リチウムイオン電池の世界市場-2023年～2030年
株式会社グローバルインフォメーション（所在地：神奈川県川崎市、代表者：樋口 荘祐、証券コード：東証スタンダード 4171）は、市場調査レポート「リチウムイオン電池の世界市場-2023年～2030年」（DataM Intelligence）の販売を9月12日より開始しました。
市場概要
リチウムイオン電池の世界市場は、2022年に521億米ドルに達し、2023～2030年の予測期間中にCAGR 13.6%で成長し、2030年には1,440億米ドルに達すると予測されます。
自動車分野、特にEVやハイブリッド車におけるリチウムイオン電池の需要が、市場の主な促進要因となっています。従来の内燃エンジンから電動パワートレインへの移行が、急速充電機能を備えた高性能・長寿命バッテリーの需要を促進しています。
予測期間中、世界のリチウムイオン電池市場では、家電製品が1/3以上のシェアを占めると予想され、インド、中国、日本など家電部門が優位を占める国ではシェアの半分近くを占めています。さらに、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、ウェアラブル、その他のポータブル電子機器の普及が、リチウムイオン電池の需要を押し上げています。リチウムイオン電池は、他の電池技術に比べてエネルギー密度が高く、寿命が長く、軽量であるため、ポータブル機器の電源として理想的です。
市場力学
電気自動車需要の増加
リチウムイオン電池は、電気自動車で使用される主要なエネルギー貯蔵ソリューションです。リチウムイオン電池は、高いエネルギー密度と長寿命、急速充電機能を備えており、電気自動車の電源に適しています。EVへのリチウムイオン電池の採用が増加していることが、リチウムイオン電池市場の成長を直接促進しています。EVの需要増加を考慮し、世界各国の政府もこの製品の市場シェア拡大に投資しています。
例えば、2023年1月1日、米国エネルギー省（DOE）は、電気自動車（EV）に電力を供給する最先端バッテリーの国内サプライチェーンを改善するため、12のプロジェクトに4,200万米ドルの資金提供を発表しました。EVの国内普及を促進するため、EVs4ALL（Electric Vehicles for American Low-Carbon Living）プログラムに選ばれたプロジェクトは、より長持ちし、より急速充電が可能で、氷点下の気温でも機能し、全体的な航続距離を維持する電池の開発に重点を置いています。
スマートデバイスの利用と需要の増加
消費者の日常生活におけるスマートデバイスの普及は、その使用量の急増につながっています。特にスマートフォンは、通信・インターネット閲覧・マルチメディア消費・幅広い用途に欠かせないツールとなっています。スマートデバイスへの依存度の高まりは、信頼性が高く長持ちするバッテリーソリューションの需要を大幅に押し上げています。
さらに、モノのインターネット（IoT）、拡張現実（AR）、仮想現実（VR）、ウェアラブルデバイスなど、スマートデバイス市場の新たな動向は、リチウムイオン電池の需要をさらに押し上げると予想されます。これらの技術には、その機能を動かすための効率的で信頼性の高いエネルギー貯蔵ソリューションが必要です。
代替電池技術
固体電池、リチウム硫黄電池、さまざまなポストリチウムイオン技術などの代替電池技術は、従来のリチウムイオン電池に比べて性能と機能が向上する可能性があります。これらの代替技術は、より高いエネルギー密度、より速い充電能力、より長いサイクル寿命、より優れた安全プロファイルを提供する可能性があります。
さらに、電池の過度な発熱問題は、熱安定性を改善する代替電池技術への関心と投資を促進する可能性があります。例えば、全固体電池は、過熱や熱暴走に対する耐性を含むその強化された安全機能により、従来のリチウムイオン電池の潜在的な代替品として研究開発されています。
COVID-19影響分析
パンデミックは、原材料、部品、製造施設を含む世界なサプライチェーンに混乱をもたらしました。輸送の制限、封鎖措置、労働力の減少により、リチウムイオン電池と関連材料の供給に遅れと不足が生じました。この混乱は電池の生産と供給力に影響を与え、市場に影響を与えました。
さらに、電気自動車（EV）セクターを含む自動車産業は、大流行中の封鎖、経済の不確実性、個人消費の減少により減速を経験しました。EVはリチウムイオン電池の主要な用途分野であるため、EV需要の減少はリチウムイオン電池市場に直接的な影響を与えました。
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