【調査レポート】保育園におけるオンライン研修の利用調査 回答施設の8割が利用経験あり 受講テーマの幅が広がり学習意欲の向上へ

保育園におけるオンライン研修の利用調査 メインビジュアル
保育園におけるオンライン研修の利用調査 メインビジュアル

株式会社コドモンは、こども施設向けICTシステム「コドモン」をご利用の全国の保育施設を対象に、オンライン保育研修の利用調査アンケートを実施いたしましたので結果をお知らせいたします。

【アンケート概要】

・調査対象:コドモンを利用する全国の保育施設
・調査方法:メール案内、WEB回答方式
・調査期間 : 2022年 1月17日 - 2022年1月30日
・回答数: 252件
・調査会社:株式会社コドモン

【アンケート結果サマリー】

*対象者の83.8%が保育者向けオンライン研修に「参加したことがある」と回答。

*オンライン研修参加者のうち、95.3%が役に立ったと回答。場所を選ばず受講できるという物理的要因が多く、その中でも地方の施設は交通費や宿泊費をかけて首都圏まで出向いていた手間が省けたという意見も。

*全体の31.6%は「オンラインのほうがより学びやすい」と感じており、オンライン研修は時間や場所を選ばないため、複数の研修を受講することが可能であり知識量が増えることなどがメリットと回答。

*受講環境で改善したい点としては「時間確保」「場所(園内に適したスペースがないなど)」「ツールやネットワーク環境」などがあげられる。

*オンライン研修に参加したことがない施設のうち83%は、時間やスペースの確保といった課題を解決できれば、オンラインでの研修参加を希望。

*73%がオンラインでの新卒向け研修を利用したいと回答。自施設だけでは充分な新卒向け研修を整えられない等の悩みがあるなか、オンライン研修を実施することができれば、大きなメリットがあると考えられる。

*71.8%がオンラインでのキャリアアップ研修を受講したことがあると回答。2023年度より必須となるため、オンラインでの受講環境が整っているかどうかがポイント。

【アンケート結果】

Q1 保育者向けのオンライン研修に参加したことがありますか?

Q1 保育者向けのオンライン研修に参加したことがありますか?
Q1 保育者向けのオンライン研修に参加したことがありますか?

83.8%の施設が保育者向けオンライン研修に「参加したことがある」と回答し、オンラインでの実施が主流になりつつあることが分かります。

Q2 参加のきっかけを教えてください。

Q2 参加のきっかけを教えてください。
Q2 参加のきっかけを教えてください。

参加のきっかけは大きく3つに分かれました。回答が多い順に「ウェブでの告知を見て(39.8%)」「自治体からの紹介(27.5%)」「所属する施設からの紹介(24.6%)」となりました。ウェブでの告知等は常に情報収集をすることで、さまざまな研修テーマを選択できます。

Q3 オンライン研修は役に立ったと思いますか?

Q3 オンライン研修は役に立ったと思いますか?
Q3 オンライン研修は役に立ったと思いますか?

95.3%の方がオンライン研修は役に立ったと回答しており、満足度は高いです。理由としては、場所を選ばず受講できるという物理的要因が多く、その中でも地方の施設の意見として、交通費や宿泊費をかけて首都圏まで出向いていた手間が省けたこともメリットの1つです。また、テーマの選択肢の増加、内容の充実、全国の保育関係者と交流することができる、といった要因もあげられます。

※95.3%のうち、39.2%が「非常にそう思う」56.1%が「そう思う」と回答。

Q4 対面での研修と比べて、学びやすさに違いはあると感じましたか?

Q4  対面での研修と比べて、学びやすさに違いはあると感じましたか?
Q4 対面での研修と比べて、学びやすさに違いはあると感じましたか?

