防災を通して、地域での保育園のあり方や社会全体で子どもを見守ることを考える

防災を通して、地域での保育園のあり方や社会全体で子どもを見守ることを考える
防災を通して、地域での保育園のあり方や社会全体で子どもを見守ることを考える

株式会社コドモン(本社:東京都港区、代表取締役:小池義則)は、10月6日(金)にアンジェリカ月島保育園、およびダイハツ東京販売株式会社にインタビューを行いましたので公開いたします。

経緯

2022年10月、中央区月島で住宅が全焼する火災が発生した際に、アンジェリカ月島保育園の避難をダイハツ東京販売株式会社の社員が手伝ったという報道(https://www.asahi.com/articles/ASR5Y3PY1R5VOXIE02G.html)を目にしたコドモン広報は、この出来事をきっかけに地域の中での保育園のあり方や、社会全体で子どもを見守ることを考えるインタビューを行いたいと考えていました。お声がけしたところご縁が繋がり、火災の振り返りや、その後の交流や広がりについて様々なお話を伺うことができました。

防災を通して地域の中での保育園のあり方や社会全体で子どもを見守ることを考えるインタビュー

株式会社アンジェリカ アンジェリカ月島保育園 園長 小關 美佐子さま
株式会社アンジェリカ 保育運営部 エリア園長 内野 恵子さま
ダイハツ東京販売株式会社 代表取締役社長 小林 幸彦さま
ダイハツ東京販売株式会社 総務部総務グループ 課長 平野 弘美さま
聞き手 コドモン広報

■2歳児の避難に課題あり。ポイントは「靴」にあった

━━ まずはダイハツのみなさまから自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。

小林さま(以下こ):ダイハツ東京販売の小林でございます。我々ダイハツ東京販売株式会社は、今、従来の車屋さんからモビリティステーションへと100年に1度の大変革のど真ん中にいて、地域のみなさまと一緒になって活動していく取り組みを去年からスタートしています。そのような中で、今回火災があり、当社のメンバーも積極的に避難の補助をしてくれたということで、ちょっと心強く思っています。まだもっと保育園の防災について学ばないといけないのですけれども、これから、しっかりと地域に根差して、みなさまに愛される企業になっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

平野さま(以下ひ):ダイハツ東京販売総務部の平野と申します。今日のきっかけになったその火事の日、私は向かいのビルの本社のフロアで執務をしておりまして、炎を見たり、避難される状況も、建物の中から確認しておりました。火事の件は、それはとても大変なことではあったのですが、こんなに近くに保育園がありながら、なかなかどう関わっていけるか手探りな中、この件をきっかけに園長先生から色々お話をいただいたりして、今後も一緒に何か地域でできればなと思っております。個人的には保育園という場から離れて久しいので、とても懐かしく感じています。本日はよろしくお願いいたします。

小關さま(以下お):株式会社アンジェリカ、アンジェリカ月島保育園の園長で、今年で4年目の小關(おぜき)美佐子と申します。2022年10月にこの部屋で職員会議をしている時に、窓の外から火事だという声が聞こえてきて避難を始めたんですけれども、2歳の園児が玄関で靴を履くのに時間がかかり避難に手間取ったということで、外にいらしたダイハツのみなさまに声をかけて避難を手伝っていただきました。その後勤労感謝の日に、園児から感謝状をお届けしたり交流を持つことができて、その流れの中で園のほうから、避難場所として今後もダイハツさんのご協力をいただけないかっていうお話をしたところ色々なことにご協力いただいて、今月ちょうど総合訓練っていう避難訓練をするんですが、 そこでダイハツさんの駐車場を貸していただけることになりまして、これからもさらに交流を深めていけたらよいなと思っております。よろしくお願いいたします。

