沖縄の海底で熟成される「ハーブオイル」 ― 海洋環境を“熟成庫”とする、次世代ウェルネス研究を開始 ―
施術・スキンケアに用いるオイルの変化と可能性を検証
アーユルウェルネスリゾート沖縄(運営:アーユルウェルネス株式会社)は、沖縄の海洋分野で事業を展開する Blue Farm Okinawa と連携し、施術や肌への使用を目的としたハーブオイルを、海底環境で熟成・保管する実証研究を開始しました。
本取り組みは、自然科学(Marine Science)・沖縄ブルーゾーンの海洋資源・メディカルウェルネスの視点を融合させた、国際的にも前例の少ない研究アプローチです。

研究の背景
近年、ワインや日本酒、泡盛、ウイスキーなどの分野では、「海底熟成」が新たな価値創出手法として注目されています。
海底は、
・年間を通して温度変化が少ない
・光がほとんど届かず、紫外線の影響が極めて低い
・一定の水圧がかかる
・微細で持続的な海流が存在する
といった、陸上では再現が難しい安定した環境条件を備えています。
本研究では、この海底環境が、ハーブオイルの性質・安定性・使用感にどのような変化をもたらすのかに着目しました。

■ 海底熟成の舞台:宜野湾沖・水深21m
ハーブオイルを設置しているのは、Blue Farm Okinawaが管理する沖縄県宜野湾市沖・水深21mの海底貯蔵エリアです。
宜野湾市は、沖縄県内でも有数の湧水量を誇る地域で、地上に降った雨水は地中深く浸透する過程で琉球石灰岩に濾過され、豊富なミネラルを含みながら海へと還ります。
また、沖縄特有の海泥である クチャ は、数百万年かけて堆積した微細な粒子とミネラルを含み、古くから美容用途にも用いられてきました。
このような地質と水環境に育まれた「美ら海」には、豊かな生態系と美しいサンゴ礁が形成され、世界中のダイバーを魅了しています。

海底熟成によって検証するポイント
本プロジェクトでは、ハーブオイルを海底環境に保管することで、以下の可能性を検証します。
・温度変動の少ない環境による 成分の安定性
・光・紫外線による 品質劣化の抑制
・水深21m、水圧(約3.1気圧)、205.6kpaによる 質感や肌なじみへの影響の可能性
・海流による 自然な微振動作用
・海洋環境下での 微細な生物学的相互作用の可能性
これらは、陸上環境では得られにくい特有の熟成条件と考えられています。
研究の意義
本研究は、施術やスキンケアに用いるハーブオイルを対象に、
・化学的な加工
・人工的な加熱や攪拌
に頼らず、自然環境そのものを熟成プロセスとして活用する試みです。
外部エネルギーをほとんど必要としない点からも、サステナブルかつ次世代型のウェルネス研究としての意義を持っています。
「Made in Okinawa Sea」という新しい価値
沖縄の海は、泡盛やワイン、ウイスキーなどの海洋熟成においてもそのブランド価値が評価されてきました。
本取り組みにより、沖縄の海そのものを“テロワール”と捉えた「Made in Okinawa Sea」という新しい価値概念が生まれます。
これは、沖縄の海洋資源を単に消費するのではなく、共創的に価値へと転換するモデルでもあります。
今後の展望
本プロジェクトは、
・ハーブオイルの使用感・肌なじみに関する定性的評価
・海洋環境を活かしたサステナブルな研究開発
・地域資源 × 科学 × ウェルネス
といった分野横断型の研究として発展可能性を持っています。今後は、海底熟成オイルを用いた人体への使用感に関する定性的データを蓄積し、段階的に発信していく予定です。
代表コメント
アーユルウェルネスリゾート&スパ沖縄 代表 新倉 亜希
「海底で熟成されるお酒があるように、ハーブオイルもまた、自然環境の影響を受けて変化するのではないか。その素朴な問いから、この研究は始まりました。
自然を操作するのではなく、自然に委ねたときに何が起こるのかを丁寧に観察すること。
それが、これからのウェルネスの可能性を広げると考えています。」