ベストミュージックアニメーション賞は『Pařezy』:第12回新千歳空港国際アニメーション映画祭
チェコ・エストニアの作品が受賞
新千歳空港国際アニメーション映画祭実行委員会は、2025年11月21日(金)〜25日(火)までの5日間にわたり「第12回 新千歳空港国際アニメーション映画祭」を開催しています。
11月23日(日)シアター1では、ミュージックアニメーションコンペティションの審査及びベストミュージックアニメーション賞の授賞式を行いました。
本年のベストミュージックアニメーション賞はレーネ・レクシェ氏、ジュリー・チェルナ氏による『Pařezy』が授賞。

本映画祭の特徴の1つである、MV(ミュージックビデオ)をはじめとした、音と動きとのシンクロナイゼーション(同期)を楽しむ「ミュージックアニメーションコンペティション」では、11作品が入選。コンペティション審査員を務めたのは、演出家・アニメーターの斎藤圭一郎氏(2023年TVシリーズ「葬送のフリーレン」監督。2024年劇場総集編『ぼっち・ざ・ろっく!Re:/Re:Re:』監督など)、アニメーション作家の羅 絲佳 <ラ・シカ>氏。来場者と共に全11作品を鑑賞したのち、ベストミュージックアニメーション賞の選出を行いました。
今年のベストミュージックアニメーション賞は、チェコとエストニアで活動するレーネ・レクシェ氏とジュリー・チェルナ氏が手がけた『Pařezy』が授賞しました。
審査員の斎藤圭一郎氏は、「素朴でありながら豊かなアニメーション表現に取り組んでいる。遊び心あふれるデザインやルックで見る側をとても楽しませてくれる作品として評価した」と授賞理由を述べました。
また、功績を称えるために贈られる「スペシャルメンション」としてオオクボリュウ氏が選ばれました。オオクボ氏は「予想していなかったことでとても嬉しい」と喜びを述べました。またこれまで幅広く活動してきた同氏は、今後の展望について聞かれると「キャラクターの設定やストーリーなど大きな物語をつくることはまだやれていないので、自分の考えていることを伝えていけたら」と語りました。

音楽とアニメーションはとても相性の良いフォーマット
今回の審査について、斎藤氏は「絶対的に良い作品ばかりでどれが受賞してもよかった。審査はとても難しく、今回審査する側になって初めて分かることがある。これからもアニメーションの未来に期待して、見届けていきたい」と話しました。
羅 絲佳 <ラ・シカ>氏は「このミュージックアニメーションコンペティションは、大きなスクリーン、最高の音響で作品を見るという幸せな経験ができる。どの作品もユニークでした。音楽とアニメーションはとても相性が良いフォーマットなので、いろんなジャンルのアニメーションを楽しんでもらいたい」とこのコンペティションの総評として締めくくりました。

新千歳空港国際アニメーション映画祭
国内外の話題作など招待作品の上映はもちろん、多様な未来につながるアニメーションの体験を提供する70以上のプログラムを展開します。今年もゲストと観客が密接に交流できる独自の場を活かし、アニメーションの意義を拡張するような新しい価値を生み出す「遊び場」として、エネルギーを持ち帰ることができる文化交流拠点の創造を目指します。
開催日時:2025年11月21日(金)〜25日(火) 5日間
場所:新千歳空港ターミナルビル(新千歳空港シアターほか)