働災害防止大会(注3)にて展示予定です。
当社は、これからも工事に従事する人々の健康に配慮し、建設業の「働きやすさ」向上に取り組んでいきます。

(注1)PCM(Phase Change Materials 相転移物質)
PCMは潜熱を利用の熱対策素子で、エネルギー消費ゼロ、繰り返し利用が可能、適正温度を保持する相変化材料。固体から液体へ変化する際に周囲の熱を吸収する物質を利用して冷感をもたらす。温度変化が緩やかで、「冷えすぎ」「温まり」を抑制することが可能。

(注2)猛暑対策展
開催期間:2026年7月15日(水)~7月17日(金)
開催場所:東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-11-1)
https://hs-osh.jma.or.jp/content/moushotaisaku/

(注3)第63回全国建設業労働災害防止大会
開催期間:2026年10月8日(木)~10月9日(金)
開催場所:朱鷺メッセ(新潟県新潟市中央区万代島6-1)
https://www.kensaibou.or.jp/public_relations/national_convention/files/2026_63_zenkokutaikai_leaflet.pdf

冷却プロテクターに関するお問い合わせ

株式会社 仙台銘板
営業本部 本支店営業部 柳田
Email: yanagida@s-meiban.com

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