内野さま(以下う):株式会社アンジェリカ、エリア園長の内野と申します。私は実は昨年まで現場の園長をやっておりまして、今年度からバックアップ、サポートをする立場になっております。乳幼児という、年齢的に小さいお子さんをお預かりしている施設は、日頃から安全対策というのは本当に緻密に計画は立てているんですが、実際に月島のように火災などが発生すると想定外のことも出てきて、 反省することもたくさんありながら、援助とともに、安全をさらに高められるようにこの1年間やってきました。現場にいても近隣の方のご協力は、本当にありがたく、一方で大切さは実感しながらも、そこを進めるにあたってなんでもいいわけではなく、子どもたちを守らなくてはいけないので、危機管理の面で信頼のおける関係性を作った上で連携を取らせていただくことを丁寧にやっていかなくてはいけないと考えています。正直どこの園も、信頼関係を作りたいと考えていると思うんですけれども、小さなお子さんということでご迷惑をおかけすることも多々あるものですから、どうしても消極的になってしまうところもあったりで。なので今回のようにダイハツさんと関係を構築させていただける機会が本当にありがたくて、これがアンジェリカ全園に広がっていけるような取り組みになっていったらいいなと思っています、どうぞよろしくお願いします。

━━ では実際の火災の時のお話を、詳しくお聞かせいただければと思います。

お:ちょうど1年前の10月に職員会議をしているとき、 いつもと雰囲気が違うなと思って私が部屋の窓(保育は2階で行っている)を開けたら、目の前の道路に人がいて「火事だ」という声が聞こえました。声があまりにも近かったのですぐに避難という話になりまして、先生たちがそれぞれの持ち場に移動して避難を始めたというのがその日の状況になります。
1歳はみんな抱っこにおんぶで、1階まで行けば今度はバギーに乗せて避難するんですが、さすがに2歳の分までバギーはないんですね。ということは下まで降りて靴を履かなくてはいけない。ただ、2歳の子は自分で靴を履くことが難しいし、時間がかかる。履くのを待っていたら他の3歳4歳5歳の避難が遅れてしまうので、 一緒に降りていった看護師が火事の様子を見にいらっしゃっていた向かいのダイハツ社員の方々にお手伝いしてくださいって声をかけて、一人ひとり抱っこして公園まで逃げていただきました。3歳4歳5歳は上履きを履いて生活していますのでそのまま逃げて、 天気はよかったんですけれども、みんなお昼寝を起こされての避難で、中には寝ぼけているお子さんなんかもいたりしたんですが、私が1番最後に保育園を出る時には、みんなちゃんと避難場所である駅前児童遊園に避難できていた、というのが大まかな流れですね。

━━ ありがとうございます。では今度はダイハツさまの視点で、避難を実際手伝った際のエピソードなどがあれば教えてください。

ひ:当社は2階に本社のスタッフがいるのですが、13時50分頃に「火事だ」という声が社内でまず聞こえたんです。なので、何人かが2階の窓から見に行ったら、炎が本当に近いと。その時はまだ、向かいの保育園とか、他の方の避難が、というのは、誰も頭になかったのですが、当社の社屋にも燃え移るかとなったときに窓から外を見て対応を考えていたところ、当社の数名のスタッフが、3名4名ぐらいですかね、 避難する園の方と一緒に歩いているのが見えました。のちに本人たちに聞いたところ、先ほど園長先生がおっしゃっていた通り、「誰か手伝って!」と声を聞いたので、スッと園に入って行って、逃げるお手伝いができたと言っていました。避難の際、子どもたちが靴を履きたいって言っていたとのことで、今は履かなくていいんだよと言い聞かせて抱っこをしたと、口々にスタッフが言っていました。
私はその時に外の道路に出ており、園児を抱っこして避難される先生たちに、「よかったらうちに入ってください!」と声をかけたのですが、緊急時に避難する場所が決まっていらっしゃるとのことでそちらに行かれました。本当に、人手が足りなかったんだなというのがわかりましたので、今後ないことが1番ですけれど、有事の際には地域の大人の手として役に立ちたいなと思っております。

━━ 今回の火事を経験されて、もしあれば保育園としての課題をお聞きできればと思います。また、これをきっかけに改善したこと、避難訓練の内容などがあれば、それもお聞かせください。

