エデルマン、新型コロナウイルスに関する信頼度調査を発表 日本人の約8割が新型コロナウイルスの情報の信頼性を懸念
~「2020 エデルマン・トラストバロメーター スペシャルレポート:信頼とコロナウイルス」 危機的状況にこそ、従業員に対するコミュニケーションが重要~
エデルマン・ジャパン株式会社(東京都港区、代表取締役:ロス・ローブリー) は本日、世界10カ国、10,000人を対象に実施した「2020 エデルマン・トラストバロメーター スペシャルレポート:信頼とコロナウイルス」(2020 Edelman Trust Barometer Special Report: Trust and the Coronavirus) の日本の調査結果を発表しました。調査は2020年3月6日から3月10日にかけて実施されました。
◆新型コロナウイルスに関する情報の信頼性と接触頻度
本調査結果によると、人々は新型コロナウイルスに関する情報の信頼性を懸念しており、「新型コロナウイルスに関するフェイクニュースや虚偽の情報が拡散しているのではないかと心配している」と答えた日本の回答者は77%に上りました。また、「新型コロナウイルスとその影響に関して信頼できる情報を見つけることは困難である」と答えた日本人回答者は56%で、10カ国平均の45%を大きく上回っており、情報の真偽に対してより懐疑的であることもわかりました。
情報への接触頻度においては、全回答者の7割が新型コロナウイルスに関するニュースを毎日チェックしていることがわかりました。特に、日本、イタリア、韓国においては9割を超えており、半数以上の人が日に数回も積極的に情報を取得しようとしています。なお、情報ソースについて尋ねたところ、日本では「大手の報道機関」が73%と最も多く、続いて「ソーシャルメディア」44%、「政府」41%という結果になりました。なお、情報源としてソーシャルメディアを利用している人を世代別にみると、18~34歳が56%、35~54歳が49%、55歳以上が36%で、より多くの若い世代がソーシャルメディアを利用していることが明らかになりました。
◆信頼できる情報源は医者と科学者。政府や保健機関による国民への助言も重要
新型コロナウイルスに関する情報において、どの情報源を信頼するかという問いに対しては、日本では「主治医」と「科学者」が共に65%で最も高く、「ニュースメディア」の46%や、「政府関係者」「ジャーナリスト」「自国の首相」の各35%、「勤務先のCEO」の33%を大きく上回りました。
政府関係者に対する信頼度は高くないものの、国民は政府と保健機関が新型コロナウイルスに関する情報を定期的に発信し、助言することを求めており、最も必要とされている情報は「新型コロナウイルスの感染が広がらないように個人ができる対策」の80%で、続いて「新型コロナウイルスの感染を検査できる場所」が74%、「新型コロナウイルスの拡散状況や感染を避ける方法についての最新研究結果」が71%でした。
◆勤務先からの情報を信頼する傾向に。企業が果たすべき役割とは?
人々は政府やメディアよりも、自分の勤務先が発信する情報を信頼する傾向にあります。日本人において、新型コロナウイルスの情報を1~2回目にした場合に真実だと確信する、もしくは確認することなく真実であると確信する、と回答した情報源は、「勤務先からの情報」が62%と最も多く、「政府のウェブサイト」が55%、「健康関連企業のウェブサイト」が54%、「トラディショナルメディア(新聞、テレビ、ラジオのニュース番組)」が48%、「ソーシャルメディア」が40%という結果になりました。
また、本調査結果によると、新型コロナウイルス対策において、人々は自分の国よりも自分の雇用主をより信頼していることが明らかになりました。「自分の勤務先、もしくは自分の国が、新型コロナウイルスの大流行に備えて十分な予防措置を講じている」と答えた日本人回答者は、「自分の勤務先」が50%であったのに対し、「自分の国」は27%で、その差は23ポイントと調査対象国の中で最も大きな開きがありました。
また、企業には従業員と地域社会を守るために行動することが求められており、「職場の新型コロナウイルス感染を防止するための対策を講じる責任がある」もしくは「従業員が地域社会に新型コロナウイルスを拡散させないよう対策を講じる責任がある」と答えた日本の回答者は79%でした。
職場においても柔軟な対応が求められており、日本の回答者の76%が、不必要な対面での会議のキャンセル、特定の国への出張禁止、リモートワークの実施といった業務上の対策を企業に求めていることが明らかになりました。人事面でも74%が、症状を発症している社員に対する自宅での待機要請、有給の病気休暇の付与といった対策を講じることを企業に期待しています。
また、日本人回答者の約7割が、雇用主に新型コロナウイルスに関する情報を少なくとも1日に1回、もしくは1日に数回、アップデートしてほしいと答えており、伝える内容に関しては「職場に新型ウイルスを持ち込まないために従業員が取るべき対策」が67%、「新型コロナウイルスを予防するための組織の取り組み」が60%、「新型コロナウイルスの感染が広がらないように個人ができる対策」が59%、「新型コロナウイルスに感染した従業員数」が56%でした。伝える手段においては、「全社的なメールまたはニュースレター」が47%と最も好まれており、「社内ウェブサイトまたは社内ネットワークへの投稿」が38%、「電話またはビデオ会議」が27%でした。
今回の調査を受けて、エデルマン・ジャパン 代表取締役社長 ロス・ローブリーは次のように述べています。「世界各国で新型コロナウイルスが猛威を振るう中、人々は信頼できる情報を求めています。企業が信頼を獲得するには、従業員、お客様、そして地域社会を守るために行動を起こすことや、従業員に対して信頼できる情報を日々発信し続けることが重要です。また、情報の信頼性を高めるために、科学者や医療従事者などの権威ある人によって裏付けされた情報を発信する必要があります。」
「2020 エデルマン・トラストバロメーター スペシャルレポート:信頼とコロナウイルス」調査手法
●10カ国を対象としたオンライン調査
(対象国:ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、南アフリカ、韓国、イギリス、アメリカ)
●年代、性別、地域の代表性を考慮して実施
10,000のサンプル(各国1,000サンプル)
●調査実施期間:2020年3月6日~3月10日
エデルマンについて
エデルマンは、企業や組織のブランドとレピュテーションをEvolve, Promote, Protect (進化、促進、保護)するためのコミュニケーションサービスをグローバルに展開しています。世界60都市を超える拠点に所属する約6,000人の社員が、お客様がステークホルダーから信頼を獲得し、確信をもって行動できるよう、コミュニケーション戦略を提供しています。カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルにおけるPR部門のグランプリ受賞をはじめとし、Advertising Age誌の2019年A-List、Holmes Reportの2018年Global Digital Agency of the Yearに選ばれ、GlassdoorのBest Places to Workにもこれまで5度選出されています。1952年の創業以来、変わることなく非上場のファミリー企業であり続けるとともに、専門性の高いサービスを提供するために、リサーチに特化したエデルマン・インテリジェンスや、エンターテイメント、スポーツ、ライフスタイル分野に特化したユナイテッド・エンターテイメント・グループを保有しています。
詳細は www.edelman.jp をご覧ください。