46.2%が「オンラインも対面も学びやすさに差はない」と回答し、31.6%は「オンラインのほうがより学びやすい」と回答しました。約半数が学びやすさの違いはないと感じていますが、約3分の1の方はオンラインに学びやすさを感じています。

Q5 Q4の理由や対面研修との違いについて感じたことを教えてください。

オンラインも対面も学びやすさに差はない

・研修の内容にもよるが、参加する側の意欲次第で対面もオンラインも大きな差異はないと思う。
・オンラインは自分が落ち着ける場所や手軽に受講できることがメリット。対面は直接会ってのコミュニケーションを取るのがメリットなのでどちらも良さがある。自分の置かれている状況に応じて選択すれば良いと思う。

オンラインのほうがより学びやすい

・時間や場所を選ばないため、複数の研修を受講することが可能であり知識量が増える。
・資料などはPCを通してはっきり見ることができ、集中しやすいように感じる。
・移動不要な点が1番のメリット。オンデマンドは何度も視聴することができるので理解が深まる。
・対面よりも質問しやすくなった。

対面のほうがより学びやすい

・参加はしやすいが、長時間受ける場合は対面の方が身が入りやすい。また、グループディスカッションなどでの会話がしやすいのも対面。
・手元に資料がなく、画面だけでの研修は間延びになった。事前に資料が手元にあるなど工夫が必要だと感じた。

Q6 オンライン研修の受講環境について、改善したいところはなんですか?(複数選択可)

Q6 オンライン研修の受講環境について、改善したいところはなんですか?(複数選択可)
Q6 オンライン研修の受講環境について、改善したいところはなんですか?(複数選択可)

受講環境で改善したい点として回答が多い順に「時間確保」「場所(園内に適したスペースがないなど)」「ツールやネットワーク環境」があげられました。保育中の時間確保の難しさや受講環境の整った環境でないことが主な課題です。

Q7 オンライン研修に「参加したことがない」と回答した方 理由を教えてください(複数選択可)

Q7 オンライン研修に「参加したことがない」と回答した方 理由を教えてください(複数選択可)
Q7 オンライン研修に「参加したことがない」と回答した方 理由を教えてください(複数選択可)

Q6と同様に受講する時間の確保や日程調整が難しいなど、環境が原因で参加できていない回答が多くみられました。少数ではありますが、オンライン研修があること自体を知らなかった施設もある点も注目です。

Q8 今後はオンライン研修に参加していきたいと思いますか?

Q8 今後はオンライン研修に参加していきたいと思いますか?
Q8 今後はオンライン研修に参加していきたいと思いますか?

83%の施設が「オンライン研修に参加したい」と回答しました。「保育の質を上げたい」「職員の学びの場を増やしたい」という意見が多数見受けられました。また、感染症の拡大が懸念されている中でも研修を受けられるオンラインの形態にメリットを感じる意見もありました。

※83%のうち、22%が「積極的に参加したい」61%が「参加したい」と回答。

Q9 受講したいテーマ

今後受講したいテーマについて、さまざまな意見がありました。特に多かったテーマとして次の項目があげられます。

・保育の実践例「子ども主体の保育」「子どもの発達に関して」「危機管理方法」
・マネジメント「経営者・管理職向けの内容」「リーダー育成方法」
・業界知識「少子化が進む地方の保育園運営・経営について」「これからの保育のあり方や今後の展望」
・職員自身に関して「園内コミュニケーションの方法」「先生たちが元気になれる内容」

上記以外にも、保育業界以外の動向などを学ぶことに意欲的な意見もみられました。

Q10 オンラインでの新卒向け研修があれば利用したいと思いますか?

Q9 オンラインでの新卒向け研修があれば利用したいと思いますか?
Q9 オンラインでの新卒向け研修があれば利用したいと思いますか?

73%がオンラインでの新卒向け研修を利用したいと回答し、需要が高いことが分かります。

Q11 「利用したい理由」として最も当てはまる理由を選んでください。

Q11 「利用したい理由」として最も当てはまる理由を選んでください。
Q11 「利用したい理由」として最も当てはまる理由を選んでください。

オンラインでの新卒研修を受けたい理由として、44%と約半数の施設が「どこの施設でも共通である事項について学ばせたいから」と回答しています。36.3%の施設は「自施設だけでは充分な新卒向け研修を整えられないから」と回答しており、新卒の保育士向けに研修をオンラインで実施することができれば、大きなメリットがあると考えられます。

Q12 オンラインでキャリアアップ研修を受講していますか?