お:改善したこととしては、靴の問題ですね。うちの保育園は1階が玄関で2階が保育室のため、避難靴として2階に避難する時の靴を用意しているんです。登園用の靴を2階に持ってきたり、別で用意していただいても大丈夫です。1歳児は自分で履けないので職員が持って出て逃げた先で履く用です。今回2歳児の避難において靴でかなり手間取ったので、緊急時には2階で避難靴を履いて逃げてもいいんじゃないかという案が出ました。子どもはすぐにはできないので、日々の練習が必要なんですね。保育園では避難訓練が毎月1回ありますので、その中でやっていこうと思っています。
あともう1つ、火災の時にすごく問題になったのは、保護者への連絡方法なんです。つまり、地域が停電になってしまうとか、インターネットが使えないですとか、混雑して繋がりにくくなってしまうような状況がすごく課題になりました。この火事をきっかけに、連絡方法を会社としてコドモンに変えたという経緯があります。

━━ ありがとうございます。みなさんのお話を聞いてると靴は今回のポイントだったように感じますがいかがでしょうか。

う:そうですね。園によって、園庭へ避難するケースや非常口から出るケースなど様々ですがアンジェリカではどの園でも避難靴は準備しています。

■日頃からの備えと信頼関係を築くことの大切さ

━━ 火災の後、アンジェリカ月島保育園のみなさまと、ダイハツのみなさまはどのような交流を続けてこられたのでしょうか。19日の避難訓練のお話や、その先の構想もありましたらおうかがいしたいです。

お:園では、火事の翌週に「お手伝いいただいた方に感謝申し上げます」っていう張り紙をしたり、お礼のお電話をして、ちょうど勤労感謝の日も近いので園児から感謝状をお持ちしたいですというお話をさせていただきました。

ひ:小關園長がすぐに会社にきてくださったのです。そのとき初めてご挨拶をさせていただきました。その後お電話で感謝状の件をうかがって、時間を決めてショールームで代表の小林と店長の古山が受け取らせてもらいました。本当にかわいい感謝状とプレゼントをいただいて、今もお店に飾ってあります。

感謝状
感謝状

こ:本当にね、もう逆に感謝しました。ありがたいことでした。

お:カクシカくんもきてくださっていて、子どもたちも喜んでいました(笑)。

ひ:当社は店舗の敷地を使って、近隣の事業者さまとご近所に住んでいる方とを繋ぐ場を提供したいという思いからダイハツマルシェ(https://www.daihatsu.co.jp/lyu_action/222/20230802_008865.html)という催し物をこの8月、月島店では初めて実施しました。そのことを開催前に園児のみなさんにお知らせしたくて、マルシェを開催する部署の責任者と共に小關園長へご挨拶させていただきました。そのときに避難訓練のお話もちらっとうかがいまして。消防自動車が園内に入れないとおっしゃっていたので、うちの敷地を使ってください!ということで、10月の避難訓練が決まりました。

こ:我々は中央区と見守り協定(https://www.city.chuo.lg.jp/a0029/kenkouiryou/koureikaigo/zaitakuiryou/zaitakushienservice/sonota/mimamorikyoutei.html)というのを結んでいて、高齢者が主になるんですが、地域と繋がって寄り添うことを区と連携が取れるように活動してる中で今回のことがあったんです。これは活動をもっと密にしていかなければならないよねということでエンジンがかかって、 さきほどのマルシェもこの月島のお祭りのちょうど1週間前に開催したのです。前夜祭みたいな感じで月島のお祭りを盛り上げていこう、それで地域のみなさんや子どもたちにも集まっていただいて、楽しんでもらって、顔見知りになってもらいたいと。ワークショップで楽しんでもらったり、近隣の事業主さんにお店を出していただいたりしました。こういった取り組みは車の商売を抜きにしてやっていこうということで、当社東京都内34店舗のうち、すでに20店舗でこのマルシェルを開催しています。そういった形で地域が1つになれば、例えば災害が起きたときでもすぐに連携が取れるようになる。我々もマルシェをきっかけに町内会とも連携が取れるようになってきたので、どんどん拡大させていこうと思っています。せっかく月島にこれだけのスペースと建物があるので、水害などでも避難のお役に立てるかもしれない。非常に大切なことなのでどういったことができるかを考え、しっかりと準備をしたいと思っています。

