介護保険居宅サービスの最新動向
TPデータ・サービス「2.介護保険居宅サービスデータ〔全国版〕」2025年度下半期号を発行
■介護保険居宅サービスの最新動向に関する分析
1.〔訪問介護〕 訪問介護が提供困難と思われる市区町村が全国で3割
今回の弊社集計において、全国の訪問介護事業所数は37,445ヶ所であった。市区町村別(全国1,892市区町村、政令市の区、特別区を含む)の事業所数では、2ヶ所以下の市区町村が566町村(全国の29.9%)、うち0ヶ所が80町村となっている。弊社の2025年1月時点集計と比較し、440ヶ所の市区町村において事業所数が減少しているなど、地方部を中心にして減少傾向が見られる。
地方部においては、サービス提供時の移動時間の問題をはじめ、人口減少、スタッフの採用困難等によって事業環境が厳しさを増している。このため、厚生労働省では、地方部におけるサービス提供体制の維持に関し、新たな類型を設置して支援する方針を固めている。方針案として、市町村に登録した介護サービス事業所に対し、市町村による緩和基準や追加報酬の設定、サービスの包括提供等が検討されている。
大阪府・愛知県・京都府といった一部の大都市圏では、訪問介護事業所が増加している。今回、大阪府は189ヶ所増加し、うち大阪市では120ヶ所増加した。大阪市は高齢者人口に対する訪問介護サービスの供給率が元より高い地域ではあるが、低所得・生活保護割合が高いという地域特性があり、事業所の活発な新規開設が続いている。

2.〔居宅介護支援〕 ケアマネ一人あたりの平均管理件数が増加も上限まで余力
居宅介護支援サービスは、事業所の整理統合等により事業規模の拡大を図っている。制度面でもこれが後押しされており、以前はケアマネジャー一人あたりの基本報酬件数は月あたり40件未満であったものが、2021年度及び2024年度の介護保険報酬改定により、基本報酬45件未満またはICT活用時等の場合50件未満にまで引き上げられ、人員配置基準も同様に緩和された。弊社の2019年7月時点の集計においても、事業所あたりの平均利用者数は82.0人であったが、2026年1月集計では101.3人と増加した。ケアマネジャー一人あたりの平均管理件数も28.2件(首都圏28.5件)から32.3件(首都圏33.3件)へと増加しているが、基準報酬上限には至っていない。事業所数は2017年頃をピークに減少してきており、一年間では471ヶ所の減少となった。

3.〔訪問看護〕 一連の不祥事報道にも関わらず、訪問介護ステーションは急増
高齢化の進展に伴う重度疾病者の増加や医療機関における長期入院の抑制方針等により、在宅や高齢者住宅等の医療施設以外の場所における看護サービスの需要は拡大している。訪問看護ステーション数は急増しており、全国で20,631ヶ所、そのうちの3割は直近3年での指定である。なお、訪問看護サービスにおいては、一昨年頃より報酬総額の急増に対する懸念や高額すぎる健康保険報酬請求に関する問題、いわゆる緩和ケアホーム(ホスピスホーム)におけるサービス提供時の訪問時間や訪問人員等の不正請求・不適正事案の報道がなされてきた。これらの問題点や懸念点を受けて、厚生労働省では、訪問看護サービスに対する規制及び指導の強化方針を示している。すでに、2024年度における診療報酬改定では同一建物減算となる対象が強化され、2025年には訪問看護事業所に対する指導・監査も強化された。

4.〔地域密着型サービス〕 地域包括ケアの基となる地域密着型の居宅サービスの将来性に限界か?
地域密着型サービスにおける全般的な制約として、利用者の居住地やサービスの定員設定等の制限があり、規模の拡大による経営効率の向上が望めない。新規開設にあたっても、各市町村の介護保険事業計画に沿う必要があり、各事業者の経営方策の反映は容易ではない。このため、競争激化や人口減少、物価高、近年の人材確保の困難化等によって、経営状況は大きな影響を受ける。事業環境が厳しさとともに、地域密着型サービスへの事業者の参入意欲は減少してきている。採算性等が慎重に検討され、事業所公募の際にも、応募無しのケースが生じてきている。
地域密着型サービスにおける一年間での事業所数の増減は、サービスごとに差異が出ている。地域密着型デイサービスは全国で297ヶ所減少している。経営改善のため、定員規模を拡大し、通常のデイサービスへと転換した事業所も見られる。定期巡回・随時対応型サービスと看護小規模多機能は、それぞれ86ヶ所、66ヶ所増加しているものの、その事業所数はそれぞれ1,549ヶ所と1,167ヶ所と限られている。

