JMDCとYuimedi、 リアルワールドデータのOMOP CDM対応に向けた協業を開始
~ 国内最大規模のデータを国際標準規格で提供 ~
株式会社JMDC(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:野口 亮、以下「JMDC」)と株式会社Yuimedi(本社:東京都中央区、代表取締役:グライムス英美里、以下「Yuimedi」)は、JMDCが集積している国内最大規模のリアルワールドデータ(以下「RWD」)について、Yuimediが技術支援を行い、国際標準規格であるOMOP CDM(以下「OMOP」)に準拠した形式でデータ提供を開始することといたしましたので、以下のとおりお知らせいたします。
協業の背景
世界では創薬や臨床研究におけるRWD活用が加速しており、グローバルファーマを中心に各国のデータを取り揃える動きが進んでいます。他方、日本の医療データは、国際的な研究の中で十分に活用されておらず、その存在感は限定的でした。
今回の協業により、JMDCが集積している国内最大規模のRWDがOMOP形式で提供されることとなり、日本のデータが複数の地域にまたがる研究等にも活用できるようになります。これは、日本の医療データの国際的なプレゼンスを高める重要な取り組みです。
両社の役割
● JMDC:国内最大規模かつ多様なRWDを、Yuimediの技術支援を受けてOMOP形式に変換し、産・官・学さまざまなデータ利活用者に提供していきます。
● Yuimedi:OMOP変換技術を提供し、日本の医療データが世界水準で活用されることを技術面から支援していきます。
今後の展開
今回の協業により、JMDCが集積した日本の医療データが、グローバルな研究ネットワークに組み込まれる可能性が高まり、創薬・臨床研究・国際共同研究等の幅広い分野で活用され、医薬品の開発や疫学的な実態解明がより一層加速することが期待されます。また、多種多様なデータの解析を行う製薬企業等の業務場面においても、より生産的なデータ活用体験をもたらすものと考えます。
今後も引き続き、「社会課題に対しデータとICTの力で解決に取り組むことで、持続可能なヘルスケアシステムの実現」というJMDCの描く未来の実現と、「データを通じて必要な医療を必要な患者さんへ届ける」というYuimediのミッションに資する取り組みを両社で推進してまいります。
株式会社Yuimediについて
「データを通じて必要な医療を必要な患者さんへ届ける」をミッションに掲げ2020年に設立。医療データの国際標準規格「OMOP CDM」への変換を強みとし、RWDの標準化に関する専門技術を有しています。
国ごとに異なるデータ形式を標準化し、相互運用性を高めることで、製薬企業やアカデミアによる国際共同研究を可能にし、グローバルなエビデンス創出を支援。日本のあらゆる医療データが世界中で活発に利活用される社会の実現を目指しています。
URL: https://yuimedi.com
OMOP CDMについて
OMOP CDM(Observational Medical Outcomes Partnership Common Data Model)は、OHDSI(Observational Health Data Sciences and Informatics)が公開する共通データモデルです。RWD解析を目的として設計されたデータ形式であり、標準化された用語体系を備えているため、世界の医療用語を統合して扱える点が特徴です。これらの特徴により、各国のRWDを共通のデータ表現に統一できます。また、データベースに格納しやすいよう正規化されている点も、観察研究に適した特徴のひとつです。
株式会社JMDCについて
医療ビッグデータ業界のパイオニアとして2002年に設立。独自の匿名化処理技術とデータ分析集計技術を有しています。15億7,300万件以上のレセプトデータと7,600万件以上の健診データ(2025年3月時点)の分析に基づく保険者向け保健事業支援、医薬品の安全性評価や医療経済分析などの情報サービスを展開しています。また、健康度の単一指標(健康年齢)や健康増進を目的としたWebサービス(Pep Up)など、医療データと解析力で健康社会の実現に取り組んでいます。
URL: https://www.jmdc.co.jp/