【敏感肌ケアにカルシウム】塗る理由を医学博士が解説
敏感肌で悩むあなたへ
カルシウムは敏感肌ケアに欠かせない要素です。
今回は、まだあまり知られていない「カルシウムイオンとタイトジャンクション」についてわかりやすく解説し、敏感肌のケアにカルシウムがなぜ必要かを医学博士がお伝えします。
解説:医学博士 高岡(セラミド化粧品 シェルシュール開発者)
お肌を守る“2つのバリア”とは
美肌の基本は「お肌のバリア」が正常に働くことであり、人の肌には主に二つの防御機構(バリア)があってそれぞれ役割が異なります。
紫外線や異物などの刺激から肌を守り、ターンオーバーを保って健康で美しい肌を維持します。
逆にバリアが壊れるとターンオーバーが乱れてキメが失われ乾燥が進み、わずかな刺激で炎症を起こす敏感肌になってしまいます。
これから、その「お肌のバリア」2つを一つずつ解説していきます。
第①のバリア:角質層の役割
お肌の一番外側にある角質層が第一のバリアで、外の刺激から肌を肌を守ります。
ここではセラミドなどの細胞間脂質と天然保湿因子(NMF)が水分を保持し、角層表面の皮脂膜が常在菌バランスを整えながら体を守っています。

この第一のバリアを補修・維持するには、角質細胞間脂質(セラミド)、天然保湿因子、エモリエント成分(肌をしっとり柔らかくする成分)をバランスよく補うことが有効です。
・カルシウム補給でセラミド増加へ
カルシウムを塗ると、角質層の細胞間にある第一のバリアの主成分、「セラミド」や「コレステロール」などの細胞間脂質の産生量が増えます。
そのため、第一のバリア強化にもつながります。
カルシウムでセラミドを増やし、第一バリアをしっかり守ることが大切です。
第②のバリア:タイトジャンクションとは

これまではあまり注目されていなかった、角質層のさらに下、顆粒層にある「タイトジャンクション」が第二のバリアです。
外からの異物の侵入を防ぎ、肌の水分などの流出を抑えて角層を正常に保つ役割があります。
この第二のバリアを維持するために必要なものは、「カルシウム」です。
タイトジャンクションを守ることは、角質層の健康を保ち、美しい肌を維持するために重要です。
第②のバリアを守る:タイトジャンクション強化
・ターンオーバーの司令塔「カルシウムイオン」
顆粒層には「カルシウムイオン」が多くあり、肌のターンオーバーは「この濃度勾配(濃度の差)」に従って進みます。

しかし、タイトジャンクションが十分に機能しないと、カルシウムイオンが角質層へ流出し、ターンオーバーが乱れて第①のバリアの形成が不十分になります。
敏感肌の方は、タイトジャンクションに異常があり、肌全体のバリア機能が低下している可能性があるため、対策が必要です。
・カルシウムで守る「タイトジャンクション」
カルシウムを肌に補うと、タイトジャンクションの形成が促進され、バリア機能が強化されます。
また、角質層へのカルシウムの流出も防がれ、ターンオーバーが正常化します。
なお、タイトジャンクションの機能は紫外線や加齢などの環境ストレスで低下します。敏感肌でなくても、積極的に補いたい成分です。
・タイトジャンクション強化で敏感肌ケア
真皮の神経線維が表皮まで伸びると、外部刺激に過敏になり、敏感肌になりやすくなります。

しかし、弱ったタイトジャンクションが強化されると、神経線維の表層への伸長を防ぎ、敏感さを軽減するという研究結果があります。
参考文献:
Homeostatic pruning and activity of epidermal nerves are dysregulated in barrier-impaired skin during chronic itch development
タイトジャンクションを強化することで、神経の過敏化を抑え、敏感肌のケアが期待できます。
まとめ:カルシウムで整える「2つのバリア」
カルシウムはお肌の第二のバリア(タイトジャンクション)を向上させ、カルシウムイオン濃度勾配を正常化します。
これによりターンオーバーが整い、第一のバリアが強化され、キメが細かく整った美しい肌質に導きます。

カルシウムの効果
- セラミドやコレステロールなどの細胞間脂質の産生促進
- 角層細胞の健全な成長促進
- タイトジャンクションの強化
- 角層の水分量増加
- キメが細かくなり、肌の過敏さを軽減
カルシウムは比較的低刺激な成分です。
敏感肌の方の日常スキンケアに、カルシウムを積極的に取り入れることをおすすめします。
参考文献:POs-Ca®(化粧品用原料) | グリコ栄養食品
https://www.glico.com/nutrition/product/cosmetic/posca/
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創業者/開発者 髙岡 幸二
大阪府出身。神戸大学卒。医学博士。
元神戸大学バイオシグナル研究員。
元奈良女子大学非常勤講師・バイオテクノロジーの研究員。
化粧品・健康食品の開発。
2024年10月に、サンエス石膏株式会社のグループに参画。
会社名 :有限会社DSR
代表者 :宮竹 二郎
本社所在地 :大阪府吹田市江坂町1-23-101大同生命江坂ビル13階
設立 :2002年12月4日
事業内容 :化粧品の開発、製造、販売
資本金 :300万円
URL :https://dsr-skincare.jp/

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