【どこでもマンション鑑定団】Vol.15 “ 住みたい人気の街 ” ランキング上位の『渋谷区』｜property technologies

2025年（令和7年）9月16日、国土交通省は全国2万1441地点を対象に7月1日時点の価格を調べた基準地価（価格）を公表しました。全国の住宅地・商業地を含む全用途平均で前年比1.5%上昇し、4年連続の上昇となりました。

詳細は、「令和7年 都道府県地価調査の概要」をご参照ください。
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000044.html

本企画【どこでもマンション鑑定団】では、基準地価（価格）の変動が見られた各エリアについて、『KAITRY（カイトリー）』エンジンのデータを活用し、基準地周辺（今回は東京都渋谷区神宮前）の「マンション一般市場価格/直近5年」の事例調査をしていきます。

住宅地は全国平均で1.0%上がっています。また、東京、大阪、名古屋の3大都市圏は平均3.2%上昇しています。東京23区全体では、+8.3％で、23区全てで上昇幅が拡大しました。住宅需要は堅調であり、とりわけ都心区及びこれに隣接する利便性や住環境に優れた区では、マンション・戸建住宅とも需要が旺盛で、上昇幅が拡大しました。
その中で、東京23区内の渋谷区神宮前（基準地「渋谷-1」）では、上昇率が15.7%でした。

今回は、基準地（渋谷-1）周辺の下記エリア内のマンション事例①（築10年～19年）、マンション事例②（築20年～29年）、マンション事例③（築30年～45年）を対象に、過去5年の一般市場価格を抽出します。

基準地価（価格）に関する詳しい記事はこちら

東京都渋谷区は、説明不要の世界的な知名度を誇る、東京23区の南西部に位置する街です。世界で最も有名なスクランブル交差点に象徴される「若者文化の発信地」という顔と、都心とは思えないほどの緑が広がる閑静な高級住宅街という顔。この二つを併せ持つ、常に変化し続けるダイナミックな街です。

渋谷区の心臓部である渋谷駅は、JR山手線、埼京線、湘南新宿ライン、東京メトロ銀座線・半蔵門線・副都心線、東急東横線・田園都市線、京王井の頭線という9路線が乗り入れる、世界最大級のターミナル駅です。新宿、品川、東京駅といった都内の主要拠点へはもちろん、横浜や埼玉方面へも乗り換えなしでアクセス可能。縦横無尽に広がる交通網が、ビジネスからプライベートまで、あらゆるシーンを支えます。

渋谷の発展は、1964年の東京オリンピックを契機に加速しました。70年代にはファッションビルが次々と誕生し、若者文化の聖地としての地位を確立。90年代には「シブヤ系」と呼ばれる音楽ムーブメントが生まれ、2000年代初頭にはIT企業が集まる「ビットバレー」として日本のIT革命を牽引しました。常に時代の最先端を走り、新しい価値と文化を創造し続けてきた歴史が、この街のプライドであり、独特のエネルギーの源となっています。

渋谷区は、訪れるエリアによって全く異なる表情を見せます。

渋谷駅周辺エリア
「100年に一度」と言われる大規模な再開発により、未来都市のような景観へと変貌を遂げている中心地。渋谷ヒカリエや渋谷スクランブルスクエアなどの超高層ビルが新たなランドマークとなり、世界中から人々を惹きつけています。

原宿・表参道エリア
「カワイイ」文化の発信地である竹下通りと、洗練された高級ブランドの旗艦店が並ぶ表参道。二つの対照的なストリートが共存し、ファッションとトレンドをリードし続けるエリアです。

代官山・恵比寿エリア
ハイセンスなセレクトショップやカフェ、レストランが点在する、洗練された大人の街。落ち着いた雰囲気の中、上質な時間を過ごしたい人々に愛されています。

広尾・松濤（しょうとう）エリア
各国の大使館が点在し、インターナショナルな雰囲気が漂う都内有数の高級住宅街。緑豊かで静かな街並みは、都心であることを忘れさせます。

最新の商業施設から、豊かな緑を誇る代々木公園や明治神宮まで、日々の暮らしに彩りと潤いを与える環境が整っています。新国立劇場など国内最高峰の文化施設も区内に有し、アートや音楽、演劇を身近に感じることができます。スタートアップ支援も活発で、クリエイティブな才能が集まる土壌も魅力です。

渋谷区は、「流行の発信地」という刺激的な側面を享受しながら、エリアごとに成熟した文化と上質な住環境を育んできました。伝統と革新、喧騒と静寂、ローカルとグローバルが絶妙に融合し、あらゆるライフスタイルを受け入れる懐の深さこそが、この街が世界中の人々を惹きつけてやまない最大の魅力と言えます。

まずは、マンション事例①（築10年～19年、以下Aマンション）について、
該当エリア内に位置するマンションを選定し、調査条件を満たすお部屋の一般市場価格（2021年/2022年/2023年/2024年/2025年）を『KAITRY』エンジンで抽出してみます。

Aマンションの一般市場価格・坪単価の推移は上記【図3】の通りです。
2021年は13,000 万円（坪単価：約614万円 （以下 @614万円） ）でしたが、翌2022年は13,780万円（@650万円）、2023年は14,560万円（@687万円）、2024年は15,860万円（@749万円）、2025年は16,880万円（@797万円）と大幅に上昇してしていることがわかります。

