停電管理システム市場は、企業システムとの統合化および安定した電力供給への要求により拡大
株式会社グローバル インフォメーションは、グローバルデータが発行した報告書「Outage Management Systems in Smart Grid - Markets Analysis, Vendor Landscape and Forecasts to 2016 (スマートグリッドにおける停電管理システム(OMS):市場分析と予測(-2016年))」の販売を開始しました。
停電管理システム(OMS)市場は、2011年から2016年の間に、年率3.8%という穏やかな成長をすると予測されています。これは、単独型OMSの需要が減少する一方で、他の企業システムと統合されたOMSに対しては需要があることを反映しています。単独型OMSではなく、パッケージとして統合されたOMSがユーティリティ企業へ提供される見通しです。パッケージは、OMSとリモート監視・制御(SCADA)や地理情報システム(GIS)で構成されるでしょう。
各国でOMS市場の成長を支えているのは、消費者のために安定した電力供給を確保しようと政府が採択した規制基準です。たとえば、ユーティリティ企業が達成すべき年間顧客停電時間(CML)の特定値が設定されており、これが、OMSシステムの売上げを伸ばす主な要因となっています。米国および英国といった消費者が非常に積極的で、要求が多い国では、停電に対する消費者の態度が、OMS市場をけん引しています。しかし、インドのように消費者が停電に対してあまり反応しない国では、消費者の態度はむしろ市場の成長を妨げることになります。
OMSシステムの価格は、単独型OMSより統合OMSの方が、高くなっています。2005年以前では、単独型OMSの設置は大規模に行われましたが、2005年から2010年においては、単独型OMSではなく、統合OMSの設置が世界で進んでいます。統合OMSのコストは、GIS、DSM、AMIおよびSCADAといった新たな企業システムとの統合によって、今後、より高くなるでしょう。世界で2005年から2010年の間に新しくOMSを設置する平均価格は、250万米ドルから400万米ドルでした。既存システムのアップグレードには、約50万米ドルかかる見通しです。2011年から2016年の平均設置価格は300万米ドルになると予測されています。
2005年から2010年におけるOMSの導入は、米国また欧州の一部に限られていましたが、今後はアジアが中心となるでしょう。欧州および米国の市場は、ほぼ飽和状態となり、今後は既存システムの交換に市場機会があるでしょう。アジア太平洋および東欧のOMS市場は、まだ初期段階ですが、2011年から2016年の世界市場をけん引すると予測されています。インドやフィリピンおよび中国といった国々では、膨大な数のOMSシステムの発注が見込まれ、停電といったネットワークの非効率性を改善する取り組みがなされる見通しです。
OMS市場は情報技術の変化にともない、技術開発の面で非常に活発となっています。従来、OMSは紙ベースで、停電管理プロセスは手動で行われていました。コンピューターを使用したシステムが少しずつ開発され、停電の場所をつきとめ、回復に必要な行動がとれるようになりました。現在では、配電管理システム(DMS)のような様々な企業システムと統合する傾向があります。
市場調査レポート: スマートグリッドにおける停電管理システム(OMS):市場分析と予測(-2016年)
Outage Management Systems in Smart Grid - Markets Analysis, Vendor Landscape and Forecasts to 2016
http://www.gii.co.jp/report/gd216719-outage-management-systems-smart-grid-markets.html
出版日 2011年09月
発行: GlobalData
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