「もう秋だから」は危険。9月以降も続く残暑と高齢者の熱中症

9月になっても気を抜けない、今年の暑さの実態
お盆を過ぎると、多くの方が「もう熱中症の心配は減った」と感じるのではないでしょうか。しかし総務省消防庁がまとめた令和7年の確定値を見ると、実態は少し違います。5月から9月までの熱中症による救急搬送人員は全国で100,510人となり、調査を始めた平成20年以降で最も多い数字でした。9月だけでも9,766人が搬送されており、これは過去2番目の多さです。前年の令和6年も9月の搬送人員が過去最多となっており、9月に搬送が減らない傾向は一時的なものではなく、ここ数年続いています。
気温だけを見れば真夏ほどではありません。それでも搬送者数が高止まりする背景には、体感と実際の気温のズレがあります。暦の上では秋でも、日中の気温は真夏日の水準であることが珍しくなく、油断が事故につながりやすい時期といえます。猛暑対策は、暑さのピークが過ぎてからも続けることが大切です。
データが示す、高齢者と屋内のリスク

搬送者を年齢別に見ると、65歳以上の高齢者が57,433人と全体の57.1%を占めています。発生場所別では住居が38.1%で最多となっており、外出時よりも自宅にいるときのほうがリスクが高いという結果が出ています。
死亡者数の統計でも同じ傾向が見られます。厚生労働省の人口動態統計によると、令和6年の熱中症による死亡者2,160人のうち、65歳以上は1,835人でした。全体の8割以上を高齢者が占める状態が、ここ数年続いています。
東京都監察医務院が公表した令和7年の確定値は、さらに具体的な背景を教えてくれます。東京23区の熱中症死亡者193人のうち181人が屋内で亡くなっており、このうちエアコンが設置されていたにもかかわらず使われていなかった方が66.8%にのぼりました。エアコンがない、あるいは故障していたケースを含めると、屋内で亡くなった方の大半が冷房を使えていなかったことになります。「エアコンはあるから大丈夫」とは言い切れないというのが、このデータから見えてくる現実です。
日常の中でできる猛暑対策

熱中症は気温だけでなく、湿度や体調、生活習慣が重なって起こります。のどが渇く前にこまめに水分と塩分を補給すること、室温をこまめに確認して我慢せずエアコンを使うこと、夜間も油断せず就寝時の室温に気を配ることは、特別な準備がなくても続けられる基本の対策です。一人暮らしの家族がいる場合は、電話や訪問の頻度を普段どおりに保つことも、異変に早く気づくうえで欠かせません。
エアコンの使用をためらう理由には、電気代への不安や、涼しさを感じにくくなることなどが挙げられます。こうした事情を踏まえると、冷房に頼るだけでなく、体や身の回りの温度をゆるやかに保つ工夫を組み合わせることも、ひとつの選択肢になります。
私たちが取り扱うPCM(潜熱蓄熱材)を使った冷感グッズも、そうした工夫のひとつです。PCMは28℃前後で状態が変化する性質を持っており、周囲の温度をゆるやかに一定に保つ助けになります。人向けだけでなく、暑さに弱い犬向けの製品もご用意しています。エアコンと組み合わせることで、暑さ対策の選択肢を広げていただければと思います。