Q12 オンラインでキャリアアップ研修を受講していますか?
Q12 オンラインでキャリアアップ研修を受講していますか?

約7割の施設でオンラインでのキャリアアップ研修を受講した経験があることが分かりました。メリットとして「移動の拘束時間が少なく、いつでもどこでも受講できる」ということ、デメリットとしては「ワークショップがしにくい」ことが最多の意見であり、通常の保育研修と同じ点があげられます。

保育士等キャリアアップ研修について

保育士等キャリアアップ研修とは、保育現場におけるリーダー的職員の育成するため、保育所等の保育現場でそれぞれの専門分野に関してリーダー的な役割を担う方を対象に実施される研修です。専門分野別研修(①乳児保育、②幼児教育、③障害児保育、④食育・アレルギー対応、⑤保健衛生・安全対策、⑥保護者支援・子育て支援)、マネジメント研修、保育実践研修で構成されます。(※1)

※1 厚生労働省 「保育士等キャリアアップ研修の実施について」(令和元年6月24日)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/hoiku/careerup-kensyu.files/guideline010624.pdf

コドモンカレッジについて

https://college.codmon.com/

コドモンでは、こうしたオンライン保育研修の需要の高まりに合わせて、現場で働く保育者の資質や専門性向上を目的としたオンライン研修サービス事業として「コドモンカレッジ」を展開しています。保育士・幼稚園教諭等を対象に現場で役立つ内容を中心に定期開催しています。日常の保育に活かせる内容から、感染症対策といった緊急時に備えるための内容など幅広いテーマを提供しています。


◇保育所 統廃合の実施状況

近い将来人口構造が変化し、子どもの数が減ることによる影響が全国的に出ることが見込まれています。子育て世帯の人口減少の影響が既に出ている市町村では、保育所施設の老朽化や園児の定員割れにより、運営が困難な状況にあり、保育所の統廃合を行う傾向にあります。統廃合を実施することで、定員充足率の向上や、認定こども園に移行することでの多機能化を図っています。(※2)これにより発生する保育園減少や、環境変化による子どもへの影響などの課題についても、自治体によっては対応策を検討しており(※2)、地域における保育のありかたが問われています。

※2 厚生労働省 地域における保育所・保育士等の在り方に関する検討会(第1回)資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18862.html
保育を取り巻く状況について 令和3年5月26日
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000784219.pdf
※3 新潟県村上市 保育所の統廃合の必要性とその背景https://www.city.murakami.lg.jp/uploaded/attachment/1164.pdf

◇待機児童・保育士不足

共働き世帯が増える中、保育の受け皿確保は急務であり、厚生労働省は2021年度から2024年度までの4年間で約14万人分の保育の受け皿を確保するという「新子育て安心プラン」(※4)を2020年12月21日に公表しました。また、継続して保育士不足も喫緊の課題となっています。解決のため、保育の現場・職業の魅力を向上し、人材確保に向けた取組が進められています。(※5)
※4 新子育て安心プラン
https://www.mhlw.go.jp/content/11922000/000707805.pdf
※5 保育人材確保のための 『魅力ある職場づくり』に向けて 平成26年8月
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11601000-Shokugyouanteikyoku-Soumuka/0000057898.pdf
また保育施設へのICT導入に対する補助金の対象は、これまで私立園のみでしたが、2019年度補正予算より公立園も対象として拡張され、私立園に続き公立園でもICT導入が進んでいます。

行政が主導権を握り、その地域の保育ICT化を進めていくことには大変大きな意義があります。公立保育所がICT化の効果を発信することで、そのエリアのICTを導入していない民間保育園にも導入を後押し、ひいては保育の質向上、および子育て環境の充実につながります。

