「国際原子力機関(IAEA)研究炉スクール」を開催 アジア・アフリカ・太平洋地域の原子力人材の育成に貢献

近畿大学原子力研究所(大阪府東大阪市)と京都大学複合原子力科学研究所(大阪府泉南郡熊取町)、若狭湾エネルギー研究センター(福井県敦賀市)は、令和7年(2025年)10月15日(水)から23日(木)までの期間、アジア・アフリカ・太平洋地域を中心とした若手研究者・技術者を対象に、「国際原子力機関(IAEA)研究炉スクール」を開催します。
【本件のポイント】
●近畿大学が保有する研究用原子炉を活用した実習を実施
●研究用原子炉の運用に携わる、アジア・アフリカ・太平洋地域を中心とした若手研究者・技術者が対象
●研究用原子炉の安全な運用と活用のため、国際的な専門技術者の養成に貢献
【本件の内容】
研究用原子炉は、基礎科学研究のインフラであるとともに、医学利用、産業利用、教育訓練などの基盤施設として多くの国々で設置・運用されており(世界で227基が運転中)、新たな研究用原子炉の導入も進んでいます(世界で新たに23基が計画中・建設中)。また、原子力発電の安全性向上にも研究用原子炉を使った研究や実験は不可欠であり、研究用原子炉の安全な運用と活用に関わる研究者・技術者の育成が急務となっています。
このスクールは、3年に1度の開催で、今回は令和4年(2022年)以来3年ぶりの実施となります。主にアジア・アフリカ・太平洋地域の若手研究者・技術者を対象として、国際原子力機関(IAEA)の協力により開催されるもので、原子力分野の人材育成で長年の実績がある近畿大学の研究用原子炉を最大限に活用し、現場での実習を通じて研究用原子炉の基礎となる知識と技能を身につけることを目的としています。さらに、京都大学の研究用原子炉や福井県の原子力発電所の見学、関連する講義を通じて、日本の原子力の現状についても理解を深めていただきます。
【開催概要】
日時:令和7年(2025年)10月15日(水)~23日(木)
場所:15日~17日 若狭湾エネルギー研究センター
福井県国際原子力人材育成センター
(福井県敦賀市神楽町2丁目2-4 アクアトム2階)他
20日~22日 近畿大学原子力研究所(大阪府東大阪市小若江3丁目4番1号)
23日 京都大学複合原子力科学研究所(大阪府泉南郡熊取町朝代西2丁目)
対象:アジア・アフリカ・太平洋地域を中心とした若手研究者・技術者 10人
(エジプト、ケニア、ルワンダ、サウジアラビア、
インドネシア、マレーシア、ウズベキスタン、タイ)
【プログラム】
<15日~17日 若狭湾エネルギー研究センター 福井県国際原子力人材育成センター>
開講式(15日)
福井県の新試験研究炉に関する講義(15日)
高速増殖原型炉もんじゅ見学(15日)
大飯発電所見学(16日)
福井県の原子力発電所の状況に関する講義(17日)
<20日~22日 近畿大学>
原子炉運転実習(20日)
制御棒校正実習(21日)
中性子ラジオグラフィ実習(21日)
<23日 京都大学>
研究用原子炉見学
講義
閉講式
【関連リンク】
原子力研究所
https://www.kindai.ac.jp/rd/research-center/aeri/