━━ 先ほど内野さんもおっしゃってましたが、保育園も地域に溶け込んでいく際に、危機管理の観点でいうと何でもかんでもお任せできるわけじゃない。信頼関係を築いてからじゃないと難しいことがいろいろあると思うんですけど、楽しいマルシェみたいな場があると、それをきっかけに顔を合わせる口実にもなりますし、信頼関係を築く場としてすごく機能するのかなと思いました。ダイハツ東京という企業の中でのダイハツマルシェの位置付けについてもう少しお話をうかがえますか。

こ:冒頭にモビリティステーションへの変革期だとお話ししたのですが、クルマの「所有」から「利活用」へとモビリティ社会が急速に変わっていく動きの中で、みなさまに気軽にシェアカーなどを利用していただけるように地域に根ざす必要があります。ダイハツってどちらかというと小さな車が主で、更に軽のトラックやバンなど商用の車が多いんです。顧客である事業主さんとも繋がって、「ダイハツマルシェをやるので出店してください」というコミュニケーションは、モビリティステーションにするための1つのきっかけ作りになる。街に密着して寄り添っていこうよと言葉ではいうけど、言葉だけではなかなか次に繋がりにくい。 カーディーラーってやはりみなさん入りにくい、入ったら車買わされるって思ってしまいますよね。なのでそういうのは抜きにして、イベントやってるから入ってきてね、をきっかけに、暑くて気分が悪くなったら、冷房で涼みに入ってきてもらってもいいんです。そういう会社、お店、企業体になっていこうとしています。例えば、今回改めて思ったのですが、こちらの園から当社へ避難するとしたら、ダイハツのお店のところに植木があるからなかなか超えられないですよね。バギーでとなるともっと遠回りが必要で、そういったハード面から整えることも必要だなと思いました。持ち帰って早速検討します。

━━ ありがとうございます。一連の流れとみなさまの今日のお話を聞いて、おうかがいしたいことが2つあって、まず看護師さんが躊躇せず助けてくださいってお声がけをしたと思うんですけど、これって勇気のいる行動だと思うんです。そしてダイハツのみなさんも、仕事中だしいいのかなというような躊躇みたいなのは多少あったとは思うんですけど、いやいいに決まってると自信を持って救助にぱっと行けた、しかも1人だけじゃない、というのは日頃からそういうことを従業員の一人ひとりに周知してるというか、なにか下地があったんでしょうか。

お:保育園ではそれぞれの持ち場があるので、それぞれに自分が緊急時に何をするかっていうのは考えていると思います。実際、そういう動きを約束していたり、練習したわけでもないんですけれども、今回5歳の担任は1回下まで降りて、どこが火事だかを確認しているんですね。うちの避難階段は外にあるので火事の現場に近いから通れないと全員に伝えてくれて、今回は中階段を通って逃げようという方針が立てられました。園長の私は最後に戸締まりをして、全員避難できたかを確認するために残っているんですけど、避難した人たち全員が同じ公園に逃げられたのは、職員一人ひとりが自分がどういう動きをしなくちゃいけないのかを考えてくれてたおかげだと思っています。

う:保育園というのは毎月の避難訓練が義務付けられていて、その重要さを改めて感じました。保育園で子どもを守る意識を、先生たちがしっかり持っていなきゃって。今小關園長が申したように、日頃の訓練だけじゃなくて、プラスアルファでその場で判断できる力を培うための訓練なんです。災害があると想定外のことがたくさんある、そしてそのときに必要な判断ができる、そういう職員を育てていくのも園長の役割だったりするので、 日頃の決められた訓練だけではないプラスアルファを大切に考えてます。

ひ:当日、避難のお手伝いをした社員から話を聞くと、みんな一様に迷いがなかったんです。声をかけられたら、行っていいのかなと思ってしまいそうなところ、彼らは全く何の迷いもなく、「だって助けを呼んでいたから行くしかない」という感じだったのです。朝日新聞の記事に載せていただいたこともあって、今回のことは月島にいる本社のスタッフだけでなくて全店が知るところなので、社員みなの意識醸成ができればと思っています。当社も避難訓練を全店で実施しているのですが、自分たちだけではなく、お店にきているお客様はもちろんのこと、近隣に対しての視野も持つという点は、今後の私たちの課題かなと考えています。

