台湾の林(リン)沛頴(ハイエイ)さんが優勝! 第15回加計学園杯日本語弁論国際大会決勝大会

「第15回加計学園杯日本語弁論国際大会決勝大会」が11月28日、岡山市北区の岡山理科大学理大ホールと11の国と地域をオンラインで結んで開催され、台湾代表の林沛頴(リン・ハイエイ)さんが優勝しました。大会の模様はYouTubeでライブ中継されました。
大会は学校法人加計学園が主催し、外務省、文部科学省、岡山県、岡山市のご後援で行われました。今年8月から10月にかけて11の国と地域で地区大会が行われ、各地区で優勝した11人が決勝大会に臨みました。
今回のテーマは「私の夢」でした。優勝した林沛頴さんのスピーチはこんな内容です。
子どものころ人魚姫の物語を読んで、夢はただ見るのではなく本気で願えば叶うものかもしれない、と思うようになりました。その夢は日本語を自由に使いこなせるようになることでした。ところが周囲の反対や経済的苦境など試練が彼女を襲います。そんな中で、家庭教師先の生徒が日本留学を実現させようと懸命に頑張る姿が自分と重なり、林さんは全力で生徒を支えました。その生徒が日本語能力試験に高得点で合格し、「先生のおかげです」と喜ぶ姿を見て「心から教えることの喜びを感じました」。そして「誰かの夢に寄り添い、見返りを求めず、そっと背中を押す存在になりたい」と強く思うようになったそうです。「もっと多くの日本語を学びたいと願う人たちに出会い、彼らの夢に寄り添いながら、ともに前へ進んで行けるような人魚姫でありたいと思っています」。最後はこう締めくくりました。
スピーチ後の審査員の質問に対する日本語の受け答えもスムーズでした。
審査員の一人は「夢という言葉の中でも、それぞれいろいろな捉え方があるというのが非常に日本語としては面白いなと感じました。これからも日本語、日本の文化に触れていただきながら日本をもっともっと好きになっていただけたらと思っています」と講評しました。
林沛頴さん以外の入賞者は次の皆さんです。
準優勝=ムンフバヤル・ナムーンダリさん(モンゴル)▽審査員特別賞=シン・ボン・ウェイさん(ミャンマー)▽岡山県知事賞=ファティヤハ・ナシワ・エルクデシさん(インドネシア)▽愛媛県今治市長賞=T・ラミトゥ・セウニタ・ファナーンドゥさん(スリランカ)
副賞として優勝者には奨学金10万円、準優勝者には7万円、審査員特別賞には5万円、今治市長賞には同市の伝統工芸品「桜井漆器」のペアグラスが贈られました。
