バラエティに富んだ客、クリエイターも集う豊島区東長崎のショップ「LIVIN' LARGE BEER & GALLERY 今井 宣一郎 代表」の取材記事を11月6日公開
アメリカ製のバッグや雑貨、DIYギア、インテリア小物などの物販や、アメリカと地元・豊島区産のクラフトビール、イベントなども楽しめるショップは、地元の常連客を中心ににぎわいを見せています。
東京都企業立地相談センターは、バラエティに富んだ客、クリエイターも集う豊島区東長崎のショップ「LIVIN' LARGE BEER & GALLERY 今井 宣一郎 代表」に取材を行い、その内容を東京都企業立地相談センターホームページにて2025年11月6日に公開しました。
■バラエティに富んだ客、クリエイターも集う、豊島区東長崎の“ハブ”になりたい
1日平均の利用者数は約230万人で、新宿駅、渋谷駅に次ぐ規模とされる池袋駅から、西武池袋線でわずか2駅。それでいて、ほっこり、スローな時間が流れる街・東長崎に「LIVIN' LARGE BEER & GALLERY(リビンラージ ビア アンド ギャラリー)」(以下「リビンラージ」)はあります。オープンは2024年9月。アメリカ製のバッグや雑貨、DIYギア、インテリア小物などの物販や、アメリカと地元・豊島区産のクラフトビール、イベントなども楽しめるショップは、地元の常連客を中心ににぎわいを見せています。今井 宣一郎代表に、開店の経緯やショップの特徴、現在の立地の魅力などを伺いました。

■意欲溢れる商店会に惹かれ、同じ街内での移転を決意
豊島区の隣の区である北区出身の今井氏。結婚後、実家に近い場所で家を探し、約10年前から豊島区長崎で暮らし始めたそう。
「この辺りにまったく地縁はなかったのですが、のどかな雰囲気が気に入りました。輸入卸の商社で経験を積んだ後に独立、2021年7月に東長崎駅南口の商店街で「LIVIN' LARGE GENERAL STORE(リビンラージ ジェネラルストア)を開店。アメリカ製の雑貨を中心とした卸販売、後に小売りも手掛けていました」
現在のショップがあるのは、東長崎駅の北口から徒歩3分ほどの場所。なぜ、同じ東長崎の街の中で移転されたのでしょうか。
「北口の商店会『長崎十字会商店街』に魅力を感じて、その一員になりたいという想いが大きかったですね。十字会が主催するお祭り『納涼大会』に一住人として参加したところ、商店街が人でいっぱいになるほどのにぎわいもさることながら、地元在住で長年、十字会で商売を続けている商店主さんたちが発する活気や前向きな姿勢に惹かれました。そこで自分から十字会の方々に打診しまして、空き店舗の情報を集め始めたんです」
その結果、インターネットやチラシなど広告で公開される前の空き店舗情報を入手。移転を決めたとのこと。
「引っ越して新たにショップを開くに当たり、保健所から営業許可を取得、食品衛生責任者などの資格も取りまして、缶入りクラフトビール、ビアサーバーでの生ビール販売も始めました」


■併設のギャラリーや店舗間の相互送客で客層が多様化
平日は15:00から、土日祝は12:00からオープンするリビンラージ。客層は、アメリカ産の希少なクラフトビールや、地元豊島区のビール醸造所「CYCAD BREWING」製や、隣の板橋区の「TOKYO ALE WORKS」の生ビールなどを目当てに来店する方のほか、子どもやその親など幅広いことが特徴です。店内には約1万点のアメリカ製雑貨やベビー用品、ファッショングッズなどが並んでいるのも幅広い層に支持される理由のひとつですが、加えて、店名に含まれている「ギャラリー」の効果も大きいそう。
「月に2回、それぞれ10日間程度の期間で定期的にショップの一角のギャラリースペースを使ってイベントを開催しています。例えば、刺繍アート、オリジナルレザー、ワンちゃん用の首輪、リードの展示やオリジナルのラグ、ヴィンテージ雑誌、絵画の展示販売、さらに商品によってはその作り方を体験するワークショップも開催していて、多様なお客様にご来店いただいています。友人からの紹介やインスタなどでコンタクトを取って出展いただいています。リビンラージを通じて、アーティストや作家さんが自身の作品を発信したり、クラフトビールファンやママ友やパパ友、子ども同士がつながったり、交流の輪が広がっているのがうれしいですね」
また、長崎十字会は店舗同士の共存共栄の意識も強く、来店されたお客様に対して、商店会内のおすすめの飲食店やコーヒーショップ、食料品店などを教え合い、お互いに送客することが多いとのこと。
「駅近のコーヒーショップで教えてもらってビールを飲みに来ました、といったお客様もいらっしゃる一方で、私も『駅近の定食屋さんがおいしいですよ』などとお伝えすることも。今、東長崎のおすすめショップを載せたイラストマップを製作中で、近々お客様にお配りするつもりです。また、うちでは、お隣のテイクアウト専門の老舗焼き鳥屋『やきとりキング』さんで買った焼き鳥は持ち込み可にしていて、クラフトビールのアテとして楽しまれる方も多いですね。リビンラージを、大人や子ども、アーティストやクリエイター、そのファンの方々など、いろいろな人が集う“ハブ”にしたい――そんな想いで営業をしています」


■豊島区東長崎の魅力~下町情緒と商店会の友好関係
リビンラージは、東長崎駅南口から移転する際、豊島区の「2024年度 空き店舗活性支援事業」に採択され、店舗整備費200万円のほか、賃借料補助を受けています。
「十字会の方から聞いて、この事業の存在を知りました。東京のほかの自治体でも同様の補助制度はありますが、豊島区は補助金額の高さが魅力です。また、私は既に東長崎で店舗を構えていたのでそれほどアドバイスは要らなかったのですが、地元の不動産・物件情報等と、店舗設計・リノベ・運営等に精通した2人のエキスパートに相談できるのも豊島区の事業の長所だと思います」
東長崎は、私のような個人商店主が頑張っている街です、と今井氏。特に駅北口の十字会は前述したとおり、ウィンウィンの関係が築けていて営業面で有利だと話します。
「西武池袋線池袋駅の隣の椎名町から東長崎、江古田、桜台と続く4駅は各駅停車しか止まらず、下町のような雰囲気が色濃い街。大手のチェーン店も比較的少なく、個性的な店舗が出店しやすいのではないでしょうか。そんなわけでこの4駅はおすすめなのですが、都内のほかの沿線・街でも、出店を考えるなら、まずはある程度エリアを絞り、その上で地元商店会の方々とお近づきになって情報を収集すると良いと思います。オープン後の店舗運営にプラスになるはずです」
さらに今井氏はアドバイスとして、
「補助事業を受けようとする際、店舗契約日と補助金申請のタイミングにご注意を。2つの日程をできるだけ近づけて経済的な負担を減らせると良いですね。また、情報収集はインターネットに加えて、現地でのリアルな確認の2つを基本にすると、理想に近い物件に巡り合いやすくなると思います」
と話してくれました。地元商店会との良好な関係も相まって、順調に集客を増やすリビンラージ。今後、東長崎でさらに存在感を高めていきそうです。




■企業概要
商号:LIVIN' LARGE BEER & GALLERY(リビンラージ ビア アンド ギャラリー)
住所:東京都豊島区長崎4-4-8
代表者:今井宣一郎
設立:2024年(令和6年)9月
事業内容:輸入雑貨卸販売、小売り、飲食、ギャラリー運営
Instagram:https://www.instagram.com/livinlarge_beer_gallery/