アドバンテック、米・Edge Impulse社と業務提携ーエッジAI開発を加速

アドバンテック Miller Chang氏(左)、 Qualcomm Finland RFFE OyZach Shelby氏(右)
2025年10月3日 ― Advantech Co., Ltd(台湾、TWSE: 2395、以下、アドバンテック)は、米Qualcomm Technologies, Inc. 傘下でシリコンバレーに拠点を置くエッジAI開発プラットフォームのプロバイダ、Edge Impulse Inc.(以下、Edge Impulse社)との業務提携を発表しました。
本提携は、アドバンテック エンベデッドIoTビジネスグループ 社長のMiller Chang氏と、Qualcomm Finland RFFE Oy 製品管理担当副社長のZach Shelby氏により、米カリフォルニア州で開催されたEdge Impulse社の年次イベント「Imagine」にて発表されました。
Edge Impulse社の直感的なAI開発ツールがアドバンテックのエッジコンピューティングプラットフォームに統合されることで、AI開発の障壁が大幅に低減されます。企業はエッジ環境におけるAIプロジェクトを迅速に立ち上げ、展開・拡張できるようになり、製品やサービスの市場投入までの時間を短縮することが可能となります。
アドバンテックのエンベデッドIoTビジネスグループ 社長Miller Chang氏は、次のように述べています。
「エッジAIの活用が急速に進む中、当社は多様な導入事例に対応できる堅牢な技術基盤の構築に取り組んでいます。今回のEdge Impulse社との提携により、AI開発がより容易になり、プロトタイプの作成もスピーディに進められるようになります。さらに、応用範囲の拡大も期待されます。Edge Impulse社のツールをアドバンテックのエッジコンピューティング製品に事前統合することで、AIモデルの構築プロセスが効率化され、試作から実運用への移行がスムーズに行えるようになります。この提携は、スタートアップから大企業まで、あらゆる規模の開発者や企業を力強く支援します。製造業、医療、物流、スマートシティなどの分野における技術革新を促進し、エッジAIの普及と実用化を牽引していくことを楽しみにしています。」
またQualcomm Finland RFFE Oy製品管理担当副社長Zach Shelby氏は、次のように述べています。
「エッジAI技術の進化に伴い、開発者は本番環境への展開やスケールアップを支援できる、より高度で実用的なツールを求めています。アドバンテックは、グローバルな拠点、業界に精通した開発力、充実したプラットフォームと製品ポートフォリオを有しており、エッジAIの拡大に最適なパートナーです。
本提携を通じて、AI開発をより直感的で扱いやすくし、開発者や企業が革新的なソリューションを迅速に創出し、市場投入までのスピードを加速できるよう支援してまいります。」
AI開発をより簡単に、エッジでの活用をより身近に

企業がAIを概念実証(PoC)から量産段階へ移行する際には、ツールチェーンの断片化や多様なハードウェア要件といった課題に直面することが少なくありません。本提携により、Edge Impulse社のAI開発ツールがアドバンテックのエッジコンピューティングプラットフォーム(AI産業用マザーボード、AI推論システム、AIサーバー、産業用AIカメラ、開発キットなど)に事前統合され、開発者にとって即戦力となる開発体験の向上が期待されます。
これにより企業は、AIモデルの学習、最適化、展開、監視までのワークフローを効率的に進めることができ、開発にかかる時間とリソースの削減が可能となります。
アドバンテックの実績ある産業用フォームファクタ、複数のエッジAI向けシリコンオプション、そしてEdge Impulse社のAI開発ツールを組み合わせることで、企業はプロトタイピングを迅速に進めることができ、エンタープライズレベルへの展開もスムーズに行えます。
アドバンテックは、業界をリードするソフトウェアをエッジコンピューティングプラットフォームに統合することで、エッジAIの可能性を最大限に引き出し、システムインテグレータ、開発者、企業に対して、より包括的で柔軟なソリューションを提供してまいります。

▼Advantech Co., Ltdについて(www.advantech.com)
1983年台湾にて、アドバンテック(研華股份有限公司)を創設。40年以上にわたり産業向けに高品質・高性能のパソコンを開発して参りました。2024年現在、3,000を超える様々なIoT機器をラインナップ。世界26か国95都市にて拠点を構えた産業用パソコン市場の世界シェアNo.1※メーカーとして、「Enable an Intelligent Planet」のビジョンを掲げ、AI × IoTプラットホームサービスを通じ社会課題を解決することで豊かな未来を育むことを目指しています。2025年からは、エッジコンピューティングとエッジAIを中心にEdge Intelligent Systems」、「Energy & Utilities」、「Manufacturing」、「iHealthcare」、「iCity Services & iRetail」の5つの主要市場に注力します。さらにグローバルでの事業展開を一層強化するために、人財育成とパートナーシップを加速、DXを推進することで、将来にむけた持続的な成長基盤の確立と、「Enabling an Intelligent Planet」という企業ビジョンの実現を進めてまいります。