『共働き時代の駐在』実態調査アンケートを実施 海外転勤でパートナーの7割が離職、企業にもマイナス影響が
~駐在員とそのパートナー計563名が回答~
駐在員パートナーのキャリア支援をしているCareer Cafe Connect(一般社団法人キャリアコネクト)は、『共働き時代の駐在』の実態を調査するアンケートをCAREER MARK(株式会社ノヴィータ)と共同で実施し、駐在員とそのパートナーなど約30ヵ国・計563名の皆様からご回答を得ました。
アンケート結果からは、海外赴任に同行するためにパートナーのキャリアがどうしても断絶しがちになること、それに対する不安、包括的なキャリアサポートの必要性が浮かび上がりました。
また、パートナーのキャリアを理由に駐在を断る事例も出てきており、彼女ら・彼らをサポートすることは企業や社会にとっても好影響をもたらすと私たちは考えています。
注目ポイント
★海外駐在に同行したパートナーのうち7割が、駐在へ同行するために離職している。
★駐在員パートナーの9割が、自身のキャリアに関する不安や悩みを経験している。
★家族を帯同した駐在員のうち6割は、海外転勤を受け入れるかどうかの意思決定にあたって、パートナーのキャリアが影響したと回答。
★パートナーのキャリアを理由に、駐在を断ったり転職したりした事例を実際に聞いたことがあるとの回答も複数確認できた。
駐在同行パートナーの7割が駐在同行をきっかけに「離職」
●駐在に同行したパートナーのうち7割が同行のため離職
●同じく駐在に同行したパートナーの7割以上が同行前は正社員(フルタイムまたは時短)として就労経験あり。6割超がこれまでの最高年収「400万~800万円未満」と回答
●離職した理由として回答者の5割が、勤務先に「パートナーの海外転勤に伴う休職制度がない」ことを選択

駐在同行パートナーの約9割が「自身のキャリアに関する不安や悩み」を経験
●キャリアに関わる不安要素として、約74%が「就労再開」を選択。次いで「社会との繋がりが失われること」や「キャリア断絶」が約60%を占める
●具体的な声として「年齢とキャリアブランクにより自分の市場価値が下がること」や、「収入や社会とのつながりを失ったことに伴う家庭内のパワーバランスの変化」に言及するコメントが多数

【駐在の意思決定にあたり、家族を帯同している駐在員の6割が「パートナーのキャリアについて悩み、話し合いをした」】
●具体的な理由としては、パートナーの再就職の難しさや昇格、世帯年収などが挙げられた

「パートナーのキャリアを理由に駐在を断った・もしくは転職した」という事例も複数あり
●女性部下が海外赴任を希望していたが、帯同される男性パートナーのキャリア断絶の可能性を考慮し断念(マレーシア・50代前半)
●知人は家族帯同を希望していたが、奥さんが希望の仕事に就いたところだったので駐在を断念した(ブラジル・40代前半)
●パートナーのイギリス駐在が決まったため、私が退職しパートナーの駐在先で現地採用の形で仕事を見つけ別の会社へ転職した(中国・30代前半)
●語学堪能で、海外担当として国内でも働いている同僚が、奥さんが仕事を辞めることによる生涯世帯収入の減少を考えて、駐在を断り続けている(中国・40代前半)
アンケート概要
アンケート対象者:下記(1)~(3)のいずれかに該当する方(未婚、既婚は不問)
(1)直近5年以内に駐在経験のある駐在員ご本人
(2)直近5年以内にパートナー(配偶者)の駐在に同行した方
(3)直近5年以内に駐在の打診を受けた方
またはそのパートナー(配偶者)※
※駐在の打診を受けたが辞退した駐在員や
配偶者が単身赴任で駐在するパートナーも含む
調査手法 :インターネットによるアンケート調査
調査期間 :2025年6月16日(月)~ 2025年7月14日(月)(日本時間)
調査主体 :Career Cafe Connect(一般社団法人キャリアコネクト)
CAREER MARK(株式会社ノヴィータ)
有効回答数 :563件 (うち駐在員146件、パートナー417件)
回答者駐在国 :中国240件、アメリカ75件、英国64件、タイ42件、
ベトナム13件 他
※アンケート結果の一覧は、添付資料をご覧ください。
※インタビューを受けられる人物のご紹介や、より詳細なアンケートデータのご提供なども可能です。
問い合わせ先・団体概要
●C×C(シーバイシー)
~駐在員とパートナーのキャリア提言プロジェクト~
Career Cafe Connect(一般社団法人キャリアコネクト)
CAREER MARK(株式会社ノヴィータ)
Email: cbyc.contact@gmail.com
●Career Cafe Connect (一般社団法人キャリアコネクト)
駐在同行によって生じるキャリアの空白に対する、駐在員パートナーの不安やストレス・社会的な孤独感を解消するため、「つながり」の場の創出、就職に役立つセミナーなどを開催。イベント開催数は75回、のべ参加人数は2,500人以上にのぼります。(2018~2025年8月)
また、法人や団体向けに、駐在員パートナーの実情に関する講演会や、企業の福利厚生としてご利用いただけるキャリア相談、研修なども行っています。
●CAREER MARK(株式会社ノヴィータ)
世界中どこにいても、どんなステージでも、キャリアが途切れない社会を目指して、駐在員パートナー・もと駐在員パートナーの「また働きたい」の実現を支援しています。
世界中に700名以上の会員がおり、駐在員パートナーのキャリアサポートと企業紹介、またメンバーシップ制6カ月プログラムCM+(キャリアマークプラス)を展開中です。