東欧の建築ブームにより装飾用塗料およびコーティング剤市場の成長が加速
株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社Frost & Sullivanが発行した報告書「Strategic Analysis of the European Market for Decorative Paints and Coatings (欧州の装飾用塗料・塗装市場における戦略的分析)」の販売を開始しました。
成長が進む東欧の建築産業と、揮発性有機化合物(VOC)に対する排出規制やインテリア装飾への消費者の関心などといった、その他の要素が相まって、欧州の装飾用塗料およびコーティング剤市場の成長を押し進めようとしています。環境に優しい製品を重視するようになることで、この地域における市場の発展がますます進むでしょう。ノルウェーが欧州全体の中で最も高い成長を示すと目されています。
同レポートによれば、市場の総収益額は2012年には94億ユーロ超となっていましたが、この額は2019年には116億ユーロに達すると予測されています。
成長が進む東欧の建築産業が、装飾用塗料およびコーティング剤の将来市場見通しを押し上げており、中でもノルウェーが住宅建設、商用ビル建設、ならびに基幹インフラ施設建設の伸びにより、欧州で最も高い成長を示すと予測されています。またトルコやスウェーデンでは、新しいショッピングモールやホテル、また病院建設のプロジェクトによってビジネス機会が広がっています。
Frost & Sullivan社の化学品、素材および食品リサーチ・アナリストのSoundarya Shankar氏は次のように述べています。「東欧における家の装飾や美に対する消費者の関心の高まり、また生活レベルの向上が市場の成長を加速しています。さらに景気後退によって、消費者は本職を雇う代わりに、自分の家は自分で塗装することでコストを切り詰めざるを得なくなっており、この結果DIY部門の将来見通しが拡大しています。」
VOCの排出を減らすことの有益性に対するエンドユーザーの意識が高まっていることから、水性の装飾用塗料やコーティング剤の需要が加速しており、間もなく室内用としては有機溶剤系の製品に取って代わることになるでしょう。厳しい法律、特にオランダの法律では、健康に対する厄介な問題を防ぐことを目指しており、これもまたVOC含有量が低いか全くゼロの、環境維持可能な製品への注力を製造業者に強制するものとなっています。
しかしながら西欧では市場は飽和しており、またインフラの増強も進みは遅いことから、短期的および中期的には市場の収益は限定されたものとなるでしょう。それに加えて、煉瓦やタイル、ガラス、装飾用コンクリート、大理石、また壁紙といった材料が、もっと優れた、またコスト効率も良い代替品として通用しています。
市場調査レポート: 欧州の装飾用塗料・塗装市場における戦略的分析
Strategic Analysis of the European Market for Decorative Paints and Coatings
http://www.gii.co.jp/report/fs265349-strategic-analysis-european-market-decorative.html
出版日: 2013年03月26日
発行:Frost & Sullivan
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