簡易操作で防護用品や器具を除染！小型の消毒剤ミスト除染システム「ミストキャビネット」を共同開発

～現場の新型コロナ感染症対策に、オールインワン除染機器を提供開始～

2020-06-05 15:15

株式会社イカリステリファーム(東京都渋谷区・代表取締役社長：黒澤学、以下イカリステリファーム)とインラボテックジャパン合同会社(東京都新宿区・代表者：金澤一央、以下インラボテック)の2社は、それぞれの専門分野を生かし新たな消毒剤ミスト除染システム「ミストキャビネット」を共同開発いたしましたので、お知らせいたします。

近年、新型コロナウイルスや新型インフルエンザ等の新規感染症のパンデミックな流行の流れを受け、身近な衛生管理や消毒への意識が社会的に高まりを見せております。しかし、これまでの消毒機器は大型の製品が多く、また操作が煩雑であるなど、導入に対してハードルが高い実情がありました。
そこで、イカリステリファームとインラボテックの2社は、より簡便な操作で、使い勝手よく利用することのできる小型機器の開発を共同で行いました。

今回開発した消毒剤ミスト除染システム「ミストキャビネット」により、これまで煩雑で手間のかかるものであった除染をより簡単に、誰にでもわかりやすい操作で行うことができるようになったため、医療機関や実験施設はもちろん、福祉施設等での日常の場面においても使用可能となりました。

簡単操作で防護用品や器具、小物の消毒が可能

「ミストキャビネット」では、各種消毒剤溶液をミストジェネレーターに注入しミスト化、チャンバー内に噴霧することで消毒を行います。消毒後は清浄空気をチャンバー内に循環させ、消毒作業完了となります。
これら一連の流れを、極限まで簡易化した操作で行うことができるよう開発されているため、従来の消毒機器のように難しい操作を覚える必要なく、導入したその日から、誰でも簡単に防護用具や器具の消毒が可能となります。

また、チャンバーサイズが487(W)×290(D)×287(H)mm、本体寸法も600(W)×450(D)×1200(H)mmと小型であり、かつ底部にキャスターも取り付けられているため、女性でも簡単に移動させることが可能です。そのため、利用する部屋を固定することなく、複数の場所で利用する場合にも便利な仕様となっております。

マスクやグローブといった防護用品や実験器具の除染はもちろん、スマホケースや財布など、身近な小物の衛生管理にも役立てていただくことが可能です。

消毒剤の浸透・除染からクリーンエアーの循環まで、オールインワン

「ミストキャビネット」は、次の6つのパートからなる、オールインワン消毒器具です。

・チャンバー
・排気フィルター
・ポンプユニット
・切り替えスイッチ
・ミストジェネレーター
・給気フィルター

ミストジェネレーターでミスト化した消毒剤をチャンバー内に充満させることで、チャンバー内に設置した物品の消毒を行います。消毒後にはフィルターを通したクリーンエアーを循環させることで濃度を下げ消毒剤の残留を無くし、安全に取り出すことができるようになります。

このように、消毒に関わる全ての工程(約12時間程度)をこの機器だけで簡単な操作で行うことができる、これまでにない画期的なオールインワンシステムです。

共同開発社2社の強みを生かした消毒装置

イカリステリファームは、イカリ環境事業グループにおいて、医療機関のクリーン施設並びに病原性微生物を取り扱うバイオハザード施設、実験動物飼育施設、再生医療施設など、高度なクリーン環境を必要とする施設への設備提供のため、微生物対策の専門家集団として設立いたしました。
イカリ環境事業グループがこれまで展開してきた総合衛生管理事業、特に微生物対策の施策を通して積み上げられた消毒・除染に関する技術とノウハウは、今回の消毒剤ミスト除染システムに大いに寄与しております。

一方、インラボテックは柴田バイオテクノロジー株式会社より動物実験装置事業を引き継ぐ形でスタートしております。動物実験の効果を支える吸入曝露実験装置や細胞曝露実験装置、エアロゾル発生装置といった、精密な管理を必要とする装置に関するノウハウは、今回の消毒剤ミスト除染システム開発時にも、主にハード面の開発に生かされております。
特に、消毒剤を外部環境に漏らさず、効率的な除染を可能とするチャンバーの製作にあたっては、実験装置として数多くのチャンバーを世に送り出してきた技術と実績が活かされております。