エラストマー市場- 成長、動向、予測（2023年-2028年）
株式会社グローバルインフォメーション（所在地：神奈川県川崎市、代表者：小野悟、証券コード：東証スタンダード 4171）は、市場調査レポート「エラストマー市場- 成長、動向、予測（2023年-2028年）」（Mordor Intelligence Pvt Ltd）の販売を6月7日より開始しました。
エラストマーの世界市場は、予測期間中に5%以上のCAGRで推移すると予測されています。
市場は、2020年にCOVID-19の悪影響を受けました。しかし、現在、市場は流行前のレベルに達したと推定されており、今後も安定した成長が期待されます。
主なハイライト
自動車産業がより多くのエラストマーを必要とし、建設産業が接着剤、チューブ、コーティング剤などの材料を作るためにより多くのエラストマーを必要とするため、市場は成長すると予想されます。
エラストマーが医療に使用される際の生体適合性の問題が、市場の成長を鈍化させる可能性があります。
バイオベース製品の製造に力を入れ、医療器具の製造に多く使用することで、チャンスが生まれると思われます。
アジア太平洋地域が世界最大の市場であり、インド、中国などの国々が最も多く使用しています。
エラストマー市場動向
自動車分野での使用量増加
エラストマーは、ベルトやホース、ベローズ、ガスケット、車内の防音対策、フロア、インパネスキンなどに使用されています。さらに車外では、タイヤ（ベースタイヤ、サイドウォール、トレッド）、ワイヤー、ケーブル、コーティングなど、ほぼすべての自動車部品に使用することができます。
自動車産業が良くなったのは、より多くの自動車が作られ、それぞれの自動車がより多くのポリプロピレンを使用するようになったからでもあります。熱可塑性オレフィン（TPO）の化合物は、柔軟なPVCの代わりにインパネを覆うなど、内装用途に使用されています。
熱可塑性エラストマーは、軽量で加工しやすく、設計の自由度が高く、汎用性があり、リサイクルも可能なため、自動車や運輸業界で多く使われています。また、熱硬化性ゴムはエラストマーの一種で、主に自動車のタイヤの材料として使われています。
世界で消費されるTPE製品の約40％が自動車製造に使用されています。したがって、自動車産業や運輸産業、その部品、コンポーネント、OEMサプライヤーの発展は、将来のTPE需要の重要な指標となります。
2021年の世界の自動車生産台数は8,000万台超に達しました。前年と比較すると、この統計は約3％の上昇を意味します。したがって、これはエラストマーの市場成長にプラスの影響を及ぼしています。
TPE市場が成長しているのは、自動車産業が自動車をより効率的にするために軽い素材を求めており、設計者が自動車の作り方についてより多くの選択肢を持てるようにするためです。高性能の熱可塑性エラストマーは、メーカーに製品を設計する能力を与え、鋼鉄と同じ強度を持たせることができます。これにより、全体の重量を減らし、温室効果ガスの排出を抑制することができます。
中国は電気自動車市場で世界をリードしています。中国自動車製造協会によると、同国の新エネルギー車の生産台数は2022年12月に前年同月比96.9％の増加を記録しました。したがって、電気自動車市場の拡大は、エラストマーの需要を増加させると予想されます。
したがって、上記の要因によって、エラストマー市場は予測期間中に大きく成長すると予想されます。
アジア太平洋地域が市場を独占する
アジア太平洋地域は、中国、インド、台湾、タイ、インドネシアなどの国々が自動車の製造・販売を増やしているため、市場の上位を占めると予想されます。
建設、自動車、電気・電子、履物産業では、中国がエラストマーの最大の市場となっています。
自動車産業はエラストマーの主要な消費者の1つです。中国の電気自動車市場は大幅に拡大しています。
2021年には中国で合計330万台の電気自動車（EV）が販売され、2020年の130万台と比較して154％の増加となっています。したがって、タイヤ、ベルト、ホースなどの自動車部品の需要の増加は、エラストマーの市場需要にプラスの影響を与えます。
また、インドでは自動車産業が勃興しています。同国では、乗用車の生産台数が大幅に増加しました。例えば、2021～2022年度の乗用車の生産台数は3,650,698台に達し、2020～21年度と比較して19％の増加を示しています。
エラストマーは、接着剤、シーリング材、コーキングなど、さまざまな建設資材の製造に使用されています。中国国家統計局によると、2021年の同国の建設工事の生産額は25兆9,200億人民元で、2020年に比べて11％以上増加し、それによって調査した市場の需要が高まっています。
また、韓国統計庁によると、2021年、国内外の現地建設業者は合計2,459億米ドル相当の建設工事を受注しました。これは、前年度から大きく飛躍したものです。
また、日本で開催されるイベントも、日本の建設業界を後押しすることが期待されています。東京では2020年にオリンピックが開催され（パンデミックのため2021年に延期）、大阪では2025年に万国博覧会が開催されます。
これらやその他の要因から、アジア太平洋地域は今後数年間、エラストマーの市場をリードしていくと予想されます。
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