82%で施工不良が発覚。構造部の耐震性に要注意!

設計で想定された耐震性が確保されていない施工品質問題

この度、当社の新築工事現場チェックを利用されたお客様の木造住宅の調査結果を統計した結果、約82%の物件で耐震性に最も影響する構造部分での施工不良が発覚しました。ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを⾏う“不動産の達⼈ 株式会社さくら事務所”(東京都渋⾕区/社⻑︓⼤⻄倫加)は、木造住宅の新築時に施工不良が起こる確率の高さに着目。もしもの大地震が発生した際でも倒壊しない住宅づくりのためには、新築工事中の現場チェック体制を強化することが重要です。

地震大国の日本において、木造住宅の施工不良が大きな問題となりつつあります。例えば、国土交通省が発表した、2016年4月に起きた熊本地震の被害データを見てみると、新耐震基準導入以降に建てられた木造建築物で地震により倒壊したものについて、状況が把握できた77棟のうち、73棟が「現行規定の仕様となっていない接合部による影響」が倒壊の原因だと判断されています。「現行規定の仕様となっていない接合部」とは、金物(木材と木材を接合する際の金属部品)が現在の建築基準法で求められる規定どおりの施工ではなかったということ。つまり、建物全体からすると小さな部品である金物であっても、その施工が正しくなければ現在の新築でも相応のリスクがあるということです。

当社が第三者の専門家としてご依頼いただき、実際に2019年1月~2020年12月の期間に木造住宅で実施した新築工事現場チェックを統計した結果、耐震性に最も影響する構造部分の検査を実施した182件のうち、150件、つまり約82%の物件で施工不良が発覚しました。この数字は地震で損壊・倒壊の危険性を孕んでいる住宅がそれだけあったということです。

当社で発見した施工不良の一例

具体例① あるべき「金物」の付け忘れ

写真①金物設置不足のケース
写真①金物設置不足のケース
写真②金物設置後
写真②金物設置後

多かったのが、全体の37.91%を占める「金物の設置不足」。
あるべき場所に金物が取り付けられていないというケースがよく見られました。前述の熊本地震で倒壊した木造住宅のほとんどの原因がこの金物に関するケースでした。構造部分に金物の不備があると当然ながら耐震性は弱まり、倒壊する危険性は高まります。写真①では柱と梁の接合部分に金物が取り付けられておらず、当社の指摘を受けて写真②のように工事現場で改善されました。

具体例② 釘が正しく打たれていない

写真③釘不足のケース
写真③釘不足のケース
写真④釘がめり込んでいるケース
写真④釘がめり込んでいるケース

最も多かったのは耐震構造に不可欠な耐力壁における「釘の留め付け間隔のズレ、不足、めり込み」で、全ての施工不良のうち、41.76%を占めました。
写真③は「不足」と呼ばれる、打たれていなくてはならない場所に釘がないケースで、緑のテープを貼っている部分はそもそも釘が打たれているべきところに打たれていない部分を示しています。
写真④の「めり込み」は釘を強く打ち過ぎてしまっていることを指し、表面よりも釘が4mm深くめり込むと強度が半減するというデータもあります。

客観的に現場で指摘してもらいたい方へ 新築工事チェック(建築途中検査・施主検査立会い)サービス

■不動産の達人 株式会社さくら事務所■(東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加)http://www.sakurajimusyo.com/

株式会社さくら事務所は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業です。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。第三者性を堅持した立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)やマンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関する様々なアドバイスを行なう「不動産の達人サービス」を提供、53,000組を超える実績を持っています。

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