つぎは、マンション事例②（築20年～29年、以下Bマンション）について、
該当エリア内に位置するマンションを選定し、調査条件を満たすお部屋の一般市場価格（2021年/2022年/2023年/2024年/2025年）を『KAITRY』エンジンで抽出してみます。

Bマンションの一般市場価格・坪単価の推移は上記【図4】の通りです。
2021年は10,330 万円（@487万円）でしたが、翌2022年は11,040万円（@521万円）、2023年は11,780万円（@556万円）、2024年は12,860万円（@607万円）、2025年は13,690万円（@646万円）と大幅に上昇していることがわかります。

さいごに、マンション事例③（築30年～45年、以下Cマンション）について、
該当エリア内に位置するマンションを選定し、調査条件を満たすお部屋の一般市場価格（2021年/2022年/2023年/2024年/2025年）を『KAITRY』エンジンで抽出してみます。

Cマンションの一般市場価格・坪単価の推移は上記【図5】の通りです。
2021年は8,160 万円（@385万円）でしたが、翌2022年は8,680万円（@410万円）、2023年は9,200万円（@434万円）、2024年は9,980万円（@471万円）、2025年は10,610万円（@501万円）と大幅に上昇していることがわかります。

今回、「Aマンション（築12年）」「Bマンション（築23年）」「Cマンション（築41年）」のマンション一般市場価格を「KAITRY（カイトリー）」エンジンを使って過去5年に遡って調査しましたが、基準地価（価格）同様、マンション価格も上昇している結果となりました。2021年の坪単価と2025年の坪単価を比較しますと、5年間で29～33％の上昇が見られます。中古マンション価格は、新築マンションの価格上昇や、低金利による需要増、建設費の高騰など、さまざまな要因が絡み合って上昇していると考えられます。

マンション購入を検討するとき、みなさんは何を基準に「高い」「安い」を判断されているでしょうか？多くの方は価格や間取りなどで比較しているかもしれませんが、不動産のプロはもっと正確な指標を使っています。

不動産のプロが物件価値を見極める際に活用しているのが「坪単価」や「㎡単価」です。この指標を使えば、マンションを公平に比較することができます。

坪単価の基礎知識
　「坪」の定義：1坪 = 約3.3㎡
　坪単価の算出方法：マンション価格 ÷ 専有面積

具体的な計算例
　たとえば、11,000万円の70㎡のマンションの場合：
　　11,000万円 ÷ 70㎡ = 約157.1万円/㎡
　　157.1万円/㎡ × 3.3 = 約518.4万円/坪

単価で比較すると、以下のような利点があります：

▶広さの異なるマンション同士でも公平に比較できる
▶エリア相場から見た割高・割安が一目瞭然
▶リノベーションや売却時の参考指標になる

マンションを検討（売却・購入）する際は、所有しているマンションや気になっているマンションの坪単価や㎡単価を必ず計算してみましょう。同じエリアの似た条件の物件と比較することで、そのマンションが適正価格かどうか判断できるようになります。

今回は東京都渋谷区に焦点を当てまして、「マンション一般市場価格」を見てきました。
本記事を読まれまして、マンション価格の変動（推移）に驚かれた方もいらっしゃれば、現在マンションにお住いの方であれば、”わたしの地域だと、どうなのだろう”と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もし、ご所有のマンション価格を調べたい場合は、
AI査定プラットフォーム『KAITRY』を利用してみてみましょう。

マンション名を入力し、
①　広さ　（例えば 65㎡）
②　間取り　（例えば 3LDK）
③　階数　（例えば 4階）
を入力すると最短5秒で買取参考価格（※）が表示されます。

※査定結果は、AIによる参考価格となります。
昨今の不動産価格変動の影響により、売却価格が上下する可能性がございます。
正式な価格は現地での訪問査定実施後に確定しますのでご了承ください。

『KAITRY』は、「住み替えを、もっと気軽に。もっと楽しく。」をコンセプトとした日本最大級のiBuyer（アイバイヤー）プラットフォームです。
ユーザーは、最短5秒のAI査定によって、PC（パソコン）やスマホ、タブレットなどでいつでもどこでも自身のマンションがいくらで売却できるかを確認できます。売却依頼から最短3日で現金化も可能です。

（編集・執筆／property technologies 永江 直人）

「UNLOCK YOUR POSSIBILITIES. ～テクノロジーで人生の可能性を解き放つ～」というミッションを掲げています。年間36,000件超の不動産価格査定実績やグループ累計約13,500戸の不動産販売で培ったリアルな取引データ・ノウハウを背景に、「リアル（住まい）×テクノロジー」で実現する「誰もが」「いつでも」「何度でも」「気軽に」住み替えることができる未来に向け、手軽でお客様にとって利便性の高い不動産取引を提供しています。

＜会社概要＞
会社名：株式会社property technologies
代表者：代表取締役社長　濱中 雄大
URL：https://pptc.co.jp/
本社：東京都渋谷区本町3-12-1 住友不動産西新宿ビル6号館12階
設立：2020年11月16日
上場：東京証券取引所グロース市場（5527）