seawise 韓国KMSE 2025で講演 制御起点の最適化が船舶の運航性能を変革
船舶の制御改善に向けた、高頻度・高精度データを活用した継続的学習モデルの重要性を示唆
2025年11月下旬、韓国・釜山で開催された「Korea Maritime Mobility & Safety Expo(KMSE)」において、船舶データプラットフォームを提供するseawise株式会社(東京都千代田区)は、「Control-Driven Optimization(制御起点の最適化)がもたらす次世代の船舶運航」をテーマに講演を行いました。
運航の持続的な高性能化が実現可能な時代へ突入
講演では、データ可視化に留まらず、船舶の制御そのものを改善するために、高頻度・高精度データを活用した継続的学習モデルが不可欠であると強調。特に、最短1秒周期で取得されるVDR/データロガー情報を基盤とした分析により、船体汚損の進行、機関性能の劣化、燃費変動などを高精度で把握し、運航の持続的な高性能化が実現可能であると説明しています。
さらに、個別の省エネデバイス等による燃費改善効果は、限られた運航条件の中で発揮されることが多いため、実海域においては、これらを統合的に制御することで、運航状況に応じた最適な運航を目指すことができると説明。すでにseawiseの分析モデルを活用した個別施策の評価、運航へのフィードバックが実例として進んでいることが紹介されました。
データ価値創出基盤としての機能が評価、欧州アジアでの導入が急拡大
seawiseプラットフォームは、船主・船舶管理会社・用船社とアプリケーション開発者をつなぐ「データ価値創出基盤」として機能し、2025年11月時点で40社以上が参加、200隻超が参加する国際的なユーザーネットワークを形成している。2025年には、常石造船の新造船に標準仕様としての搭載が開始されており、アジアおよび欧州での導入が急速に拡大しています。さらに、IMOで2025年に議論が進むGHG規制強化やカーボンプライシング制度の導入を見据え、CII長期予測、性能劣化検知、航路最適化など、OPEXの増大に直結する領域においてデータ・ドリブンの運航最適化が不可欠になる点を強調。講演では、規制・経済環境が変化する中で、船主が中長期的に利益と環境対応を両立するための具体的なデジタル戦略が紹介されました。その中で、seawiseが多種多様かつ高頻度なデータをひとつの基盤に保管するにあたって、クラウドサービスの効率的な運用によって高いパフォーマンスと低コストを維持していることが触れられました。
また、seawiseの特徴として関連会社である、常石ソリューションズ東京ベイ(株)の高精度モニタリング装置(SAIL-FT)や常石造船で開発されたShaft Horsepower計測装置(SAIL-SHP)を含むエンジニアリング支援体制が挙げられています。同社は、データ収集から分析、装置実装、レトロフィットまでを一気通貫で支援する「End-to-End Performance Partner」として位置づけられ、参加の海運企業から高い関心を集めました。
登壇した同社、代表取締役の筒井一彰は、「船舶のデータ活用は可視化から制御最適化の段階へ進化している。seawiseはデータとエンジニアリングを統合し、環境規制と収益確保の両立を実現するソリューションを提供していく」と締めくくりました。
今回の講演について(KMSE 2025)
Korea Maritime Mobility & Safety Expo(KMSE)は、韓国・釜山で11月末に開催された海事DX・安全・モビリティをテーマとした国際展示会で、アジアの海運・造船・官公庁関係者が多数参加。その中で、seawiseの講演セッションは海事産業のDX, 脱炭素化に向けた関心の高さからほぼ満席となり、韓国・日本・欧州の船主・船管会社から多くの問い合わせが寄せられました。

seawiseについて
seawise株式会社は、2022年11月の設立以来、船舶データプラットフォームおよび性能最適化アプリケーションの開発・提供を通じて、海運業界のデジタル化と運航効率の向上に取り組んでいます。同社は、AI・データサイエンスと造船エンジニアリングを統合した独自のアプローチにより、船舶の状態監視から性能解析、運航最適化までを一貫して支援するソリューションを提供しています。現在までに、アジアおよび欧州を中心とした40社以上の船主・船舶管理会社の、200隻を超える船舶で同社プラットフォームの採用が決まっています。海運業の高度化・脱炭素化が求められる中、データ・ドリブンの運航改革を推進するパートナーとして、その存在感を高めています。
Web:https://www.seawise.jp/
報道関係者の方々へ(当件に係るお問い合わせは下記にお問い合わせください)
*プロジェクト及び事業に係る問い合わせ
seawise株式会社 中尾慎一 E-mail:shinichi.nakao@seawise.jp
*リリース内容に係る問い合わせ
スターマリン・パブリックリレーションズ株式会社 吉田麻貴
メール:maki@starmarinepr.com


