法人向けの多拠点・複数台の EV充電ソリューションの提供開始について

EV充電器の安定稼働とエネルギーマネジメントによるコストの増加抑制

株式会社ジゴワッツ(東京都中央区、代表取締役:柴田 知輝、以下「ジゴワッツ」)とヒラソル・エナジー株式会社(東京都文京区、代表取締役:李 旻、以下「ヒラソル・エナジー」)は、法人向けEV充電ソリューションの提供を開始しました。2024年11月時点においても既に、多拠点で数十台以上のEV車両の充電状況を監視・制御し、EV充電器の安定稼働と最適なエネルギーマネジメントによる電気料金などのコスト増加抑制を実現しています。

法人向けの多拠点・複数台のEV充電ソリューションの提供開始について

開発背景

脱炭素社会実現に向け、企業や官公庁ではEV車両の導入が進展しています。EV車両の導入により、CO2の排出量の削減、ガソリン代などのランニングコスト削減のメリットがあります。そして、より効果的に上記メリットを実現するためには、運用面において、次のような工夫を行うことが重要です。

・充電システムの安定稼働
充電システムにトラブルが発生すると、業務に必要不可欠なEV車両が走行できなくなり、事業活動に多大な支障をきたす場合があります。そのため、システムの常時監視や不具合時の迅速な復旧体制など、信頼性が高い環境を整え、安定稼働を実現することが重要です。

・エネルギーマネジメントによるコスト増加抑制
EV車両の充電により、ピーク電力が上昇し、そのピーク電力に基づいて決まる電気の基本料金が増加してしまいます。エネルギーマネジメントを行うことで建物全体の電力使用量を考慮しながら柔軟に充電を行い、電気料金の増加を抑えることが可能です。また、エネルギーマネジメント機能を用いずにEV充電器を複数台同時に稼働した場合、電気容量の増設工事費用が生じてしまいます。エネルギーマネジメントによりピーク電力の上限を設定することで、予算の範囲内での電気容量の増設工事を行うことが可能です。

・サイバーセキュリティ攻撃への対応
昨今報道されている、通信機器へのサイバー攻撃の事例もあるように、エネルギー関連設備にも安全性が求められています。サイバー攻撃は、自社設備の機能を妨げるだけでなく、自社の施設全体や第三者にまで影響を及ぼす可能性があるため、セキュリティ対策を徹底することが不可欠です。

法人向けEV充電ソリューションについて

・充電システムの安定稼働の実現のために
ジゴワッツは、SIMPLE、FLEXIBLE、CONNECTEDなEV社会の実現を目指しております。そして、充電システムのトラブルによる業務への支障を防ぐため、ジゴワッツはEV充電器メーカーとして、通信状態にあるEV充電器については、稼働状況を詳細に常時監視し、トラブルの未然防止に努めています。トラブル発生時には、オンライン、オフラインを使い分け、迅速に対応・復旧を行うサポート体制を整えています。
また、ジゴワッツは、既存のシステムやカタログ品にとらわれることなく、個別の事情に応じて、柔軟にハードウェア及びソフトウェアの開発・修正を行うことで充電システムの安全稼働の実現に努めています。

ジゴワッツのEV充電器

・エネルギーマネジメントによるコスト増加の抑制と高セキュリティの実現のために
ヒラソル・エナジー独自のエネルギーマネジメントシステム(EMS)「ぷらマネ(R)リンク」は、多種多様な分散エネルギーリソースやメーカーと容易に接続し統合的に制御できる点、継続的な運用サポート体制がある点が特徴です。ジゴワッツのEV充電器とは、OCPP※1を介して接続し、多拠点、複数台の太陽光発電設備、蓄電池、EV充電器の統合制御によりピークカットを行い、電気料金の増加や電気容量の増設工事費用を抑制します。
また、高セキュリティの実現のために、必要な通信だけを許可し、他は全て遮断するホワイトリストファイアウォールを適用しているため、仮に周辺機器に脆弱性があり対策が遅れた場合でも、影響を最小限に抑えることができます。

ヒラソル・エナジーの「ぷらマネ(R)リンク」構成図

両社のコア技術紹介

・ジゴワッツは、日本最小※2のEV充電器である「Ella」やベンチャー企業で唯一一般財団法人日本自動車研究所認証センターからの「JARI認証」というクルマ社会の品質を追求する認証も取得しているEV充電器「産業用モデル」を自社で開発・販売しているEV充電器メーカーです。また、EV充電器を開発・販売しているだけでなく、2019年からEV充電サービスである「PIYO CHARGE」を開発・提供しています。
ジゴワッツは、EV充電事業者にEV充電器を提供するだけでなく、複数のEV充電事業者のアプリやシステム開発も行っています。このようにジゴワッツは、様々な側面から、EV充電業界に関わっております。今回のEV充電ソリューションにおいても、ヒラソル・エナジーのEMS技術とつなげるためにハードウェア及びソフトウェア両方の側面から開発を行いました。

・ヒラソル・エナジーは、PPLC(R)-PV技術によるデータ蓄積と高精度な性能評価技術を通じて、太陽光発電に関するデータ解析技術を向上させ、発電所の再生事業などを行ってきました。
2023年10月より、山梨県の米倉山次世代エネルギーシステム研究開発ビレッジ(Nesrad)にて、実証実験を開始した「ぷらマネ(R)リンク」は、多様な周辺機器を一元制御できる手軽さが評価され、現在では脱炭素化に取り組む企業・自治体の工場や社屋でのオンサイトPPA太陽光発電システムなどに導入されています。今回のEV充電ソリューションにおいても、このEMS技術を活用し、エネルギーマネジメントを担当することとなりました。

※1 OCPP:Open Charge Point Protocolの略で、EV車両の充電器と管理システム間の国際標準通信プロトコル
※2 2024年11月現在 ジゴワッツ調べ

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