◇ICT等の活用による業務効率化と業務改善の推進

今まで各国に遅れを取っていた行政のデジタル化を一本化してすすめるための省庁として「デジタル庁」の創設が報道されていますが、ICT化推進の重要性は保育や学校の場においても例外では有りません。厚生労働省は「保育士」という職業や、働く場所としての保育所の魅力向上とその発信方法などを検討するため2020年2月から「保育の現場・職業の魅力向上検討会」を実施していましたが、2020年9月30日に発表された報告書(※6)においても、ICTの活用が不可欠と明記されています。また10月20日には、文部科学省より学校における保護者の押印見直しや連絡のデジタル化推進の通知(※7)がなされました。
※6 保育の現場・職業の魅力向上に関する 報告書 P.19 ②ICT 等の活用による業務効率化と業務改善の推進
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000677595.pdf
※7 学校が保護者等に求める押印の見直し及び学校・保護者等間における連絡手段のデジタル化の推進について(通知)
https://www.mext.go.jp/content/20201019-mxt_zaimu-100002245-1.pdf

現在全国に保育施設は38,666施設(厚生労働省発表資料「保育所等関連状況取りまとめ 令和3年4月1日」(※7)あり、今後さらに多くの施設でコドモンが導入されることにより、保育業界の業務改善が加速し、保育士の確保だけでなく、保育の質向上にも十分な効果を発揮することが期待されます。

※7 保育所等関連状況取りまとめ(令和3年4月1日)
https://www.mhlw.go.jp/content/11922000/000821949.pdf

コドモン 画面イメージ
コドモン 画面イメージ

【株式会社コドモン 会社概要】

◆所在地:東京都港区三田3丁目13−16 三田43MTビル 3F
◆資本金:68,250,000円
◆代表者:代表取締役 小池義則
◆WEB:https://www.codmon.co.jp/
◆事業内容:子どもを取り巻く環境をより良くするための事業を手掛け、働く人にとっても働きやすい組織づくりを体現。子育てに優しい社会に変わるよう多角的に環境整備を行い、社会に貢献する。
◎こども施設職員の労働環境を整え、保育・教育の質向上を支える子育てインフラとしての保育ICTシステム「コドモン」の開発・提供。2022年1月16日時点で、全国約10,000施設、保育士約18万人が利用。全国188の自治体で導入および実証実験の導入が決定。導入施設数・自治体導入施設数・契約自治体数でシェア1位(※)
◎保育士採用を支援するウェブサービス「ホイシル(https://www.hoicil.com/)」の提供。こども施設が簡単に施設の魅力を発信でき、保育学生や再就職希望者が採用情報にアクセスしやすいような情報提供を行う。
その他、保育園向け写真ネット販売「コドモンプリント(https://www.codmon.com/print/)」こども施設を対象とした専門のECサイト「コドモンストア(https://store.codmon.com/)」、現場で働く保育者の資質や専門性向上を目的としたオンライン研修サービス「コドモンカレッジ(https://college.codmon.com/)」、こども施設職員への福利厚生サービス「せんせいプライム」などを展開。
※(2022年1月株式会社東京商工リサーチ調べ)

【こども施設向けICTシステム「CoDMON」概要】

コドモンは、保育園や幼稚園で働く先生と保護者に対して、子どもたちと向き合うゆとりを持っていただくための各種支援ツールを提供するSaaS※1です。
園児情報と連動した成長記録や指導案などをスマートに記録する機能をはじめ、登降園管理や、保護者とのコミュニケーション支援機能など、先生の業務負担を大幅に省力化しながら、保育の質を高める環境づくりの支援をしています。また同時にベビーセンサーなどのIoTデバイスとAPI連携するなど、園内のICT/IoT環境を統合管理できるソリューションを提供しています。保護者アプリでは施設との連絡機能のほか、子どもの成長管理や写真アルバム、保育料の支払い機能といったサービスを展開しています。
※1 SaaSとは、ネットワークを通じて顧客にアプリケーションソフトの機能を必要に応じて提供する仕組みのこと

【データ引用に関して】

本調査結果データを一部引用・二次利用等される場合は、「株式会社コドモン調べ」と表記の上、リンクのご協力をお願いいたします。
リンク先:https://www.codmon.co.jp/?p=5501
その他ご不明点や調査に関する詳細は、下記よりお問い合わせください。

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