【お金とクルマに関する意識調査】 ローンよりも現金一括!物価高で“借金しない消費”が拡大
~貯金ベースの予算設計・ガソリン代高騰で4割がドライブ控え~
リセールバリュー総合研究所(所在地:東京都港区港南)は、全国の男女を対象に「お金とクルマに関する意識調査」(調査対象650人)と「自動車購買行動に関する調査」(調査対象361人)を実施しました。
物価上昇やガソリン代の高騰など、家計への負担が増す中、人々はどのようにクルマを選び、支出をコントロールしているのでしょうか。本調査では、自動車購入予算の立て方や支払い方法、貯金・ボーナスの使い道、さらにはガソリン代高騰による行動変化まで“物価高時代のお金の使い方”を多角的に分析しました。本リリースでは、その結果を発表いたします。
調査概要
実施内容:お金とクルマに関する意識調査
調査対象:男女650人(男性:324人/女性:326人)
集計方法:インターネット調査 (サーベロイド社)
調査期間:2025年10月27日
実施内容:自動車購買行動に関する調査
調査対象:男女361人(自家用車の保有者に限定)
集計方法:インターネット調査 (サーベロイド社)
調査期間:2025年10月2日~10月5日
リリースサマリー
・物価上昇の中でも“食費が最優先”
生活の質は落としたくない
・約6割が自動車を「現金一括で購入」
“ローンを組むより今払う安心感”を選ぶ傾向
・3人に1人は今後の自動車購入の支払い方法を「決めきれず」
物価高で広がる“様子見消費”
・ガソリン代高騰で4割が“ドライブ控え”
支出抑制意識が強まる
男女ともに“食費”が最優先 物価高でも「生活の質は落としたくない」意識が明確に

物価上昇が続くなか、「削りたくない支出」を調査したところ、男女ともに1位は「食費」(男性45.7%、女性36.2%)、2位は「趣味・娯楽費」(男性17.6%、女性18.4%)でした。
一方で、3位以下には違いも見られ、男性は「家賃・住宅費」(7.1%)や「教育費」(7.1%)など将来を見据えた支出を重視するのに対し、女性は「交際費」(9.5%)や「健康・美容関連」(9.2%)など日々の心の充実を大切にする傾向がありました。
自動車購入の約6割が「現金一括」 “借りずに買う”慎重姿勢な時代

調査によると、自動車を購入した際の支払い方法については、63.9%が「現金一括」での支払いを選択しました。次いで「自動車ローン(ディーラーローンなど)」が19.6%、「銀行や信販会社のマイカーローン」が5.7%と続き、ローンやリースなど分割型の支払いを利用する人は全体の3割未満にとどまりました。
また、「残価設定ローン」(3.5%)や「カーリース」(1.5%)、「サブスクリプションサービス」(0.4%)など、新しい購入スタイルの利用はごく一部にとどまり、慎重で堅実な金銭感覚がうかがえます。
購入予算は“貯金額から逆算”が最多 年収や返済能力を基準にする堅実派が主流に

調査によると、購入予算の決め方については、「貯金額・手持ち資金から逆算した」が44.3%で最多となりました。次いで「家族・配偶者と相談して決めた」(29.1%)、「月々の返済可能額から逆算した」(21.6%)が続き、“背伸びせず、現実に合わせて決める”堅実な傾向が見られました。
一方、「欲しい自動車の価格に合わせた」のような“憧れや理想”から入る決め方は19.7%と限定的で、無理のない支出バランスを意識して予算を組む堅実派が多いことがわかります。
支払いで最も重視するのは“割安感” 金利よりも「即時決済の安心」を優先

調査によると、自動車の支払い方法で最も重視する点は、「一括払いでの割安感(現金特価・割引)」が40.7%で最多となりました。続いて「手続きの手軽さ(16.1%)」「金利の低さ(14.1%)」が続き、支払い条件においても“負担を最小化したい”意識が強いことがわかります。
特に「金利の低さ」よりも「一括払いでの割安感(現金特価・割引)」が上回っており、物価上昇や金利上昇を背景に、“借りて支払う”より“今払って終わらせる”という志向が強まっていると考えられます。
「現金一括派」は減少も依然4割超 決めきれず判断を保留する様子見派が急増

調査によると、今後の自動車購入を想定した際に希望する支払い方法については、「現金一括」が42.5%で最多となりましたが、実際の購入時(63.9%)に比べると大きく減少しました。また、「自動車ローン(ディーラーローンなど)」は12.0%(前回19.6%)、「銀行や信販会社のマイカーローン」は4.6%(同5.7%)と、ローンの利用意向も軒並み減少しており、支払い方法の選択に“決め手を欠く”状況が浮かび上がりました。
一方で、「わからない/特に考えていない」層が35.7%に上り、3人に1人以上が具体的な支払い方法を決められていないことが明らかになりました。物価高による生活費負担の増加などを背景に、「今は判断を保留したい」「様子を見ながら考えたい」慎重消費の姿勢が広がっていると考えられます。
ボーナスは男女ともに「貯金」が最多 女性は“体験重視”、男性は“生活防衛型”の傾向

調査によると、直近のボーナスの使い道については、男女ともに1位は「貯金・預金」(男性27.5%、女性23.9%)でした。堅実な資産管理意識が共通して見られるものの、2位以降には違いが見られ、男性は「生活費の補填」(9.9%)や「投資・資産運用」(6.8%)が上位となり、生活防衛や将来に備える意識が強い傾向がうかがえます。一方、女性は「旅行・レジャー」(12.0%)が2位に入り、“経験や思い出に価値を置く”体験志向の支出が見られました。
ガソリン代高騰で「ドライブ控え」約4割 家計への影響が広がる

調査によると、ガソリン代や交通費の高騰による行動への影響については、「よく控えるようになった」「多少控えるようになった」と回答した人は約4割(37.4%)にのぼりました。つまり約4人に1人が「意識的にドライブを減らしている」状況で、消費の抑制が日常レベルに浸透し始めていると言えそうです。
一方、「あまり変わらない」(36.9%)や「全く変わらない」(25.7%)と答えた人も6割を超えており、行動を抑える層と維持する層が拮抗している状況が見られます。
「リセールバリュー総合研究所」概要
リセールバリュー総合研究所(通称:リセバ総研)とは?
リセールバリュー総合研究所(通称「リセバ総研」)は、「中古車選びの価値基準をアップデート!」をコンセプトに、株式会社IDOMが運営する「中古車のガリバー」で蓄積された、年間約45万件を超える膨大なクルマの買取価格査定データや調査結果に基づき、クルマの売却価格や中古車相場を見える化するメディアです。
また中古車のリセールバリューを赤裸々に、かつわかりやすく公開していくだけでなく、「中古車のリセールバリュー」について、自動車業界に限らず様々な分野の専門家やプロをお呼びし、多角的な視点から研究を行い、その成果を発表していきます。
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今後、皆様の中古車選びの価値基準をアップデートし、日々の生活がより豊かになるような情報を提供してまいります。
