水辺のプラごみフォトコンテスト2025の受賞作品を発表しました。
SDGsへの取り組み。オーシャンスイープ協会が海のプラごみ問題に向き合う活動 『水辺のプラごみフォトコンテスト2025』の受賞作品を発表。
一般社団法人オーシャンスイープ協会(埼玉県狭山市、理事長:山本 知子、以下「当協会」という。)は、海洋プラごみ問題とマイクロプラスチック健康被害の原因を減らしていくため、水辺のプラごみの状況を写真で社会に伝える『プラごみ流出マップ』の公開や写真パネルの展示などを行っています。プラごみの流出を減らしていくためには、一人ひとりの行動が大きな成果につながるので、見た人の心を動かすような“説得力のある写真”が必要です。そこで、当協会では水辺で撮影したプラごみ写真をボランティア提供していただける参加者と写真作品を募集しました。
審査委員会で審査の結果、入賞作品が決定しましたので、フォトコン2025特設ページに掲載して結果を発表しました。
●海のプラごみ問題とは
1)海のプラごみによる『見えない汚染』が私たちの健康も脅かしている
プラスチックの分子構造はとても安定していて、紫外線や波によって小さなマイクロプラスチックになっても分解されているわけではありません。消化器官にプラスチックを詰まらせた生物が死んでいる写真はよく知られていますが、もっと恐ろしいのは極小のマイクロプラスチック(ナノプラスチック)が体内に運んでくる『見えない汚染』です。見えない汚染の正体は、乳がんや生殖機能異常などの原因になると言われている『POPs(残留性有機汚染物質)』で、製造時からプラスチックに含まれているものもあれば、水中で有毒物質を吸着するプラスチックの性質のために海水の10万~100万倍に濃縮されることもあります。
2)日本近海のマイクロプラスチック濃度は全海洋平均の27倍!
環境省からの委託で九州大学の磯辺 篤彦教授たちの研究チームが2014年~2016年の間に実施したマイクロプラスチックの実態調査によると、プラごみ流出量が多い国の周辺から黒潮が流れてくる日本の周辺海域はマイクロプラスチック量が多く、世界中の海の平均値に比べて27倍も含まれていました。
3)2030年に3倍、2060年には4倍!放置は現状維持ではない
プラスチックの使用量が年々増えるに従って不法投棄も増え、陸から海に流れ出る海洋プラごみ量は急増しており、今や世界で年間800万トンも流出しています(環境白書およびWWFジャパンのサイトより)。
現状のままだと日本周辺や北太平洋中心部の海域では2030年までに海洋上層での重量濃度が2016年比で約2倍になり、2060年までには約4倍となると予測(九州大学・礒辺研究室サイトより)されているため、何もしないことは現状維持ではなく悪化する一方です。
4)海洋プラごみの半分以上が家庭ごみ、誰もが他人事ではない
たとえば、屋外のごみ箱からこぼれ落ちたペットボトルは風や雨に流されて川に流れてしまうことなどがフィールド調査で指摘されています。消費者のひとり一人が、海洋プラごみの原因になるような生活習慣がないか自己確認して、改善すべきところを改善していくことで、川や用水路を通じて海に流れてしまうプラごみも減らしていくことができます。
海洋プラごみのうち51%が家庭ごみ、34%が漁業ごみ、15%が農業や工業からのごみです(環境省資料および愛知県海岸漂着物環境学習サイトより)。海ごみの半分以上が街由来の生活ごみで誰もが他人事ではないので、プラごみの発生を抑制する生活習慣が浸透しなければ流出の元栓は閉まりません。
●入賞作品
審査結果はフォトコン2025特設ページをご覧ください
https://ocean-sweep.com/photocon2025/
●プラごみ流出マップ
応募作品はプラごみ流出マップに掲載されています
https://www.google.com/maps/d/edit?hl=ja&mid=1XNK19S6Cuqbq7NnIhcYj7GquK00W66IG&ll
●当社団ホームページ
海のプラごみ問題については当社団のホームページをご覧ください
https://ocean-sweep.com/
●お問い合わせ
この件に関するお問い合わせは下記までメールアドレに宛に送信してください。
oceansweepofficial@gmail.com

