インフォ・ラウンジ、「国立美術館サーチ」改修・再構築業務を受託
文化資源の横断的活用とデジタルアーカイブの未来を支える統合データ基盤を構築
インフォ・ラウンジ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:肥田野 正輝)は、独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンターより「統合データベースシステム『国立美術館サーチ』改修・再構築業務」を受託しました。
本事業は、国立美術館各館が所有する収蔵品情報を統合し、誰もがアクセスできる文化資源の共有基盤を構築することを目的としています。
背景
国立アートリサーチセンターは、「所蔵作品総合目録検索システム」を始めとした各館の図書館システムや機関リポジトリを統合したデータベースシステム「国立美術館サーチ(試験公開版)」( https://crosssearch.artmuseums.go.jp/ )を公開し、多様な収蔵品情報や学術資産の横断検索を可能とするシステムを構築しました。しかし、各館の収蔵品データベースの変化やそれぞれのシステム構造の違いに起因する検索結果の不整合が顕在化する中、横断的に各館のデータを収集統合して高度な検索を可能にし、外部プラットフォームにもデータを提供できるプラットフォームが求められています。
本業務では、これらの課題を解決しつつ、拡張性・検索性・アクセシビリティの大幅な向上を実現する新たなプラットフォームを構築します。
主な特徴
- 統合データベースによる横断検索の再構築
複数館の異なるデータスキーマを統合し、作品・作家・文献・アーカイブ情報を一体的に検索可能とする新たなメタデータモデルを設計。
国立美術館全体の文化資源を横断的に探求できる検索環境を提供し、文化資源特有の検索ニーズにも万全の対応を行います。
- 高度なユーザー体験とアクセシビリティ
JIS X 8341-3:2016に準拠したUI設計により、高齢者や視覚障がい者を含む多様な利用者が快適に利用できる操作性を実現。
作品画像の高精細閲覧、関連資料の相互リンク、スマートフォン最適化も対応しています。
- クラウドネイティブなアーキテクチャ
AWSを基盤としたサーバーレス構成を採用。
Amazon RDS/OpenSearch/S3/Lambdaなどを組み合わせ、高可用性・セキュリティ・スケーラビリティを備えた運用環境を構築しました。
運用者による柔軟なデータ更新も可能です。
- 外部連携とオープンデータへの対応
OAI-PMHおよびJSON-LD形式でのデータ出力に対応し、Japan SearchやWikidataなど外部システムとの相互利用を想定。
今後の国際的なデータ連携や文化資源の再活用を見据えた設計としています。
今後の展望
インフォ・ラウンジは、本システムを文化資源の「知のインフラ」と位置づけ、今後は3Dデータや地理情報との連携、AIによる自動タグ付け・推薦機能など、より多層的な検索・閲覧体験の拡張を提案する予定です。
また、教育・研究・創造活動における再利用を促進し、国立美術館の知的資産を次世代へとつなぐデジタルアーカイブの発展に貢献してまいります。
当社の実績と強み
インフォ・ラウンジは、文化庁「Art Platform Japan」、東京都歴史文化財団「ToMuCo」、神奈川県立金沢文庫「国宝金沢文庫 文書アーカイブ」など、文化資源を対象とした多様なアーカイブ構築・運用実績を有しています。
デザインとテクノロジーを融合したアプローチにより、利用者と運用者の双方にとって価値ある情報基盤を実現しています。
会社概要
会社名: インフォ・ラウンジ株式会社
所在地: 〒224-0032 神奈川県横浜市都筑区茅ケ崎中央8-33 サウス・コア402号室
設立 : 2007年7月3日
代表者: 代表取締役 肥田野 正輝
URL : https://info-lounge.jp/