高卒72歳男性、介護と留年を乗り越えM.B.A.取得! “人生100年時代”のリアルな挑戦者
再挑戦が高齢者特権となる令和の時代
タカギ&アソシエイツは、高卒・起業7回破産1.5回の成功と挫折・挑戦を経験した72歳男性“たかぎこういち”が、妻の介護と留年を超えてM.B.A.を取得したことをお知らせいたします。
「老いはみんなに訪れるけれど、成長は望む人にしか訪れない」人生100年時代における“学び直し”の象徴として注目を集めています。

50歳以上世代が高等教育機関での入学者増大の社会背景
「もう歳だから」「今さら学び直しても」――そんな言葉を跳ね返し、72歳の“たかぎこういち”が大学院でM.B.A.を取得しました。
高卒で起業し成功するも阪神淡路大震災ですべてを失い、再起への挑戦と成功の半世紀のジェットコースター人生を経験。70歳でMBAを目指すも認知症がすすむ妻の介護、たった2単位不足の留年を乗り越え、まさに“学びに遅すぎることはない”ことを体現しました。近年、大学院や専門職大学院における50歳以上の入学者が大幅に増加しています。
大学院入学者数(50歳以上)推移表
年度 50~54歳 55~60歳 61歳以上 合計(50歳以上)
2016年 3,974人 3,021人 1,945人 8,940人
2018年 4,248人 3,226人 2,095人 9,569人
2020年 4,523人 3,451人 2,235人 10,209人
2022年 4,891人 3,748人 2,445人 11,084人
2024年 5,298人 4,067人 2,643人 12,008人
出典:文部科学省「学校基本調査」年齢別入学者数(表番号20)より筆者作成
特に61歳以上の伸び率が1.4倍と顕著です。背景には以下のような社会変化があります。
定年延長・再雇用制度の普及・多様化により「学び直し」がキャリア形成に直結する時代へと変化しています。
- AI・DX時代における知識・スキル更新の必然性
- 「人生100年時代」における自己実現の可能性の増大
- 収入増加より社会貢献への意欲の高まり
- 昭和と違いより健康で意欲的な高年齢世代が主流となりつつある
これらの流れの中で、学び直しは「若者の特権」ではなくなりました。むしろ、人生経験を積んだ世代こそが、学びの場で新たな価値を生み社会問題を解決できると再評価されています。
学ぶ場も多様化が進んでおり選択肢も広がっています。

70歳からの大学院入学動機と現実
今回M.B.A.を取得した、“たかぎこういち”(以下、私)は、70歳で立教大学大学院の受験資格審査に合格し受験、入学許可を得ました。
「動機は中国古典『書経(しょきょう)』で、殷王朝の名宰相・傅説(ふえつ)が、『教えるは、学ぶの半ばなり』と説いていることです。60歳で共同創業した企業を退任し、ファッション業界への恩返しを志し7冊の著書を執筆。うち2冊が複数のファッション専門学校で教科書採用され著者として講師を9年間務めています。
しかし学生に講義をしながら自身の実務経験は充分ながら学術的な視座不足に気付き学び直しを模索。立教大学大学院ビジネスデザイン研究科(立教ビジネススクール)に入学を果たしました。
現実の経済的な部分の話です。入学後、試しに日本学生支援機構に有利子貸与奨学金を申し込んでみました。私が気にしていたのは、今後同年代が学費問題を心配しなくて進学できるかどうかでした。私の家内に相談しても拒否されるのは明白でした。通常、民間金融機関は70歳以上への新規融資は難しいとされていますが、機構は当時70歳の私に奨学金を貸与してくれました。完済予定は89歳です。保証料、金利、実行時期等には議論の余地があるものの、年齢が関係ないことが証明されたのは同世代への朗報であると考えます。
2年半の最大資産は、飲み会の会計も割り勘する関係性の世代を超えた同輩達と先生方とのご縁です。家内の介護があり飲み会の2次会には一度も参加できませんでしたが、介護・留年を乗り越えられた原動力の最大のひとつでした。入学許可をいただけた立教学院と支えていただいた皆さんには、心から本当に深く感謝します。」と語っています。