TPデータ・サービス「2.介護保険居宅サービスデータ〔全国版〕」2025年度下半期号を発行
高齢者住宅・居宅サービスのデータベースとコンサルティングを提供する株式会社タムラプランニングアンドオペレーティングは、2026年1月30日、TPデータ・サービス「2.介護保険居宅サービスデータ〔全国版〕」2025年度下半期号を発行いたしました。
当商品は、全国を網羅した介護保険居宅サービスに関する業界随一のデータ集であり、訪問介護、デイサービス、居宅介護支援をはじめ、17種類・18.4万ヶ所の介護保険居宅サービスを収録しております。事業所名、事業主体、所在地、介護保険事業所番号等の基礎情報のほか、スタッフの常勤換算人数、定員数等の詳細情報も提供しております。
本データ更新により顕著な動きのある4つの介護保険居宅サービス(訪問介護、訪問看護、居宅介護支援、地域密着型サービス)について、ニュースリリースとして取り上げました。各サービスの事業所開設状況やそれらの動向等を明らかにしております。これらの分析は、介護保険居宅サービスにおける介護サービス供給量の実情、運営事業者の動向、将来的な見通し等の分析の一助になると考えております。
弊社では、TPデータ・サービスとして、「2.介護保険居宅サービスデータ」のほか、「1.高齢者住宅データ」、「3.自治体別高齢者住宅・施設等の需給予測データ」等を発行しており、今後も介護保険及び高齢者住宅業界に関する調査・集計・予測・分析結果を提供してまいります。弊社作製のデータ集・分析レポートを是非ご購入下さいますようお願い申し上げます。
■TPデータ・サービス
高齢者住宅に特化した開設支援コンサルタントとして長年の実績を持つ株式会社タムラプランニング&オペレーティングは、2005年より高齢者住宅や介護保険居宅サービス等のデータ・分析レポート集(TPデータ・サービス)を提供しております。全国の高齢者住宅・施設、介護保険情報公表制度対象外の住宅型有料老人ホーム、分譲型ケア付きマンションや居宅サービス事業所までも網羅する等、他の追随を受けない業界最大のデータ・サービスです。
2025年度版TPデータ・サービスでは、「1.高齢者住宅データ〔全国版〕」、「2.介護保険居宅サービスデータ〔全国版〕」、「3.自治体別高齢者住宅・施設等の需給予測データ」を中心に、「1-a.高齢者住宅データ〔地域分割版〕」、「1-b.高齢者住宅データ〔分析レポート〕」、「2-a.介護保険居宅サービスデータ〔地域分割版〕」、「2-b.介護保険居宅サービスデータ〔分析レポート〕」、「3-a. 自治体別高齢者住宅・施設等の需給予測データ〔地域分割版〕」、「3-b. 自治体別高齢者住宅・施設等の需給予測データ〔分析レポート〕」を提供しております。「1.高齢者住宅データ〔全国版〕」では、高齢者住宅・施設のデータ及び分析レポート、オープン予定ホーム情報や公募情報等を提供するホームページサービス等で構成され、ワンストップで高齢者住宅の概況を把握できる商品となっております。
■2.介護保険居宅サービスデータ〔全国版〕
【データ】
全国・全17種類・18.4万ヶ所(2026年1月時点)の介護保険居宅サービス事業所を収録。
年2回、エクセルファイルによるデータ提供。
提供データの17サービス
・訪問介護、訪問入浴、訪問看護、訪問リハ、デイサービス、デイケア、福祉用具貸与、ショートステイ、ショートステイ(老健)、ショートステイ(医療院)、居宅介護支援、定期巡回・随時対応型サービス、夜間対応型訪問介護、地域密着型デイサービス、認知症対応型デイサービス、小規模多機能、看護小規模多機能
その他参考情報
・地域包括支援センター一覧、上位オペレーター一覧、オペレーター関係基礎情報、居宅サービス基礎情報一覧、デイサービス事業所一覧、訪問看護ステーション事業所一覧、市町村別介護関係基礎情報、オペレーター別事業所数基礎情報
【分析レポート】
分析レポートは上半期号のみの提供。
介護保険居宅サービス・分析レポート 居宅サービスの供給・商品・オペレーター等を分析
【ホームページサービス】
地域密着型サービス公募情報、M&A、業界ニュース等の最新情報を弊社ホームページに適時掲載。
【価格】
新規契約時 1年間 1,320,000円(税別)。全国版のほか、地域分割版もご用意しております。
《会社概要》
会社名:株式会社 タムラプランニング&オペレーティング
所在地:〒101-0054 東京都千代田区神田錦町1-13 大手町宝栄ビル601
代表者:代表取締役 田村 明孝
設 立:1987年9月
U R L :https://www.tamurakikaku.co.jp/





