旅の安全に関する国際協力が推進する世界の国境管理とバイオメトリクス市場
株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社Frost & Sullivanが発行した報告書「Global Border Control and Biometrics Market Assessment (世界の国境管理・バイオメトリクス市場の分析)」の販売を開始しました。
旅の安全に関する国際的な協力体制が強化されていることから、世界の国境警備およびバイオメトリクス市場は、安定的な成長を続けると予想されています。この市場には非常に大きな成長潜在力がある一方で、市場が成長するには、プライバシー保護と定量化可能な投資収益率(ROI)の実現に関する問題への対応が不可欠です。
同レポートが示す分析によると、この市場の収益は2012年、約58億3650万米ドルに上りました。また、2021年には、158億3600万米ドルに達することが見込まれています。同レポートの調査対象には、安全保障分野をはじめ軍、政府、法執行機関における関連技術の導入なども含まれています。
Frost & Sullivanの航空宇宙・防衛リサーチアナリスト、Krzysztof Rutkowski氏は、「旅の安全に関する国際協力の強化が、各国政府の電子文書およびリーダーの導入を後押ししている。これは、空港および国境警備当局の旧態依然とした機能を効率化させるものだ」と説明しています。
電子文書(パスポートなど)とそれを補助するeGate技術によって、旅客は担当職員らと接することなく自動的に、出入国審査を通過することができるようになります。コスト効率の高いこの技術は、外国への旅を変えることになります。
すでに電子パスポートを導入している西欧市場では現在、eGateの試験導入を実施しています。欧州で行われている関連プロジェクトの大半はいまだ試験段階にあり、これらの62.5%は主要なバイオメトリクス技術として、顔認識システムを採用しています。ロシアもまた、バイオメトリクスに関心を示しており、運転免許書や社会保証カード、その他の書類に代わるユニバーサルカードの展開による、識別能力の向上を進めています。
一方、インド、中国を含む東側の市場は2013年に電子パスポートを導入する計画です。電子パスポートによって生み出される収益は、eGateの販売によってさらに増加することになるでしょう。eGateは空港やその他の国境検問所に導入されることになります。
しかしながら、予算の制約とプライバシーに関する懸念が、バイオメトリクス技術の世界的、かつ迅速な導入を脅かしています。ただし、関連技術の導入費用が低下し、市民がこれら技術によって享受し得る多様な利益について十分な認識を持つようになれば、こうした問題は軽減されていくと見込まれます。
市場調査レポート: 世界の国境管理・バイオメトリクス市場の分析
Global Border Control and Biometrics Market Assessment
http://www.gii.co.jp/report/fs263264-global-border-control-biometrics-market-assessment.html
出版日: 2013年02月21日
発行: Frost & Sullivan
【本件に関するお問合せは下記まで】
株式会社グローバルインフォメーション
Tel:044-952-0102
e-mail:jp-info@gii.co.jp
URL:http://www.gii.co.jp/topics/AV01_jp.shtml
〒215-0004
神奈川県川崎市麻生区万福寺1-2-3 アーシスビル7F