こ:当社の経営理念に、「地域に寄り添い愛され続ける」という表現があります。2022年6月に経営理念を作ったのですが、それを毎日朝礼で唱和していて、だんだん心がついてきてると思う、そういうふうに信じています。
私は関西出身なのですが、1995年に起きた阪神淡路大震災で被災した神戸市東灘区御影にいまして、新築の家も潰れて、4ヶ月間車の中で生活した経験があります。その経験談を折に触れて話しています。私の区だけで二千何百人と一気にたくさんの方が亡くなられたんです。その4ヶ月間は、亡くなられた方を瓦礫の中から見つけて車に乗せて、安置所に運ぶのですが、安置所の体育館がいっぱいになってしまって、グラウンドに並べる。そういった中で近隣の人たちと初めて、多くの会話をするようになったんです。「やっぱり助け合うっていうことが大切だよね」と。被災した中で、私がすごく勉強になったことです。そんな話を避難訓練のたびにスタッフに話しています。そういう心をみんなに持ってもらいたくてね。

■地域で信頼関係を築くきっかけや、牽引する旗振り役の重要性

━━ ありがとうございます。待機児童問題の次は、少子化の影響がいよいよ身近に感じられはじめていますが、保育園のあり方についても様々な課題があり変化を迎えています。そういう時代において地域の中での保育園のあり方や、社会全体で子どもを見守って育てていくという感覚は、すごく大事になっていくと思っています。今回の一件を通して、みなさまが率直に感じられた感想みたいなことでもいいんですけれども、地域の中での保育園、社会全体で子どもを健やかに見守っていける社会について、何かお考えのことがあればぜひ聞かせていただきたいと思ってます。よろしくお願いします。

お:保育をしている中で、地域の目や気持ちは色々だと思うんですけれども、私たちは専門家として子どもを育てお預かりしている身として、朝きた姿そのままにお家にお返しするっていうのが1番の前提にあると思ってます。その中でできる最善のことをこれからもやっていくつもりではありますが、それって私たちだけではできないことだなっというのが今回の火事をきっかけに思ったことでもありまして。保育園には備蓄品も3日間分置いてあります。でも、避難するような災害が起こったときに私たちだけで子どもたちを守っていけるのかというのは、今回の火災で実際に感じました。
保育園では自家発電はできないけれども、もしかしたらダイハツさんではできるかもしれないとか。保護者にダイハツさんの駐車場も避難場所の1つになりましたと伝えると、こんな近くに避難できるんだって保護者はやはり安心感があります。先ほどハード面も使いやすくしていきたいというダイハツの小林さんからのお話もありましたが、徐々にいい方向にみんなで向かえればいいなと思ってますし、近所にはもっと小さいお子さんばかりがいるような保育園もあるので、みなさんが地域の輪の中に入ってこれたらいいなと思っています。どの園も、何かあったときに誰かの手を借りたい、そして災害になってみないとわからないのではなく、見守り協定のような制度や牽引してくださる方がいらっしゃったら嬉しいなと思っております。

う:たまたまこの月島は、小關がベテランの園長で、先生たちも自分たちの判断でうまく動けて大事に至らなかった、その上でダイハツさんのご協力があっていい結果になったと思っているんですけれども、反省するところがたくさんあります。社内では月島の火災のことを何度か共有して、園長会でもくわしく説明をしてるんですが、実際に災害があった園とそれを聞いてる園とでは温度差があって、そこを改善していかなきゃいけないのが会社としての課題です。10年前はそうでもなかったんですが最近の夏の暑さだと、夏に災害があったときどうするかという課題があります。それこそ10数年前は冬寒いとき子どもたちをどう守ろうだったんですけど、今は夏場に停電が起きてしまったとき子どもを守る手段っていうのが、なかなか保育園では弱くて。発電機も用意し始めてはいるんですけど限界があるので、地域で暑いときは避難させていただくなどの選択肢があるととても助かると思います。実際、今年の夏品川の園で地域一帯が停電しまして、午後の3時間ぐらい扇風機も何も使えない、窓を開けてしまうと熱風がくるというような状態で、先生たちが色々試行錯誤して氷を集めて子どもたちと水遊びするとか、タオルで体を冷やしてあげるとか、 いろんな対策をしたんですけど、そういったところもご相談させていただきながら、地域の方と助け合える方向でやっていけたらいいなと思っています。

