観光スポットの疑似体験ボックス「映えスタ」を開発 Z世代が考える「高強度段ボール」活用の実証実験を実施

2022-10-14 11:00
「映えスタ」のプロトタイプ(左)と内観イメージ(右)

近畿大学経営学部(大阪府東大阪市)商学科教授 廣田 章光ゼミの学生が、株式会社日光プロセス(東京都墨田区)との共同研究において、同社開発の高強度段ボール「積層ペーパー」を用いて観光スポットの疑似体験ボックス「映えスタ」を開発しました。「映えスタ」は積層ペーパーで製作した小部屋で、内部全面に観光地の風景を印刷することで、その中で撮影するとあたかも観光地にいるような写真を撮ることができるスタジオボックスです。撮影した写真がSNS等に投稿すされることで観光地のマーケティングに貢献し、コロナ禍で低迷している観光業界の支援につながると期待されます。
令和4年(2022年)10月20日(木)、近畿大学東大阪キャンパスで、「映えスタ」の実証実験と「積層ペーパー」を用いて開発した新商品企画の展示会を行います。

【本件のポイント】
●産学連携によりZ世代が考える「高強度段ボール」活用の実証実験を実施
●観光スポットの疑似体験ボックス「映えスタ」でまるで観光地にいるかのような写真を撮ることが可能
●観光地のマーケティングに貢献、コロナ禍によって低迷している観光業界を支援

【本件の背景】
経営学部の廣田ゼミ(専攻:マーケティング戦略論)では、シリコンバレーの企業などで用いられている市場創造の思考法である「デザイン思考」について研究しています。株式会社日光プロセスから高強度段ボール「積層ペーパー」の新たな活用法について相談を受け、デザイン思考のリサーチ法を用いて、Z世代の日常生活に存在する問題を「積層ペーパー」によって解決するアイデアを約100個考えました。その中から、株式会社日光プロセスとのミーティング、アンケート調査、プロトタイプ制作を経て、5つの企画に絞り込みました。
それらについて試作品を製作し、「Marketing design X lab.エキスポ」と名付けた展示会で披露します。高強度段ボール「積層ペーパー」は軽量かつ防火性、耐久性があり、高度な印刷技術でさまざまな画像を印刷できるという特徴があります。「映えスタ」のほかにも、自分だけの推し活※ グッズを収納できる「推し棚」、床を汚さず自転車を自宅内に保管できる「自転車スタンド」、飛沫防止のためだけでなくSNS用写真の背景にもなる「パーテーション」、賃貸物件でも設置可能な「キャットウォーク」の5つを展示します。
※ 推し活:自分にとってイチオシ、「推し」であるアイドルや俳優、アニメのキャラクターなどに愛情を注ぐ「活動」のこと。「推し」グッズの購入、作成、イベントへの参加など活動は広範囲にわたる。

【本件の内容】
Z世代に調査したところ、日常生活に存在する問題の一つとして、「プリクラボックスでは写真を撮るペースが速く、納得できる写真が撮れない」という意見がありました。そこで、プリクラボックスのような四方を囲まれた空間に風景写真を印刷し、あたかもその場所に行っているかのような没入感のなか、自分の携帯カメラで自由に写真を撮影できるスタジオボックス「映えスタ」を考案しました。また、単に写真を撮影する場所ではなく、広告媒体としての役割を与えることで収益モデルの構築をめざしました。
今回は、実証実験として、コロナ禍に苦しむ観光業界支援を目的にプロトタイプを制作しました。大学生50名に行ってみたい国・地域を調査し、上位にランクインしたオーストラリア・ケアンズの観光局の協力のもと、ケアンズの満天の星空を背景に写真を撮影できます。今回のキャンパスでの実証実験を経て、国内外の観光地の魅力を掘り起こす新たな広告媒体として、キャンパス、商業施設における展開が期待されます。

【開催概要】
日時:令和4年(2022年)10月20日(木)12:00~15:00
場所:近畿大学東大阪キャンパス 11月ホール ロビー
   (大阪府東大阪市小若江3-4-1、近鉄大阪線「長瀬駅」から徒歩約10分)
対象:近畿大学生、教職員

【株式会社日光プロセス】
所在地   :東京都墨田区菊川2-23-12
代表者   :代表取締役 原田 一徳
事業内容  :ポスター・カタログ・カレンダー・新聞・雑誌の製版・印刷・施工、ポスターカタログ等の画像作成・大型ポスター等のインクジェット出力、動画制作・什器制作・企画・デザイン
設立    :昭和28年(1953年)8月
資本金   :5,200万円
従業員数  :70名 (令和3年(2021年)7月現在)
ホームページ:https://www.nikkop.co.jp/

【ケアンズ観光局 (Tourism Tropical North Queensland)】
1972年に北クイーンズランド開発局として発足。その後名称変更やビジネスイベント部門との統合があり、1997年の国や州の観光局の再ブランド化に伴い、現在の名称になりました。1984年にケアンズ国際空港が開港してからは、日本人を始めとする多くの外国人が訪れる観光地となり、地域の観光局ながらも日本のマーケットなどで積極的な誘致活動を展開しています。
所在地   :Level 1, Ports North Building, Cnr Grafton & Hartley Streets PO Box 865 Cairns QLD 4870(オーストラリア)
設立    :1972年
ホームページ:https://www.tropicalnorthqueensland.org/jp/

【関連リンク】
経営学部 商学科 教授 廣田 章光(ヒロタ アキミツ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/79-hirota-akimitsu.html

経営学部
https://www.kindai.ac.jp/business/

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