ひ:私はここからだいぶ離れた郊外に住んでいます。朝は家族の中で一番に家を出てしまうのですが、子どもたちがまだ小学生だった頃、登校する姿を離れたとこから見たときに、シルバー人材センターの方が街頭に立って見守ってくださっていて、私たち働く世代が仕事に行っている間、子どもたちは地域の方に色々なところで守られているんだなっていうのをすごく感じたんです。私は日中、ここでダイハツの社員として働いて、ここに敷地があって建物があって、自分の子どもが地元で見守ってもらっているのと同じように月島の地域にも還元したいという思いを持つようになりましたし、会社の理念もありますので、他の社員とも一緒に何ができるか考えていきたいなと感じました。

こ:避難訓練のときに我々も体制をしっかりと整えていこうと思いました。前の道も、今すぐは渡りにくそうですがどう改善していくか、また停電になったときエレベーターが止まったり子どもを抱えて階段を上がったりするときにどうなのかいうことも含めて色々検討したいと思います。我々の中にも今回お話をした意識がまだ浸透しきっていない社員もいると思うので、災害に備えた教育も含めて続けてやっていきたいと思いました。今日はとても勉強になりました。ありがとうございます。

━━ コドモンはこれからも子育てしやすい社会にしていくための発信を様々な方面から続けていきたいと思っています。今回もそういった流れの中で、「地域の中での保育園のあり方や社会全体で子どもを見守る」をテーマにインタビューを実施しましたが、今日は実際に立ち会われたみなさまのお話が聞けて光栄でした。どうもありがとうございます。またこれからもよろしくお願いします。


10月19日に行われた避難訓練の様子
10月19日に行われた避難訓練の様子

【株式会社コドモン 会社概要】

◆所在地:東京都港区三田3丁目13−16 三田43MTビル 3F
◆資本金:68,250,000円
◆代表者:代表取締役 小池義則
◆WEB:https://www.codmon.co.jp/
◆事業内容:子どもを取り巻く環境をより良くするための事業を手掛け、働く人にとっても働きやすい組織づくりを体現。子育てに優しい社会に変わるよう多角的に環境整備を行い、社会に貢献する。

◎こども施設職員の労働環境を整え、保育・教育の質向上を支える子育てインフラとしての保育・教育施設向けICTサービス「コドモン」の開発・提供。2021年度のサービス継続率は99.8%。2023年8月末時点で、全国約15,000施設、職員約31万人が利用。全国約410の自治体で導入および実証実験の導入が決定。導入施設数・自治体導入施設数・契約自治体数でシェア1位※
◎保活中の保護者や求職者と保育・教育施設をつなげる採用・園児募集支援サービス「ホイシル(https://www.hoicil.com/)」の提供。こども施設が簡単に施設の魅力を発信でき、保育学生や再就職希望者が採用情報にアクセスしやすいような情報提供を行う。
その他、保育園向け写真ネット販売「コドモンプリント(https://www.codmon.com/print/)」こども施設を対象とした専門のECサイト「コドモンストア(https://store.codmon.com/)」、現場で働く保育者の資質や専門性向上を目的としたオンライン研修サービス「コドモンカレッジ(https://college.codmon.com/)」、こども施設職員への福利厚生サービス「せんせいプライム」などを展開。
※(2023年1月株式会社東京商工リサーチ調べ)

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株式会社コドモン 広報
press@codmon.co.jp
070-5594-4554
TEL: 03-6459-4318
FAX: 050-3737-7471


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